家族に言わずに家の値段を調べられる?知られるきっかけと信じていい値段

家族に言わずに家の値段を調べられる?知られるきっかけと信じていい値段

「家族に話す前に、まず家の値段だけ知りたい」と考える人もいるでしょう。

家の値段は、家族に知られずに調べられます。ただし首都圏では、売り出し中の値段が、実際に売れた値段より約4割高くなっています。

この記事では、マンションから住み替える人に向けて、家族に知られずに値段を調べる方法と、信じてよい値段の見分け方を解説します。

家の値段は家族に知られずに調べられる。気をつけるのは不動産会社からの連絡と端末に残る履歴

家の値段は、家族に知られずに一人で調べられます。

調べ始める前に、名義と費用、家族に知られるきっかけ、家の値段の種類を知っておきましょう。

家の値段は、名義人なら一人で無料で調べられる

家があなた一人の名義なら、家の値段はあなた一人の判断で、無料で調べられます。

不動産会社に「いくらで売れそうか」を見積もってもらう査定も、所有者であるあなたが一人で申し込めます。査定は、無料で頼めるのが一般的です。

査定はあくまで見積もりなので、頼んだ後に売ると決めるのも、見送ると決めるのも自由です。家を実際に売る準備は、不動産会社と「媒介契約」という別の契約を結んでから始まります。

夫婦の共有名義でも、あなたは所有者の一人なので、値段を調べることはできます。ただし、家を売るときは、共有している人全員の同意が必要です。

共有名義の家の査定を申し込むときに、不動産会社が確かめる内容は会社ごとに違います。そのため、申し込みフォームの注意書きを先に読んでおきましょう。

なお、国土交通省などのサイトなら、近所の家が実際に売れた値段を、申し込みなしで見られます。共有名義の人も、ほかの名義人を気にせずに使えます。

住み替えでは、まず今の家の値段を知ってから家族に相談するのが、ごく普通の順番です。今の家の値段がわかっていれば、新しい家の予算まで家族と具体的に話し合えます。

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出典: e-Gov法令検索「民法」第251条(共有物の変更)

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第34条の2(媒介契約)

家族に知られるきっかけは、不動産会社からの連絡と、端末に残る履歴や通知

家族は、不動産会社からの連絡や、スマホやパソコンに残った履歴や通知から、家の値段を調べていることに気づきます。

2つのきっかけごとの主な場面は、次の表のとおりです。

きっかけ具体的な場面
不動産会社からの連絡・自宅の固定電話や、家族の前で鳴る携帯電話への着信
・自宅に届く査定書や会社案内
・担当者が部屋を見に来る「訪問査定」
端末に残る履歴や通知・家族と共用のパソコンの閲覧履歴や検索履歴
・閲覧した内容をもとに出る「マンション売却」の広告
・ロック画面に出るメールやSMSの通知

不動産会社からの電話や郵便、訪問は、どれも不動産会社に連絡先を教えたことから始まります。そのため、査定を申し込むときに連絡の方法を伝えておけば、こうした連絡の多くは防げます。

端末に残るもので見落としやすいのは、閲覧した内容をもとに出る広告です。家族と同じパソコンで査定サイトを見ると、後日そのパソコンに不動産売却の広告が出ることがあります。

インターネットには、見たページの内容に合わせて広告を出す仕組みがあるためです。その広告を家族が見て、「家を売るの?」と気づくこともあります。

連絡の方法と調べる端末を先に決めておけば、家族に知られる心配はかなり小さくなります。

家の値段は3種類。首都圏では売り出し中の値段が、実際に売れた値段より約4割高い

家の値段は、売り出し価格と査定額、成約価格のどれを見るかで、金額が大きく変わります。

3種類の値段の違いは、次の表のとおりです。

値段の種類どんな値段か家族に知られずに見る方法
売り出し価格売り手が「この値段で売りたい」と付けた希望の値段SUUMOなどの不動産サイトで見る
査定額不動産会社が「このくらいで売れそう」と見積もった値段連絡の方法を伝えて査定を頼む
成約価格買い手が見つかり、実際に売買が成立した値段国土交通省などのサイトで見る

例えば2026年7月の首都圏では、中古マンションの売り出し価格が、成約価格の約1.4倍でした。

この月に新しく売りに出された部屋の売り出し価格は、1㎡あたり平均117.86万円です。同じ月に売れた部屋の成約価格は、1㎡あたり平均84.17万円でした。

この単価を、広さ70㎡の部屋に当てはめて計算してみます。

70㎡の部屋に当てはめた例(広さは仮定の値)
  • 売り出し価格は、117.86万円×70㎡=約8,250万円
  • 成約価格は、84.17万円×70㎡=約5,890万円
  • 2つの値段の差は、約2,360万円

同じ広さでも、どちらの値段を見るかで2,000万円を超える差が出ます。70㎡のところに自分の部屋の広さを入れると、首都圏の平均で見た値段の開きがわかります。

売り出し価格と成約価格の開きは、この1年で広がりました。1年前の2025年7月は、1㎡あたりの売り出し価格が97.90万円、成約価格が85.47万円でした。

このときの売り出し価格は、成約価格の約1.15倍です。成約価格がほぼ横ばいのまま、売り出し価格だけが大きく上がったことになります。

なお、売り出し価格と成約価格は、それぞれ別の物件を集めた平均です。そのため、この差は、同じ部屋が売り出し価格から大きく値下げして売れた、という意味とは違います。

それでも、売り出し価格をそのまま自分の家の値段と考えるのは危ないといえます。家の値段を調べるときは、まず実際に売れた値段である成約価格を見ておきましょう。

出典: 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年7月度」(首都圏の中古マンションの成約㎡単価・新規登録㎡単価)

実際に売れた値段は、国土交通省などのサイトで誰にも知られずに見られる

成約価格は、国土交通省やレインズが運営するサイトで、誰でも無料で見られます。

どちらのサイトも、名前や電話番号を入れずに使えます。不動産会社に連絡先を伝える場面が一度もないので、家族に知られる心配はとても小さくなります。

調べる前に、自分専用のスマホとメールアドレスを用意する

家の値段は自分専用のスマホで調べ、査定の結果を受け取るメールアドレスも家族と分けておくと安心です。

家族と共用のパソコンやタブレットで調べると、閲覧の履歴や後から出る広告を、家族に見られることがあります。自分専用のスマホなら、その心配が小さくなります。

ただし、家族と同じGoogleアカウントなどにログインしているときは注意が必要です。閲覧履歴が家族の端末に同期されることがあります。スマホの設定画面で、ログイン中のアカウントも確かめておきましょう。

共用の端末を使うしかないときは、ブラウザの「シークレットモード」で査定サイトなどを開くとよいでしょう。このモードは、ブラウザによっては「プライベートブラウズ」と呼ばれます。

シークレットモードで開いたページは、閲覧履歴に記録されずに済みます。

匿名査定などを使うと、査定の結果がメールで届きます。その結果が家族と共有しているアドレスや、家族も見るタブレットに届くと、そこから知られてしまいます。

そこで、無料のメールアドレスを1つ作り、家の値段を調べるときだけに使うのがおすすめです。

調べる前のチェック
  • 自分専用のスマホで調べる
  • 共用の端末ならシークレットモードで開く
  • 調べもの専用のメールアドレスを作る
  • ロック画面の通知を非表示にする

スマホの設定を変えれば、ロック画面に出る通知から、メールの件名や本文を隠せます。この4つを済ませておけば、ここから先の調べものを、家族の目を気にせずに進められます。

不動産情報ライブラリとレインズで近所の成約価格を調べる

「不動産情報ライブラリ」と「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、近所の成約価格を登録なしで調べられます。

不動産情報ライブラリは、国土交通省が運営するサイトです。レインズ・マーケット・インフォメーションは、全国4つのレインズ(不動産流通機構)でつくる協議会が運営しています。

どちらのサイトも、使い方はおおむね次の3段階です。

  1. 調べたい地域(都道府県や市区町村)を選ぶ
  2. 物件の種類を中古マンションに絞る
  3. 築年数や広さが自分の部屋に近い事例を探す

成約価格を見るときに知っておきたい点は、次の3つです。

  • 個別の物件が特定できないよう加工されている
  • 載っているのは数か月前までの取引
  • 比べるときは1㎡あたりの単価を使う

どちらのサイトも、個別の物件が特定できないように加工した情報を載せています。そのため、駅からの距離や築年数、広さ、間取りが近い事例を、自分の部屋に似た例として選ぶとよいでしょう。

サイトに載っている取引は数か月前までのものなので、値動きが変わり始めた今の相場とは少しずれることがあります。

首都圏の中古マンションの成約価格の平均は、長く上がり続けてきました。2014年の1年間では2,727万円でした。2026年4〜6月には5,201万円になり、約1.9倍に上がっています。

一方で、2026年5月の1㎡あたりの成約価格は、前年の同じ月より3.9%下がりました。前年の同じ月より下がったのは、73か月ぶりです。

似た例の1㎡あたりの単価に自分の部屋の広さをかけると、おおよその値段がわかります。

不動産情報ライブラリでマンション価格を調べる手順|2つの成立価格の読み方 不動産情報ライブラリでマンション価格を調べる手順|2つの成立価格の読み方

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ利用規約」

出典: レインズ・マーケット・インフォメーション「初めてご利用するかたへ」

出典: 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2014年)」(中古マンションの年間成約価格)

出典: 東日本不動産流通機構「季報 Market Watch 2026年4〜6月期」(中古マンションの成約価格)

出典: 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年5月度」(成約㎡単価の前年同月比)

売り出し価格は、成約価格と並べて割り引いて見る

SUUMOなどで見る売り出し価格は、実際に売れる値段より高めだと考えて、成約価格と並べるとよいでしょう。

売り出し価格は、売り手が「この値段で売りたい」と付けた希望の値段だからです。それでも、同じマンションの部屋が売りに出ていれば、自分の部屋といちばん比べやすい相手になります。

売り出し価格を見るときのポイントは、次の3つです。

  • 載っている期間の長さ
  • 途中での値下げ
  • 1㎡あたりの単価

何か月も載ったままの部屋は、その値段では買い手が見つかりにくいと考えられます。売り手が途中で値下げした部屋なら、最初の値段が高すぎたと読み取れます。

売り出し価格を1㎡あたりの単価に直して成約価格の単価と並べると、どのくらい割り引けばよいかがわかります。

売り出し価格は上限の目安、成約価格は現実の目安と考えると、自分の家の値段を高く見積もりすぎるのを防げます。

匿名査定・AI査定は、成約価格と並べて使う

匿名査定やAI査定を使えば、名前や電話番号を伏せたまま、自分の部屋の条件に合わせた推定の値段がわかります。

マンション名や階数、広さ、間取りなどを入力すると、数秒から数分で推定の値段が出ます。結果は、例えば「4,800万〜5,300万円」のように、幅のある数字で出るのが一般的です。

推定の値段は、入力した条件だけをもとに計算されます。そのため、部屋の向きや眺め、室内の傷み具合、リフォームの有無などは、値段に表れにくくなります。

サービスによっては、詳しい査定に進んだ時点で、不動産会社に連絡先が伝わります。匿名で使える範囲も、入力する前にサービスの説明ページで確かめておきたい点です。

推定の値段は2〜3のサービスで出し、不動産情報ライブラリなどで調べた成約価格と並べるとよいでしょう。どの結果とも重なる値段の範囲が、自分の部屋のだいたいの相場といえます。

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不動産会社が「すぐ電話して、高めの査定額を出す」理由

不動産会社には家が売れて初めて収入が入るため、すぐに電話をかけたり、高めの査定額を出したりしやすくなります。

この仕組みを知っておくと、電話への備え方や、査定額の受け止め方がわかります。

不動産会社の収入は、任された家が売れたときに入る仲介手数料

不動産会社は、売却を任された家が売れたときに、売り手から「仲介手数料」を受け取ります。

仲介手数料の上限は、法律と国の告示で決まっています。売れた値段が400万円を超えるときの上限は、「売れた値段×3%+6万円」に消費税を足した額です。

例えば5,000万円で売れたとすると、仲介手数料の上限は(5,000万円×3%+6万円)×1.1=171万6,000円になります。自分の家の場合は、5,000万円のところに売れる見込みの値段を入れると、上限の額がわかります。

一方、査定は無料なので、査定の段階では不動産会社の収入はゼロです。不動産会社にとって、査定は売却を任せてもらうための入り口といえます。

売り手が不動産会社に売却を任せる契約を、「媒介契約」といいます。媒介契約には、何社とも結べる種類と、1社だけと結ぶ種類があります。

1社だけの契約を取れれば、その会社はほかの会社に仕事を取られずに済みます。そのため不動産会社は、ほかの会社より早く売り手と話し、売却を任せてもらおうとします。

成功報酬で働く以上、多くの不動産会社が同じように動くと考えられます。

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第34条の2(媒介契約)・第46条(報酬)

出典: 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(令和6年7月1日施行)

一括査定では申し込み直後に電話が集中し、査定の後も連絡が続く

一括査定サイトで査定を申し込むと、その直後から、何社もの電話やメールが続けて届きやすくなります。

一括査定サイトに入力した情報は、何社にも同時に届きます。各社はほかの会社より先に売り手と話したいので、すぐに連絡をしてきます。

査定が終わった後も、不動産会社からの連絡は続きます。不動産会社にとっては、売るのを迷っている人も、半年後や1年後に家を売るかもしれない大切なお客さんだからです。

そのため、「その後いかがですか」という連絡が定期的に届きます。

家族に知られる危険は、こうした後からの連絡にもあります。例えば、査定から何週間もたって忘れたころに、不動産会社から自宅に電話がかかってくることがあります。

その電話を家族が取れば、そこで知られてしまいます。査定を申し込むときに、査定が終わった後の連絡の方法まで不動産会社に伝えておくと安心です。

不動産会社は、契約を取るために相場より高い査定額を出すことがある

不動産会社が出す査定額は、実際に売れる値段より高いことがあります。

売り手の多くは、高い査定額を出した会社に売却を任せたいと考えるでしょう。そのため、契約を取りたい不動産会社には、査定額を高めに出す理由があります。

査定額は「この値段で売り出せば売れそう」という不動産会社の予想なので、実際に売れる値段がそれを下回ることもあります。

家族に話すときも、査定額をそのまま伝えるのは避けたほうが安心です。例えば、高い査定額をもとに、新しい家の予算を組んだとします。

実際に売れた値段が査定額を下回ると、新しい家に使えるお金が足りなくなります。家族と予算を話し合い直すことにもなります。

査定額を受け取ったら、不動産情報ライブラリなどで調べた近所の成約価格と、1㎡あたりの単価で比べておきましょう。

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家族に知られずに査定を頼み、連絡を止めるまでの6つの手順

家族に知られずに査定を頼むには、不動産会社から電話や郵便が来る場面ごとに、連絡の方法を先に決めておくことが大切です。

申し込みから後始末までの手順は、時間の順に次の6つです。

  1. 依頼先を2〜3社に絞る
  2. 訪問なしの机上査定を選ぶ
  3. 備考欄に連絡の希望を書く
  4. 査定書をPDFで受け取る
  5. 査定額の根拠を聞く
  6. 見送るときは連絡を止めてもらう

このうち「査定額の根拠を聞く」以外の5つは、家族に知られるきっかけを減らすための手順です。

依頼先は2〜3社に絞る

査定を頼む会社を2〜3社に絞れば、かかってくる電話を減らしながら、査定額を比べられます。

一括査定サイトを使うと、一度にたくさんの会社へ申し込めます。ただ、申し込む会社が多いほど、家族の前で電話が鳴る回数も増えます。

多くの一括査定サイトでは、申し込みの画面で依頼する会社を選べます。2〜3社に頼めば、査定額を並べて、1社だけ飛び抜けて高い・安いといった差に気づけます。

依頼する会社は、大手を1社と、マンションの近くで長く営業している地元の会社を1〜2社にするのがおすすめです。大手と地元の会社を組み合わせると、1つの会社の見方に偏らずに査定額を比べられます。

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今は机上査定を選び、部屋の情報を備考欄で伝える

相場を知りたい今の段階なら、訪問なしでデータから見積もる「机上査定」を選ぶと、家族に知られる場面を大きく減らせます。

担当者が部屋の中を見に来る「訪問査定」は、本格的に売り出す直前に受けるのが一般的です。机上査定なら、担当者の訪問も、日程を決めるための電話も省けます。

机上査定の弱点は、部屋の状態が査定額に反映されにくいことです。そこで、申し込みの備考欄などで、部屋の情報を伝えておきましょう。

申し込みのときに伝えておくとよい部屋の情報
  • 階数、部屋の向き、角部屋の有無
  • リフォームした時期と場所(キッチンや浴室など)
  • 眺めや日当たりの良いところ

こうした情報があれば、不動産会社は机上査定でも、部屋の良さを査定額に反映できます。購入したときのパンフレットなどの間取り図も手元に用意しておくと、不動産会社に求められたときにすぐ送れます。

もし訪問査定が必要になったら、家族が出かけている日時に来てもらうとよいでしょう。受け取った名刺や資料も、職場など家の外で保管しておけば、家族の目に触れる心配が小さくなります。

備考欄に「家族に相談する前」と書き、連絡の方法を指定する

査定の申し込みフォームの備考欄に連絡の希望を書いておくと、不動産会社からの電話や郵便を減らせます。

備考欄は自由に書き込める欄で、たいていの申し込みフォームにあります。例えば次のように書くと、家族に相談する前であることと、連絡の希望が不動産会社に伝わります。

備考欄の例文

家族に相談する前の段階のため、ご連絡はメールでお願いいたします。

お電話の場合は、平日12時〜13時に携帯電話へお願いします。

査定書などの郵送物は不要です。

電話番号の欄には、固定電話の代わりに、自分の携帯電話の番号を書くのがおすすめです。メールアドレスの欄にも、調べもの専用に作ったアドレスを書けば、届いたメールを家族に見られる心配が小さくなります。

こうした希望を書くのは、ごく普通のことです。不動産会社も、連絡の方法が最初からわかっていれば、売り手の都合に合わせて連絡できます。

一括査定サイトの中には、連絡方法をメールに指定できるところもあります。申し込みの画面で、連絡方法の選択肢も見ておきましょう。

査定書はメールのPDFで受け取る

査定書をメールのPDFで受け取れば、自宅に郵便が届かずに済みます。

査定書が郵送されると、会社名の入った封筒が自宅に届きます。家族が先に郵便受けを開ければ、そこで知られてしまいます。

査定する家はあなたの自宅なので、不動産会社は申し込みの時点で自宅の住所を知っています。そのため何も伝えずにいると、査定書や会社案内が郵送されてくることがあります。

不動産会社から最初に連絡が来たときに、「査定書はPDFにして、メールでお送りいただけますか」と頼んでおきましょう。

あわせてチラシや情報誌などの郵送も断っておけば、査定が終わった後に届くお知らせの郵便も防げます。

査定額の根拠になった成約事例を見せてもらう

査定額を受け取ったら、不動産会社が根拠にした成約事例も見せてもらうと、その金額になった理由がわかります。

査定書には、不動産会社が参考にした近くの成約事例が載っていることが多くあります。査定書で事例を探しにくいときも、担当者に「どの成約事例を参考にしましたか」と聞けば教えてもらえます。

その事例と、不動産情報ライブラリなどで自分で調べた成約価格を、1㎡あたりの単価で並べてみるとよいでしょう。単価で並べると、査定額が相場からどのくらい離れているかがわかります。

1社の査定額だけが飛び抜けて高いときは、その理由も担当者に聞いておきたいところです。

担当者の答えに具体的な理由があれば、その査定額は参考にしてよいでしょう。例えば、「リフォーム済みなので、近くの事例より高く売れる見込みです」のような答えです。

担当者の説明があいまいなら、契約を取るために高めに出した査定額とも考えられます。根拠まで確かめた査定額なら、家族に見せるときも、その値段になる理由を自信を持って説明できます。

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売却を見送ると決めたら、不動産会社に連絡を止めてもらう

今回は売却を見送ると決めたら、そのことを不動産会社にはっきり伝えましょう。

返事をあいまいにしておくと、数か月後にまた電話がかかってくることがあります。

見送ることを伝えるときは、電話よりメールがおすすめです。電話では、担当者に引き止められることもあります。メールなら文章で残るので、「言った・言わない」の行き違いも防げます。

断りのメールの例文

先日は査定をしていただき、ありがとうございました。

検討した結果、今回は売却を見送ることにしました。

今後のご連絡やご案内は不要です。

お伝えした個人情報についても、消去をお願いいたします。

宅地建物取引業法の施行規則で、不動産会社は、断った相手に勧誘を続けることを禁じられています。夜遅くなど、相手が迷惑に感じる時間に電話をかけたり、訪問したりすることも禁止です。

それでも連絡が続くときは、その会社に免許を出している役所に相談できます。相談先は、都道府県の宅地建物取引業の担当窓口や、国土交通省の地方整備局です。

不動産会社からの連絡が止まれば、あとは根拠を確かめた査定額と成約価格を持って、家族に話せます。

マンション一括査定の電話を止める方法|断っても続くときの対処 マンション一括査定の電話を止める方法|断っても続くときの対処

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行規則」第16条の11第1号ニ・ホ

出典: 国土交通省 関東地方整備局「宅地建物取引業者からの悪質な勧誘電話等にご注意ください」

まとめ:家族に言わずに家の値段は調べられる。信じるのは実際に売れた値段

家の値段は、不動産情報ライブラリなどで成約価格を見れば、家族にも不動産会社にも知られずに調べられます。首都圏では売り出し価格が成約価格の約1.4倍なので、信じてよいのは実際に売れた値段です。

まずは自分専用のスマホで不動産情報ライブラリを開き、近所の似た部屋の1㎡あたりの成約価格を調べておきましょう。この数字を持たずに査定を頼むと、査定額が高いのか安いのかを見分けにくくなります。その結果、高めの査定額のまま家族に話し、あとで新しい家の予算を組み直すおそれがあります。

査定を頼むときは、連絡の方法と査定書の受け取り方を、申し込みの時点で不動産会社に伝えておくと安心です。住み替えのトビラでは、家族に知られずに家の値段を調べる方法と信じてよい値段の見分け方も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。