SUMiTAS(スミタス)の簡単10秒査定は、個人情報を入れずに、マンションの想定売買価格が画面にその場で出る無料のツールです。メールアドレスも要りません。
ただ、出てくるのは幅ではなく1つの金額です。その金額は「500m範囲・過去2年以内の売買事例」から算出されると、公式が条件を数字で公開しています。同じ条件で公的な成約事例を自分で数えれば、その1つの金額がどれだけの幅の中にあるかを自分で測れます。測った幅の下限で予算を組む。条件を公開しているサービスだから取れる使い方です。
この記事では、10秒査定で確認できる範囲、金額がずれる理由、住み替え(買い替え)の判断に使うコツ、訪問査定に進む前の注意点、向かない物件の代わりの手段を順に説明します。
SUMiTAS10秒査定で確認できる範囲
SUMiTASは、株式会社SUMiTASを本部とする不動産売買のネットワークです。公式は「123店舗のたしかな販売網」と書いていて、累計の査定実績は2026年9月3日更新の表示で118,419件でした。簡単10秒査定は、その入口にあたる無料のツールです。
使う段階は3つあり、不動産会社が関わる線がどこにあるかを先に整理します。
| 段階 | 何が出るか | 入力 | 不動産会社の関与 | 連絡 |
|---|---|---|---|---|
| 10秒査定 | 想定売買価格と想定賃貸価格(マンションの場合) | 所在地またはマンション名・専有面積・築年数・方位・所在階 | なし | なし |
| 訪問査定 | 3か月以内に売れるであろう価格 | 氏名・連絡先・物件の詳細 | 依頼した店舗 | 依頼した店舗から |
| 仲介・買取 | 売却の進め方 | 媒介契約または売買契約 | 依頼した店舗 | 依頼した店舗から |
個人情報なしで表示される相場価格
10秒査定は、SUMiTASの「簡単10秒査定」のページに置かれた計算ツールです。公式はこう書いています。
個人情報の登録は一切不要で匿名で今すぐに売却価格の相場をご覧いただけます。
入れるのは物件の情報だけです。マンションなら、マンション名か所在地(郵便番号、または都道府県・市区町村・町丁目)を指定したうえで、専有面積・築年数・方位・所在階と総階数を入れます。公式ガイドはこれらを「すべて必須項目」と書いています。氏名も電話番号も入力欄がなく、メールアドレスについても、AI査定を扱った公式ガイドが「『簡単10秒査定』はメールアドレスの入力も不要です」と書いています。
「想定価格を算出する」を押すと、結果はその場で画面に出ます。マンションで出るのは「想定売買価格」と「想定賃貸価格」の2つで、それぞれ1つの金額と、括弧の中に㎡単価が並びます。幅では出ません。メールで後から届く形でもありません。
対象は居住物件と収益物件(事業用物件)に分かれ、居住物件はマンション・一戸建て・土地から選びます。所在地のプルダウンには、北海道から沖縄まで全国の都道府県が並びます。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
出典: SUMiTAS「マンションのAI査定はどんな物件におすすめ?」
匿名で相場を知る方法の全体は、別の記事にまとめています。
500m以内と過去2年以内の売買事例から作られる仕組み
10秒査定の金額がどう作られるかは、公式のページに書かれています。
SUMiTASの簡単10秒査定は全国の売却査定ビッグデータから瞬時に相場価格を表示します。入力情報をもとに類似性が高いと考えられる物件情報を抽出、500m範囲・過去2年以内の売買事例から算出しています。
つまり、自分の物件から500mの範囲で、過去2年以内に売買された似た物件の事例が、計算のもとになっています。ツールの結果の下にも「入力情報をベースに類似性が高いと考えられる物件情報を抽出し価格を算出しています」と、同じ趣旨の注記が添えられています。
ここがこの記事の背骨です。算出の条件を距離と期間の数字で公開しているAI査定は、多くありません。多くは「独自のアルゴリズム」としか書きません。距離と期間が分かっていれば、同じ条件で公的な成約事例を自分で数えて、その1つの金額がどれだけの幅を持つかを測れます。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
訪問査定と買取で関わる加盟店
10秒査定の先に進むと、訪問査定です。公式ガイドは、シミュレーションと訪問査定の違いをこう説明しています。
シミュレーションでわかるのは、物件情報と過去の取引データのみを元にした“おおよその売却価格”ですが、訪問査定でわかるのは、室内の状態や周辺環境などを加味した、“3か月以内に売れるであろう価格”です。
訪問査定を担当するのは本部ではなく、各地の店舗です。公式の店舗一覧は、店舗ごとに所在地・定休日・営業時間とあわせて「会社名」を載せていて、本部と同じ株式会社SUMiTASが運営する店舗もあれば、別の不動産会社が運営する店舗もあります。
SUMiTASは売り方として、仲介・買取・買取保証付仲介・賃貸の4つを挙げています。訪問査定のあとに、仲介で売り出す提案と買取の提案の両方が出ることがあります。
10秒査定までは連絡なし、訪問査定から先は選んだ店舗との関係。この線引きを覚えておくと、どこまで進むかを自分で決められます。
出典: SUMiTAS「不動産売却査定」
SUMiTAS10秒査定の相場価格がずれる理由
10秒査定の金額と、訪問査定の額や実際の売却価格が違うことは、よくあります。公式ガイドも、シミュレーションの結果と訪問査定の査定額に「大きな差が出る可能性」があると書いています。原因は4つあり、どれも公開されている算出条件から説明できます。
- 500mの範囲が、自分のマンション以外の棟を含む
- 過去2年以内の事例が、相場の動きに遅れる
- 室内の状態と共用部の管理が、計算に入らない
- 類似物件が少ない地域で、幅が広がる
500m以内の事例が自分のマンション以外の棟を含む原因
500mは、不動産広告の表示ルールに置き換えると徒歩6分強にあたる距離です。不動産の表示に関する公正競争規約の施行規則は、徒歩の所要時間について「道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること」と定めていて、500を80で割ると6.25分になります。公式は500mが直線距離か道路距離かまでは書いていないので、実際に歩く距離はこれより長くなることもあります。都市部なら、この範囲に複数のマンションが入ります。
10秒査定は、自分のマンションの事例だけを使う代わりに、500mの範囲にある似た物件の事例を使います。自分の棟で過去2年以内に売買が無ければ、築年も総戸数も管理状態も違う、別の棟の事例が計算に入ります。
マンションは、棟が違えば同じ広さでも数百万円の価格差が出ます。500mという設定は、事例の数を確保するには理にかなっています。その分だけ、隣の棟の価格が自分の金額に混ざります。これが、ずれの一番大きな原因です。
過去2年以内の事例が相場の動きに遅れる仕組み
過去2年以内の事例を使うということは、2年前の成約価格も計算に入るということです。相場が上がり続けている局面では、2年前の事例は今より安いので、金額は実勢より低めに出やすくなります。
逆に、相場が下がる局面では、2年前の高い事例が混ざるので、高めに出やすくなります。これは10秒査定に限らず、過去の事例を使うAI査定に共通する傾向です。
いま相場がどちらに動いているかは、公的な成約事例の直近半年と、1〜2年前を比べれば見当がつきます。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
室内の状態と共用部の管理が入らない前提
10秒査定に入るのは、所在地(またはマンション名)と、専有面積・築年数・方位・所在階です。同じ町域の同じマンションでも、広さや向きや階が違えば違う金額が出ます。棟の平均ではなく、部屋の条件まで一歩踏み込んだ数字です。
入らないのは、その先です。ツールの結果の下には「個別的な要素は反映されておりません」と添えられ、公式ガイドはシミュレーションに反映されない要素として次を挙げています。
- 室内の状態
- 日当たりや眺望などの住戸ごとの条件
- 都市開発などの周辺環境の変化
外観や共用部分の状態、維持管理の状況、施工会社や管理会社は、公式ガイドが訪問査定の評価項目として挙げている一方、10秒査定には入力欄がありません。ページにも「不動産の管理状況や、近隣関係、地盤状態によって、査定価格は大幅に異なる場合がございます」という注記が置かれています。フルリフォーム済みの角部屋でも、そのままの中住戸でも、広さと築年と向きと階が同じなら同じ金額になります。
裏を返せば、部屋の強みは10秒査定の外にあります。訪問査定のときに自分で伝える余地が、ここに残っています。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
類似物件が少ない地域で幅が広がる原因
公式ガイドは「類似物件から査定額を算出するシミュレーションは、類似物件が極端に少ないと精度が低くなる点に注意が必要です」と書き、続けてこう説明しています。
たとえば同じマンションの取引事例が全くなかったり、付近にあるマンションの事例も少なかったりすると、シミュレーション結果と訪問査定の査定額に大きな差が出る可能性があります。
そのうえで、新築から間もないマンションや、郊外や地方にあり事例が少ない可能性があるマンションでは、シミュレーションより訪問査定をすすめています。
500m範囲・過去2年以内という条件は、事例の多い都市部では十分な件数になります。一方、郊外や総戸数の少ないマンションでは、数件しか無いことがあります。数件の事例で計算された金額は、その数件の価格に引きずられます。
自分の地域の事例がどのくらいあるかは、自分で数えられます。
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
AI査定の数字がどこまで当たるのかという考え方は、別の記事で整理しています。
SUMiTAS10秒査定を住み替えの判断に使うコツ
住み替えでは、売却額が次の家の購入予算、住宅ローンの残債の返済、諸費用の原資になります。10秒査定の金額をこの判断に使う手順は4つです。
- 同じ条件で公的な成約事例を数えて、幅の広さを測る
- 1つの金額を幅に置き換えて、予算の下限で組む
- 他のAI査定と並べて、外れ値を見る
- 訪問査定の根拠を、3か月以内に売れるであろう価格として聞く
同じ条件で公的な成約事例を数えて幅の広さを測る
10秒査定の最大の使いどころは、算出条件が公開されている点です。「500m範囲・過去2年以内の売買事例」なら、同じ条件を自分で再現できます。
使うのは、国土交通省の不動産情報ライブラリです。無料で、登録なしで使えます。不動産の取引価格と成約価格の情報を、地図からも地域からも検索できます。
マンション名は伏せられていますが、件数と価格は分かります。判定の目安は次のとおりです。
| 件数と㎡単価 | 読み方 |
|---|---|
| 10件以上で、㎡単価がおおむね±10%以内 | 10秒査定の金額は信頼できる範囲 |
| 3件以下、または㎡単価が2割以上ばらつく | 金額の幅は広い |
この件数と割合は、読み方の目安として置いた数字で、公式が示した基準ではありません。ただ、AIが何をもとに計算したかを自分で確かめる手順は、条件を公開しているサービスでしか取れません。
相場価格を幅に置き換えて予算の下限で組む
10秒査定が返すのは1つの金額です。予算はその数字では組みません。前の項で数えた成約事例の最低と最高を、自分の幅にします。
想定売買価格4,000万円・周辺の成約事例3,700万〜4,300万円・ローン残債3,000万円の場合(金額はすべて仮の値です)
住み替えの予算は、下限の3,700万円で組みます。手元に残る見込みは、下限で3,700万円−3,000万円=700万円、上限で4,300万円−3,000万円=1,300万円。同じ部屋で600万円の差があります。
自分の数字に置き換えるときは、成約事例の最低額と最高額をこの式に入れ、残債は金融機関から届く残高証明書か返済予定表の残高を使います。仲介手数料などの諸費用と、売却益が出た場合の税金は、この計算の外にあります。
上限で組んで、実際の売却額が下限側だったときに、次の家の頭金が足りなくなるのが一番避けたい事態です。下限で組んで、上振れは余裕として扱う。これが基本の姿勢です。
他のAI査定と並べて外れ値を見る
10秒査定は算出条件を公開していますが、誤差率は公開していません。一方で、誤差率の中央値や「誤差10%以内に収まる割合」を公開しているAI査定もあります。
2つ以上のAI査定を並べて、結果が近ければ、その水準は確からしいと判断できます。大きく違えば、どちらかが自分の物件に合わない条件で計算している可能性があります。10秒査定の場合は、500mの範囲に自分の棟以外の事例が多く混ざっていないかを疑います。
AI査定のサービスごとの違いは、別の記事で比べています。
訪問査定の根拠を3か月以内に売れる価格として聞く
公式ガイドは、訪問査定で分かるのを「3か月以内に売れるであろう価格」と説明しています。この定義が分かっていると、査定額をもらうときの質問が決まります。
3か月の価格と6か月の価格を両方聞けば、下限(早く売る価格)と上限(時間をかける価格)が同時に分かります。公式ガイドは訪問査定の評価項目として、立地・間取り・専有部分(室内)の状態・住戸位置・外観や共用部分の状態・駐車場の仕様・維持管理状況・施工会社や管理会社・周辺の開発予定情報を挙げています。根拠の事例を示して、これらの条件でどう補正したかを説明できる担当者なら、売り出し後の値下げの判断も根拠つきで進めてくれます。
日程にも余裕を見ておきます。公式ガイドは、訪問査定はスケジュール調整から査定額の算出までに1〜2週間ほどかかると書いています。
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
SUMiTASの訪問査定に進む前の注意点
10秒査定で当たりをつけたら、次は訪問査定です。ここから先は、店舗との直接のやり取りになります。進む前に知っておきたい点は4つです。
- 依頼する店舗を自分で選べる仕組み
- 買取の提案を受けたときの見方
- 他社の机上査定と並べて比べる手順
- 申し込み時に伝えておく条件
依頼する店舗を自分で選べる仕組み
SUMiTASは「123店舗のたしかな販売網」を掲げるネットワークで、店舗ごとに運営会社が違います。公式の店舗一覧は、各店舗の所在地・定休日・営業時間と一緒に「会社名」を載せています。本部と同じ株式会社SUMiTASが運営する店舗もあれば、地元の不動産会社が運営する店舗もあります。
ここが読者に有利な点です。店舗一覧の各店舗には「売却査定を依頼」のボタンがあり、押すとその店舗あての査定依頼フォームが開きます。フォームの先頭には「相談する店舗」として店舗名と運営会社名が出て、所在地を選ぶ欄には「査定対応をおこなっていないエリアは表示されません」と添えられています。依頼する前に、どの会社に頼むのか、その店舗が自分のエリアに対応しているのかを確かめられます。
一方で、これは複数の会社へ一度に依頼する一括査定とは仕組みが違います。1つの店舗の査定なので、その額が高いのか低いのかは、この時点では比べられません。SUMiTASの訪問査定は「候補の1社」として受け、比較の材料は別にそろえます。
買取の提案を受けたときの見方
SUMiTASは、売り方として仲介・買取・買取保証付仲介・賃貸の4つを挙げています。訪問査定のあと、仲介で売り出す提案と一緒に、買い取る提案や、期間内に売れなければ買い取る買取保証付仲介の提案が出ることがあります。
| 売り方 | 早さ | 価格 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 仲介 | 買い手を探す期間が要る | 買取より高くなるのが通常 | 次の家の引き渡しまで時間がある |
| 買取 | 早く売れる | 仲介より低くなるのが通常(買い取った会社が再販して利益を出す仕組み) | 時間が無い、売り出しの手間を避けたい |
| 買取保証付仲介 | 期間を区切って仲介し、売れなければ買取 | 仲介と買取の間 | 引き渡し日が先に決まっている |
公式は買取保証付仲介を「限られた期間内で出来るだけ高く売却したい」場合の選択肢と説明しています。引き渡し日が決まっている住み替えでは、この形が合うこともあります。
買取の提案を受けたら、仲介で売る場合の査定額も一緒にもらい、差を見ます。住み替えで次の家の引き渡しまで時間があるなら、仲介で売る方が手元に残る金額は大きくなります。時間が無いなら、買取との差額はその対価と考えます。
出典: SUMiTAS「不動産売却査定」
他社の机上査定と並べて比べる手順
1つの店舗の査定額を相場の答えにしないために、別の仲介会社に机上査定を頼んで並べます。2社あれば足ります。
比べるのは、額の高さより根拠です。「どの事例を使ったか」「部屋の条件でどう補正したか」を説明できる会社を選びます。10秒査定の金額と、自分で数えた成約事例の幅を物差しにすれば、どの査定が幅の中に収まっているかが見えます。
何社に依頼するかの考え方は、別の記事で詳しく書いています。
申し込み時に伝えておく条件
公式ガイドは10秒査定について「簡易査定の申し込みフォームのように備考欄もない」と書いています。売却時期や資金計画の相談は、ツールの中ではできません。伝える場は、店舗への査定依頼か、最初のやり取りの返信です。
最初に伝える内容の文例
「住み替えを検討中で、時期は未定です。まずはメールで、根拠となる事例を添えて机上査定をお願いします。仲介で売る場合と買取の場合の両方の価格を知りたいです。訪問の日程は、机上査定を見てから決めます」
こう伝えておけば、最初の連絡がメールで、根拠つきで来る可能性が高くなります。訪問は、机上査定の説明に納得してからで足ります。SUMiTASのページも、10秒査定の先に机上査定と訪問査定の2段があると案内していて、机上査定は「お客様にお伺いした情報のみで査定を行います」と説明されています。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
SUMiTAS10秒査定が向かない物件と代わりの選択肢
10秒査定は手軽ですが、算出条件の性質上、精度が出にくい物件があります。該当する場合は、表示された金額を予算の起点にする代わりに、別の手段で下限を作ります。
- 500m範囲・過去2年に事例が少ない地域
- 管理状態と室内の条件で価格が動くマンション
- 誤差率を公開しているAI査定と公的な成約事例で補う手順
500m範囲と過去2年に事例が少ない地域
公式ガイドが挙げるのは、同じマンションの取引事例が全く無い場合、付近のマンションの事例も少ない場合、新築から間もない場合、郊外や地方の場合です。500m範囲・過去2年以内に似た物件の売買が無い地域では、遠い事例や古い事例で計算されるか、金額が出ません。
不動産情報ライブラリで成約事例を数えて3件以下なら、この類型と考えます。この場合、10秒査定の金額は参考にとどめ、次の手段で補います。
出典: SUMiTAS「マンションの査定額をシミュレーションする方法は?」
管理状態と室内の条件で価格が動くマンション
SUMiTASのページが「不動産の管理状況や、近隣関係、地盤状態によって、査定価格は大幅に異なる場合がございます」と書いているとおり、築年数が古く、管理状態や修繕の履歴で価格が大きく動くマンションは、10秒査定の入力に無い要素で価格が決まります。
同じことは、リフォーム済みの部屋、角部屋、眺望が抜けている部屋にも当てはまります。専有面積・築年数・方位・所在階までは入力できますが、室内の状態と共用部の管理は入りません。こうした強みは、訪問査定で部屋と建物を見てもらってはじめて価格に乗ります。
出典: SUMiTAS「簡単10秒査定」
AI査定と不動産会社の査定で何が変わるかは、別の記事で整理しています。
誤差率を公開しているAI査定と公的な成約事例で補う
代わりの手段は2系統あります。
| 系統 | 中身 | 使い方 |
|---|---|---|
| 他のAI査定 | 誤差率を公開しているサービス | 幅の広さを数字で見る |
| 公的な成約事例+机上査定 | 不動産情報ライブラリ・レインズマーケットインフォメーション+2〜3社 | 成約水準で下限を固め、部屋の強みを人の査定で乗せる |
不動産情報ライブラリは不動産の取引価格と成約価格の情報を、レインズマーケットインフォメーションはマンションと戸建て住宅の売買価格の情報を、それぞれ無料で公開しています。どちらも登録なしで見られます。
事例が薄い物件ほど、その地域で実際に売った経験のある会社の机上査定が、AIの数字より実勢に近いことがあります。
出典: 不動産流通機構「レインズマーケットインフォメーション」
誤差率を公開しているAI査定の実例は、別の記事で見ています。
まとめ:500mと2年の条件を自分で数え直し、下限で予算を組む
SUMiTASの10秒査定が返すのは、幅ではなく1つの金額です。その金額は「500m範囲・過去2年以内の売買事例」から算出されると、公式が数字で公開しています。条件が分かっているということは、その1つの金額がどれだけの幅の中にあるかを、自分で確かめられるということです。
次の一歩は、国土交通省の不動産情報ライブラリで、自分のマンションの周辺500m・直近2年・同じ種別・近い面積帯の成約事例を数えることです。件数とばらつきが分かれば、表示された1つの金額を、最低額と最高額の幅に置き換えられます。この数え直しを飛ばして表示された金額のまま予算を組むと、売却が下振れしたときに次の家の頭金が足りなくなります。
そのうえで、訪問査定は店舗を自分で選び、「3か月以内に売れるであろう価格」の根拠を聞いて、仲介と買取の両方の価格をもらい、他社の机上査定と根拠で比べます。住み替えのトビラでは、匿名で使えるAI査定の読み方も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。
住み替えのトビラ 
