IESHIL(イエシル)でマンション名を入れると、部屋ごとの参考相場価格がその場で表示されます。ただ、その数字をそのまま住み替え(買い替え)の予算に使っていいかは、別の問題です。
先に答えを書きます。IESHILが公式サイトで公開している誤差率は、東京23区で中央値12.73%。5,000万円と表示されたら、約640万円のずれが「真ん中」です。だから、点で読むのをやめて、幅で読む。幅を狭める材料は自分で持ち込む。
この記事では、IESHILで確認できる3つの価格の違い、表示された価格がずれる理由、住み替えの予算に落とし込む手順、無料面談を申し込む前に知っておくこと、向かないマンションと代わりの手段を、首都圏のマンションから住み替えを考えている方に向けて順に説明します。
IESHILの査定で確認できる価格の種類
IESHILは、東証上場の株式会社リブセンスが運営する、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の中古マンション専門のサービスです。掲載物件数は291,498件で、災害リスクの情報も同じ画面に載っています(2026年9月時点)。
ここで手に入る価格は、出どころの違う3つがあります。同じ「査定」という言葉でひとまとめにせず、出どころごとに分けて読むために、先に表で整理します。
| 価格 | 誰が出すか | 根拠 | 必要な手続き | 不動産会社からの連絡 |
|---|---|---|---|---|
| 参考相場価格 | AI(価格推定エンジン) | 約9,000万件の賃貸情報・売買履歴 | 無料会員登録 | なし |
| 成約妥当価格 | 専任アドバイザー | 電話での聞き取りと無料面談 | イエシル査定の申し込み | なし |
| 査定価格 | 紹介された不動産会社 | 各社の査定 | 紹介を受ける | あり |
上から順に、AIの統計、人の判断、売る側の会社の判断です。信用の置き方も、使う場面も、それぞれ違います。
マンション名だけで表示される部屋ごとの参考相場価格
検索窓にマンション名を入れると、棟の情報と一緒に、部屋ごとの参考相場価格が表示されます。根拠は「約9,000万件の賃貸情報、売買履歴などのビッグデータ」と公式にあり、算出方法は特許登録済みです(特許第6837739号・第6837740号・第6744702号)。
押さえておきたいのは、この価格の正体です。参考相場価格は、過去の契約事例から統計的に推定した値で、いま売りに出ている部屋の値札とも、実際に決まった成約価格とも別の数字です。
売り出し価格は、成約価格より高めに設定されるのが通常です。サイトで見た値札より参考相場価格が安く見えるのは、仕組みの上で自然なことです。
部屋単位の相場価格は、簡単な無料会員登録で確認できます。価格の推移や災害リスクの情報も同じ画面で見られて、この段階で必要な手続きは会員登録だけです。不動産会社とのやり取りが始まるのは、この先で紹介を受けてからです。
マンション名や住所だけで価格を出す手段は、ほかのサービスにもあります。使い分けは、別の記事でまとめています。
無料面談でアドバイザーが出す成約妥当価格
参考相場価格より踏み込んだ価格を知りたい場合は、「イエシル査定」を申し込みます。公式サイトにはこう書かれています。
資格と経験を持った専任のアドバイザーが、無料面談にてお客様のマンションの成約妥当価格を算出します。不動産会社からの連絡なしでお伝えできます。
担当するのは、宅地建物取引士の資格を持ち、不動産仲介歴10年以上のアドバイザーです。算出されるのは仲介価格と買取価格の2つで、参考相場価格が「統計の答え」なら、成約妥当価格は「この部屋なら、このあたりで決まりそう」という現場寄りの答えになります。
費用は0円です。不動産会社と別の立場の人から価格を聞ける機会なので、参考相場価格に納得できないときの第二意見として使えます。
なお公式は、売買を検討していない方からの算出依頼は控えてほしいと書いています。住み替えを考えて売却を検討している段階なら、対象の範囲に入ります。
紹介された不動産会社が出す査定価格
面談のあと、希望すれば不動産会社を紹介してもらえます。ここから先に出てくるのが、各社の査定価格です。
この査定価格は、IESHILの数字と別物で、紹介された会社がそれぞれ出す通常の査定です。訪問して部屋を見たうえで出す会社もあれば、机上で出す会社もあります。ここから先は、その会社と直接やり取りする関係に入ります。
3つの価格のうち、住み替えの計画に最初に使えるのは参考相場価格です。ただし、そのまま使うには幅が大きい。次の章で、ずれる理由を見ていきます。
AIが出す価格と不動産会社が出す価格は、作り方も目的も違います。差の読み方は、別の記事でまとめています。
IESHILの参考相場価格がずれる理由
口コミで多いのは「表示された金額が売り出し価格とかけ離れていた」「同じ間取りで、眺望が劣る部屋の方が高く出た」という声です。これは統計モデルの仕組みからくる自然なずれで、原因は4つに整理できます。
- 統計モデルである以上、推定に一定の幅が残る
- 部屋ごとの条件がモデルの入力に入っていない
- 取引事例が少ないマンションでは推定の幅が広がる
- 過去の事例を使うため、相場が動く方向に対して遅れる
どれも、読む側で補正できます。順に見ていきます。
公式が公開している誤差率の読み方
IESHILは、参考相場価格の精度を公式サイトで公開しています(2026年8月31日時点・1980年以降築のマンションが対象)。
| 対象エリア | 誤差率の中央値 | 誤差5%以内 | 誤差10%以内 | 誤差20%以内 |
|---|---|---|---|---|
| 東京23区 | 12.73% | 21.2% | 38.45% | 72.28% |
| 1都3県 | 11.63% | 23.62% | 43.21% | 74.52% |
中央値12.73%は、半分の部屋が誤差13%前後の範囲に収まり、残る半分はそれ以上ずれるという意味です。誤差10%以内に収まる部屋は4割弱。2割以上ずれる部屋も、4件に1件あります。
5,000万円と表示された部屋の場合(表示額は仮の値)
中央値の12.73%をかけると、ずれの「真ん中」は約640万円です(5,000万円×0.1273=636.5万円)。上に640万円なら5,640万円、下に640万円なら4,360万円。この2つは、同じ確からしさで起こります。
大事なのは、ずれが上にも下にも出る点です。高く出た人ほど喜んで予算を組みますが、下に13%ずれる可能性も同じだけあります。この数値が、参考相場価格を「点」ではなく「幅」として読む根拠になります。
出典: IESHIL(イエシル)「参考相場価格の精度・算出方法」
AI査定の精度そのものの読み方は、別の記事で整理しています。
部屋ごとの条件がモデルに入らない仕組み
公式によると、算出には決定木と勾配ブースティングを組み合わせたLightGBMという手法と、属性の似た物件の契約事例を組み合わせています。入力になるのは、所在地・築年・階・面積・向きといった、データとして集められる属性です。
一方で、眺望、角部屋かどうか、日当たり、リフォームの有無、室内の状態は、データとして集めにくいため、モデルの外に置かれています。公式も、参考相場価格には内部の設備情報やリフォームの有無が考慮されていないと書いています。その結果、同じ階で同じ面積なら、眺望が良くても悪くてもほぼ同じ価格になります。口コミの「眺望が劣る部屋の方が高く出た」は、この仕組みの表れです。
裏を返せば、モデルの外にある部屋の強みは、参考相場価格の外側に残ったままです。そこは、自分で持ち込める余地として使えます。
出典: IESHIL(イエシル)「参考相場価格の精度・算出方法」
取引事例が少ないマンションで幅が広がる原因
統計モデルは、似た事例が多いほど精度が上がります。逆に、事例が少ないマンションでは、推定の幅が大きくなります。
公式は、評価の精度が低くなる場合がある条件として、次の3つを挙げています。
- 不明な部屋情報が著しく多いマンション
- 周辺マンションとの比較では想定し難い、顕著な価格決定要因があるマンション
- 築年数が著しく古いアパートやマンション、高級マンションの中でも設備等に独自性や特殊性が強いマンション
このほか、総戸数が少ないマンション、売買がほとんど出ていないマンション、タワーマンションの高層階なども、事例が少ない側に入りやすい類型です。
自分のマンションがこれらに近いなら、参考相場価格の幅は公式の中央値より広いと考えて、次の章の補正を厚めに行います。
出典: IESHIL(イエシル)「参考相場価格の精度・算出方法」
相場の上昇局面で低めに出る傾向
参考相場価格は、過去の契約事例をもとに計算されます。そのため、価格が上がり続けている局面では、直近の実勢より低めに出やすい傾向があります。都心の中古マンションが値上がりした時期に「安すぎる」という声が出たのは、この遅れが一因と考えられます。
逆に、相場が下がる局面では高めに出やすくなります。表示額が日々更新されていても、根拠になる事例の時期は少し前なので、方向によって偏りが出ます。
いま相場がどちらに動いているかは、同じマンションの売り出し履歴を見れば見当がつきます。上昇局面なら参考相場価格を下限寄りに、下落局面なら上限寄りに見る。この読み替えで、偏りの分を戻せます。
IESHILの参考相場価格を住み替えの予算に使うコツ
住み替えでは、売却額が次の家の購入予算、住宅ローンの残債の返済、仲介手数料などの諸費用の原資になります。1つの数字で予算を組むと、下振れしたときに買い替えそのものが止まります。
参考相場価格を予算に落とし込む手順は、次の4つです。
- 参考相場価格を上下の幅に置き換えて、予算は下限で組む
- 同じマンションの売り出し履歴と公的な成約事例で、幅を狭める
- モデルに入らない部屋の条件を書き出して、面談や査定で伝える
- 不動産会社の査定額との差を、質問に変える
参考相場価格を上下の幅に置き換えて予算の下限で組む
まず、参考相場価格に公式の誤差率をあてはめて、幅を作ります。中央値12.73%を丸めて13%とすると、表示額×0.87から表示額×1.13が、半分の部屋が収まる幅です。この式の「表示額」に、自分の画面に出ている金額を入れて計算します。
表示額5,000万円・ローン残債3,500万円の場合(どちらも仮の値)
幅は4,350万円(5,000万円×0.87)から5,650万円(5,000万円×1.13)。住み替えの予算は、下限の4,350万円で組みます。
残債を引いて手元に残る見込みは、下限で850万円、上限で2,150万円。同じ「5,000万円の部屋」でも、1,300万円の差が出ます。
実際の売却額からは、残債に加えて仲介手数料などの費用も引かれるので、手元に残る額はこの計算よりさらに小さくなります。上限で組むと、実際の売却額が下限側だったときに、次の家の頭金が足りなくなります。下限で組んで、上振れは余裕として扱う。これが、AIの数字を予算に使うときの基本の姿勢です。
同じマンションの売り出し履歴と成約事例で幅を狭める
幅が1,300万円もあると、計画としては使いにくいので、次に幅を狭めます。材料は2つです。
| 材料 | どこで見るか | 分かること |
|---|---|---|
| 同じマンションの売り出し履歴 | IESHILの棟ページ(販売価格履歴) | 同じ階・面積帯の部屋が、いつ、いくらで出たか |
| 公的な成約事例 | 不動産情報ライブラリ(国土交通省)・レインズマーケットインフォメーション(指定流通機構) | 地域・築年・面積帯ごとの成約価格(マンション名は非公開) |
売り出し価格と成約価格の差が、そのエリアで何%程度かをつかめば、自分の幅をその分だけ狭められます。売り出しより成約が5%低いのが通常のエリアなら、売り出し履歴の5%引きが現実的な着地点です。
公的な成約事例は、どちらも無料で、登録なしで見られます。面談の前に済ませておくと、アドバイザーの説明を自分の数字と照らし合わせながら聞けます。
出典: 指定流通機構(レインズ)「不動産取引情報提供サイト」
モデルに入らない部屋の条件を自分で書き出して伝える
前の章で見たとおり、眺望や角部屋、リフォームは参考相場価格の外にあります。ここは、自分で書き出して、面談や査定のときに最初に伝えます。
これらは、AIの入力に入らないまま、買い手の判断には入る要素です。事前に整理して渡せば、アドバイザーや不動産会社は、参考相場価格からの加点・減点を根拠つきで説明しやすくなります。
部屋の強みは、伝えてはじめて価格に乗ります。
不動産会社の査定額との差を質問に変える
紹介された不動産会社の査定額が、参考相場価格と大きく違うことはよくあります。このとき、高い方を喜ぶ前に、差を質問に変えます。
聞くのは2点です。「どの事例を根拠にしたか」「参考相場価格との差はどこから来ているか」。
根拠の事例を具体的に示して、部屋の条件でどう補正したかを説明できる会社は、売り出し後の値下げの判断も根拠つきで進めてくれます。反対に、差の理由の説明があいまいなら、その査定額は売り出しの目安として弱いと判断できます。
査定額の高さより、説明の質で会社を選ぶ。参考相場価格は、そのための物差しになります。
IESHILの無料面談を申し込む前の注意点
無料面談は、不動産会社と別の立場の人から価格を聞ける機会です。使う価値はあります。ただ、サービスの成り立ちと申し込み後の流れを知ったうえで臨むと、必要な情報だけを持ち帰れます。
先に押さえておきたいのは、次の4つです。
- アドバイザーの費用は、不動産会社からの紹介料でまかなわれている
- 面談で聞く項目は、申し込みの前に決めておく
- 申し込みのあと、物件の現状を確認する電話が入る
- 紹介を受けるかどうかは、面談のあとに選べる
アドバイザーの収益が不動産会社の紹介で成り立つ仕組み
面談は無料で、アドバイザーは不動産仲介会社に所属しない立場です。では、なぜ無料なのか。公式は、よくある質問でこう答えています。
加盟店からの紹介料とサイトの広告収益で成り立っています。イエシル査定面談後にご紹介に進まれるお客様と不動産会社を繋ぐことで紹介料を得ています。
つまり、アドバイザーは中立の立場で価格を出しつつ、サービス全体としては紹介につながることで成り立っています。この構造を公式が自分から開示しているのは、利用者にとってありがたい部類です。
面談は「第二意見をもらう場」として使い、紹介を受けるかどうかは面談のあとで自分で決める。この線引きをしておけば、面談の情報だけを持ち帰れます。
面談で確認しておく質問
面談の時間は限られるので、聞く項目を先に決めておきます。公式が面談で分かることとして挙げているのは、成約妥当価格と算出根拠、現在の不動産市況、不動産業界の構造と慣習の3つです。ここに自分の事情を足すと、次の4つになります。
前の章で書き出した部屋の条件を先に渡してから質問すると、答えが具体的になります。回答はメモに残し、あとで不動産会社の査定と照らし合わせます。
申し込みから面談・紹介までの流れ
一括査定サイトのように、申し込んだ直後から複数の会社の電話が鳴る形とは違います。公式が示している流れは、次のとおりです。
- イエシル査定に申し込む
- IESHILから電話が入り、物件の現状を確認する
- 査定結果をもとにアドバイザーと無料面談を行い、成約妥当価格(仲介価格と買取価格)を聞く
- 希望した場合だけ、不動産会社を紹介してもらう
- 紹介された会社から連絡が来る
ここで知っておきたいのは、2の電話です。公式は、申し込み内容を確認する電話で本人と繋がらない場合、査定額の提示を控えると書いています。つまり、電話を1本受けることが、成約妥当価格を受け取る条件になっています。参考相場価格を見るだけなら無料会員登録で足りるので、電話そのものを避けたい段階では、面談の申し込みを見送るという選び方もあります。
不動産会社からの営業が始まるのは、5の段階です。3で止めておけば、不動産会社との接点が生まれる前に、情報だけを持ち帰れます。
匿名で使える査定と、実名で申し込む一括査定の違いは、別の記事でまとめています。
紹介を受けない場合の伝え方
面談だけ受けて紹介を断っても、費用は0円です。断りづらさを感じる方は多いのですが、公式も、売却を進めるか紹介を受けるかは必須ではなく、面談の結果として紹介を受けなかった人が3割ほどいると書いています。
伝え方は、短い一言で足ります。
「今日の価格を参考に、家族で検討します。紹介は、売却の時期が固まってから、こちらから連絡します」
この言い方で十分に伝わります。時期を決めていないことを正直に伝えれば、アドバイザー側も次の連絡のタイミングを判断できます。断ったあとに再度連絡が来た場合も、同じ言い方を繰り返せば済みます。
IESHILの査定が向かないマンションと代わりの選択肢
IESHILは対象を絞っているサービスです。そのため、そもそも対象外の物件と、表示されても幅が大きい物件があります。該当する場合は、別の手段に切り替えます。
- 首都圏以外のマンションと、戸建て・土地
- 築年数が古いマンションと、独自性の強い高級マンション
- 代わりに匿名で価格を確認できる手段
匿名で相場を調べる手段の全体像は、別の記事でまとめています。
首都圏以外と戸建て・土地
IESHILの対象は、東京・神奈川・埼玉・千葉の中古マンションです。公式も、イエシル査定の対応範囲は一都三県のマンションのみと書いています。それ以外の都道府県のマンション、戸建て、土地は対象の外にあり、検索しても結果は空のままです。
住み替え先が首都圏の外で、いまの家が首都圏のマンションという場合は、売却側だけIESHILを使えます。いまの家が首都圏の外にあるなら、この章の3つ目の手段に進みます。
築年数が古いマンションと独自性の強い高級マンション
公式が精度の出にくい条件として挙げているのは、部屋情報が著しく不明なマンション、周辺との比較では想定しにくい価格決定要因があるマンション、築年数が著しく古い建物や設備に独自性・特殊性の強い高級マンションの3つです。
これらは、表示が出ないか、出ても幅が公式の中央値より広くなります。自分のマンションが該当するなら、参考相場価格を予算の起点にする代わりに、公的な成約事例やアドバイザーの面談を起点にする方が安全です。
出典: IESHIL(イエシル)「参考相場価格の精度・算出方法」
代わりに匿名で価格を確認できる手段
代わりの手段は2系統あります。
| 系統 | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| ほかの匿名AI査定 | HowMa・LIFULL HOME’Sの匿名査定・HOME4Uマンションプライス・大手不動産会社のAI査定 | 対象エリアや物件種別がIESHILと異なり、首都圏の外や戸建てに使えるものがある |
| 公的な成約事例 | 不動産情報ライブラリ(国土交通省)・レインズマーケットインフォメーション(指定流通機構) | 無料・登録なしで成約価格が見られる |
匿名のAI査定は、サービスごとに対象エリアと算出方法が違うので、2〜3のサービスで同じ条件を入れ、出てきた額を幅で持ちます。公的な成約事例は、その幅が高すぎないかを確かめる物差しになります。
各サービスの違いは、別の記事で比較しています。
まとめ:IESHILの参考相場価格は点ではなく幅で読み、予算は下限で組む
IESHILの参考相場価格は、公式が公開している誤差率で見ると、東京23区で中央値12.73%です。半分の部屋は誤差13%前後の範囲に収まり、残る半分はそれ以上ずれます。5,000万円と表示されたら、約640万円のずれが「真ん中」で、上にも下にも同じだけ振れます。この数字を点で信じて住み替えの予算を組むと、下振れしたときに買い替えそのものが止まります。点ではなく、幅で読む。これが、IESHILの査定を住み替えに使うときのいちばん重い答えです。
次の一歩は、表示額に0.87と1.13をかけて自分の幅を作り、下限の額で予算を組み直すことです。ここを飛ばして表示額のまま計画を進めると、実際には手に入らない金額を前提に、次の家の頭金や住宅ローンの組み方を決めてしまいます。幅を作ったうえで、同じマンションの売り出し履歴と公的な成約事例で幅を狭め、眺望やリフォームなどモデルに入らない条件を書き出して面談や査定で伝えれば、幅はさらに現実に近づきます。
そのうえで確かめたいのは、自分のマンションがIESHILの得意な範囲に入っているかどうかです。首都圏の外、戸建てや土地、築年数が著しく古い建物、独自性の強い高級マンションは、対象の外か、幅が公式の中央値より広くなる側にあります。該当するなら、ほかの匿名AI査定や公的な成約事例に切り替えます。住み替えのトビラでは、IESHILの参考相場価格の読み方も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。
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