築40年のマンションで修繕積立金の値上げや建替えの話が聞こえてくると、このまま住み続けるか、元気なうちに売って住み替えるかで迷う人が増えます。
住み続けられるかは建物の年数より「耐震」「設備の更新」「修繕積立金」「管理組合」の4つで決まり、売るかどうかは、この先の負担を自分で引き受けるかで決まります。
この記事では、その見分け方と、60代・70代で選べる住み替え先、売る前に確かめたい3つを、国や公的機関の資料で確かめながら順に見ていきます。
築40年のマンションに住み続けられるかを決める条件
鉄筋コンクリートのマンションは、修繕を続ければ築40年を過ぎても住み続けられます。国土交通省の推計では、2025年末で築40年以上のマンションは約158.8万戸あり、10年後には約2.0倍、20年後には約3.2倍に増える見込みです。
出典: 国土交通省「築40年以上の分譲マンション数の推移(2025年末現在)」
あと何年住めるかを決めるのは、建物の年数より、その棟の状態です。次の4つを、上から順に確かめます。
| 見る順 | 確かめる中身 | 見る資料 |
|---|---|---|
| 1. 建物の安全 | 新耐震か旧耐震か、耐震診断の結果 | 建築確認済証・総会資料 |
| 2. 設備 | 給排水管・エレベーターの更新 | 長期修繕計画 |
| 3. お金 | 修繕積立金の残高と値上げ予定 | 長期修繕計画・総会資料 |
| 4. 人 | 管理組合の運営と住む人の年齢 | 総会の議事録 |
耐震基準と耐震診断の結果
最初に確かめるのは、建物が新耐震基準か旧耐震基準かです。国土交通省は、昭和56年(1981年)6月1日以降に建築確認を受けた建物を「新耐震基準」、それより前の建物を「旧耐震基準」に基づく建物と説明しています。境目になるのは竣工の日ではなく、工事を始める前に受ける「建築確認」の日です。
2026年に築40年のマンションは1986年前後の竣工で、多くは新耐震です。ただ、マンションは建築確認から完成まで1〜2年ほどかかることが多く、1982〜1984年ごろに完成した棟には、建築確認を1981年5月以前に受けた旧耐震の建物が混ざることがあります。この年数は目安なので、自分の棟は建築確認の日付で確かめます。
旧耐震だった場合は、管理組合が耐震診断をしたか、その結果がどうだったかを総会資料で確かめます。耐震性が足りないと分かった棟は、補強工事か建替えなどの議論に進みます。新耐震なら、次の設備の確認に進みます。
出典: 国土交通省「これだけは知っておきたい!マンションの管理状況チェックシート」
給排水管とエレベーターの更新状況
築40年のマンションで大きな費用がかかるのは、外壁よりも設備の更新です。国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインが示す修繕周期の例では、給水管と排水管の取替えは30〜40年(その前に管の内側を補修する「更生」は19〜23年)、エレベーター(昇降機)の取替えは26〜30年です。築40年は、給排水管が取替えの時期にあたり、エレベーターは1回目の取替えの時期を過ぎたころです。
同じガイドラインは、新築時に30年で組んだ計画では、給排水管の取替えなどが計画期間に含まれていないことがあると注意しています。それぞれが次のどれに当たるかを確かめます。
- 更新が済んでいる
- 長期修繕計画に予定があり、積立金で賄える
- 計画に入っていない、または積立金が足りない
更新が済んでいれば、この先しばらくの出費が読めます。計画に入っていない場合は、水漏れなどの不具合が出てから急いで工事をすることになりやすく、一時金の徴収につながるおそれがあります。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン(コメント含む)」令和6年6月7日改訂
修繕積立金の残高と今後の値上げ予定
次はお金です。毎年の総会資料で、修繕積立金の今の残高、長期修繕計画で必要とされる額、値上げの予定を見ます。
国土交通省の令和5年度マンション総合調査では、長期修繕計画に比べて実際の積立額が不足しているマンションが36.6%あり、そのうち不足の割合が20%を超えるマンションが11.7%でした(築年数を問わない全体の数字です)。計画上の必要額に届いていなければ、次の大規模修繕の前に、大きな値上げか一時金の徴収が議題に上がります。
足りているかどうかは、残高の金額そのものより、計画上の必要額との差で判断します。長期修繕計画の「収支の見通し」の欄まで目を通すと、何年後に足りなくなるかが分かります。
出典: 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」
管理組合の運営と区分所有者の高齢化
最後は人です。同じ調査では、完成年次が古いマンションほど世帯主が70歳以上の割合が大きく、1984年(昭和59年)以前に完成したマンションでは55.9%でした。管理組合の運営で将来に不安を感じることは「区分所有者の高齢化」が57.6%で最も多く、「居住者の高齢化」46.1%、「修繕積立金の不足」39.6%が続きます。
高齢化が進むと、管理組合の役員のなり手が減り、総会への出席者も少なくなりがちです。修繕や値上げの決議が通りにくくなり、必要な工事が後ろにずれる棟も出てきます。
自分の棟の様子は、総会の議事録で読み取れます。役員が同じ人ばかり続いている、議案が継続審議のまま持ち越されている、といった様子が続いているなら、修繕が遅れるおそれがあります。管理会社に任せきりになっているかどうかも合わせて見ておきます。
出典: 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」 出典: 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果〔概要編〕」
築40年のマンションを売るべきケース
売るべきかどうかは、この先にかかる負担を自分が引き受けるかどうかで決まります。次の4つのどれかに当てはまるなら、売って住み替えることを本気で考える時期です。
- 一時金や大幅な値上げが予定されている
- 建替えや建物の売却が議題に上がっている
- 階段や段差が暮らしに合わなくなってきた
- 子が住む予定がない
一時金や大幅な値上げが予定されている
積立金が足りず、一時金の徴収や大幅な値上げが総会で予定されているなら、売るかどうかを早めに考えます。
まず知っておきたいのは、こうした負担は売るときに買主へ伝わることです。中古マンションの売買では、不動産会社が重要事項説明で、修繕積立金の規約の内容と既に積み立てられている額、建物の維持修繕の実施状況の記録などを買主に説明します。その材料として、管理会社が発行する「重要事項調査報告書」を取り寄せるのが一般的です。
決まる前に売っても、買主は長期修繕計画や総会の議事録から先の負担を見込んで価格を考えます。値上げや一時金が決まった後なら、その分の値下げを求められやすくなります。どちらにしても、負担を自分で払って住み続けるか、価格に織り込んで売るかの選択になります。
住み続けるなら、一時金は自分で払います。予定されている一時金と値上げの額を払って住み続ける場合と、売って住み替える場合のお金を並べて比べます。
出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行規則」(第16条の2)
建替えや建物の売却が議題に上がっている
2026年4月1日に施行された改正区分所有法で、建替え決議の要件が変わりました。原則は今も区分所有者と議決権の各5分の4以上ですが、建物が次のどれかに当たる場合は、各4分の3以上で決議できるようになりました。改正前は、こうした事情があっても各5分の4以上が必要でした。
- 地震に対する安全性の不足
- 火災に対する安全性の不足
- 外壁や外装材などがはがれて落ち、周りに危害を生じるおそれ
- 給水・排水などの配管設備の劣化で、著しく衛生上有害となるおそれ
- 高齢者や障害者などが移動しやすい建物の基準(バリアフリーの基準)との不適合
それぞれの基準は、法務大臣が国土交通大臣と協議して定めます。改正では、建物と敷地をまとめて売る「建物敷地売却決議」、建物を取り壊して敷地を売る「建物取壊し敷地売却決議」、骨組みを残して共用部分と全ての住戸の形を変える大がかりな改修をする「建物更新決議」、「取壊し決議」も区分所有法に新しく設けられました。どれも原則は各5分の4以上(敷地を売る2つの決議は、敷地利用権の持分の価格でも5分の4以上)で、上の事情があれば4分の3以上になります。
建替えなどの決議があると、賛成しなかった区分所有者には参加するかどうかを答えるよう催告が届きます。参加しないと答えた人や、2か月以内に答えなかった人は、区分所有権と敷地利用権を時価で売り渡すよう請求されることがあります(第63条)。住み続けたい人も、費用を負担して参加するか、権利を売り渡すかを選ぶことになります。
一方で、全国で建替えが実現したマンションは、2025年3月31日時点の累計で323件(約26,000戸)です。議題に上がってから実際に建て替わるまでには、長い時間がかかることが多くあります。議論が始まったら、決議の前に売るか、決議後の条件を見てから決めるかを比べます。
出典: 法務省「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について」 出典: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(第62条・第63条・第64条の5〜第64条の8) 出典: 国土交通省「マンション建替え等の実施状況(2025年3月31日現在)」
階段や段差が暮らしに合わなくなってきた
築40年前後のマンションには、5階建て程度でエレベーターがない棟や、玄関前に階段がある棟があります。若いころは気にならなかった階段が、年齢とともに毎日の負担になります。
住戸の中の段差や手すりなら、リフォームで直せます。エレベーターの新設のような共用部の工事は、管理組合の決議と多額の費用が必要で、進めるには区分所有者の合意が要ります。
体の変化が「住戸の中で直せる問題」か「共用部の問題」かで分けて考えます。共用部の問題で、近いうちに解決する見込みが立たないなら、住み替えを考えるきっかけになります。
子が住む予定がない
子どもが独立して別に家を持ち、このマンションに住む予定がない場合も、売ることを考えるタイミングです。
住み続けたまま将来子に残すと、管理費・修繕積立金・固定資産税の支払いと、売るかどうかの判断が子に移ります。築50年、60年と古くなるほど、売るのに時間がかかることもあります。
元気なうちに自分で売り、住み替え先まで決めておけば、子に残るのは手間のかからない資産になります。家族で一度、「このマンションを最後にどうするか」を話しておくと、売るか住み続けるかの判断がしやすくなります。
築40年のマンションに住み続けてよいケース
売るべきケースに当てはまらず、次の3つがそろっているなら、住み続ける選択も十分に合理的です。売るかどうかは、築40年という年数より、棟の状態と自分の暮らしで決めます。
- 大規模な修繕と設備の更新が計画どおり進んでいる
- 売却額で同じ条件の住み替え先を確保しにくい
- 立地と暮らしの便利さを手放したくない
大規模な修繕と設備の更新が計画どおり進んでいる
長期修繕計画が定期的に見直され、給排水管の更新などの大きな工事も済んでいる棟は、この先の負担が読みやすいマンションです。
国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインは、長期修繕計画について次のように書いています。
長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。
(国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」)
同じガイドラインは、計画の見直しと併せて修繕積立金の額も見直すとしています。見直しを続けている棟は、積立金の不足にも早めに手を打ちやすくなります。
総会資料で「直近の見直しの年」「済んだ工事」「次の工事の予定と予算」を確かめ、どれも説明がつくなら、住み続けても大きな不意打ちは起きにくいと考えられます。
出典: 国土交通省「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン(コメント含む)」令和6年6月7日改訂
売却額で同じ条件の住み替え先を確保しにくい
築40年のマンションの売却額は、築浅の物件より低くなります。売ったお金で、同じ駅・同じ広さの住まいを買えるかを先に確かめます。
売却額で買える住まいが、駅から遠くなる、狭くなる、という場合は、売ったことでかえって暮らしの条件が下がります。賃貸に移る場合も、家賃を払い続ける総額が、今の管理費と修繕積立金の合計より大きくなることがあります。
築40年前後の売却相場は、別の記事でまとめています。売却額の見当と、住み替え先の価格や家賃を並べて比べます。
立地と暮らしの便利さを手放したくない
築40年前後のマンションには、駅に近い場所や、商店街・病院がそろった場所に建つ棟もあります。長く住んで、近所に顔見知りが多いことも大きな価値です。
住み替え先で同じ便利さを得るには、予算を上げる必要が出てきがちです。立地や人とのつながりを大事にしたいなら、住み続けて、住戸の中を暮らしやすく直す方が満足度が高いこともあります。
住み続けると決めたら、室内の給排水管や段差・手すりの改修を先に済ませます。共用部の工事予定と時期を合わせると、工事の手間を減らせます。
築40年のマンションから住み替える先の選択肢
売ると決めたら、次は住み替え先です。60代、70代で選べる住み替え先と、資金の出し方は次の4つです。
| 住み替え先 | 資金の出し方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 築浅の中古マンション | 売却代金で現金購入 | 売却額で買える物件がある人 |
| 購入(60歳以上向けのローン) | 売却代金+リ・バース60 | 手元の預金を残したい人 |
| 賃貸住宅 | 売却代金を生活資金に回す | 身軽に暮らしたい人 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 売却代金で入居費用をまかなう | 見守りがほしい人 |
売却代金で築浅の中古マンションを買う
いちばんシンプルなのは、今のマンションを売ったお金で、もっと新しい中古マンションを現金で買う方法です。ローンを組まないので、年齢による借入期間の制限を気にせずに済みます。
選ぶときは築年数だけで決めず、エレベーターの有無、駅や病院までの距離、管理の状態を確かめます。築年数が新しくても、管理が悪い棟では同じ悩みが繰り返されます。
売却代金だけで足りない場合は、手元の預金をどこまで使うかを決めます。老後の生活費や介護の費用を残せるかどうかが、購入価格の上限になります。
60歳以上向けの住宅ローンを使って買う
売却代金だけでは足りず、預金も残しておきたい人には、住宅金融支援機構と提携した金融機関の「リ・バース60」という住宅ローンがあります。
- 借入申込日に満60歳以上の人が対象(満50歳以上60歳未満の人も使えるが、借りられる上限が下がる)
- 毎月の支払いは利息だけ
- 元金は、亡くなったときに相続人が一括で返すか、担保の住宅と土地を売って返す
- 売っても返しきれない分を、相続人が返さなくてよい「ノンリコース型」と、返す必要がある「リコース型」がある
借りられる額は、担保にする住宅と土地の評価額の50%または60%までで、1億2,000万円以下かつ必要な資金の範囲内です(満50歳以上60歳未満は評価額の30%まで)。そのため、売却代金と組み合わせて使うのが一般的です。使いみちは住宅の建設・購入、リフォーム、住宅ローンの借換え、サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金などで、生活資金は対象外です。
気をつけたい点もあります。融資の対象になる住宅は、新耐震基準相当の耐震性を持つことが条件です。返済期間と金利が同じなら、一般的な元利均等返済の住宅ローンより総返済額が多くなります。ノンリコース型で返済が要らなくなった残りの債務には、所得税などがかかる可能性があります。金利や条件は金融機関ごとに違うので、複数の取扱金融機関で比べます。
出典: 住宅金融支援機構「【リ・バース60】」 出典: 住宅金融支援機構「【リ・バース60】ご利用条件」
賃貸住宅に移る
売ったお金を生活資金に回し、賃貸住宅に移る方法もあります。修繕積立金や固定資産税の負担がなくなり、その先の住み替えも身軽になります。
気をつけたいのは、年齢が上がるほど入居の審査が慎重になりやすいことです。国土交通省の令和3年度の調査(日本賃貸住宅管理協会の会員187団体が回答)では、高齢者の入居に拒否感を持つ大家などが約7割とされています。入居を制限する理由では、高齢者の場合「居室内での死亡事故等に対する不安」が約9割でした。保証会社の利用や、緊急連絡先の用意を求められることもあります。
住宅セーフティネット制度には、高齢者などの住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅を、都道府県などに登録する「セーフティネット登録住宅」の仕組みがあります。2025年10月1日に施行された改正住宅セーフティネット法では、居住支援法人などが大家と連携して、日常の安否確認、訪問などによる見守り、福祉サービスへのつなぎを行う「居住サポート住宅」の制度も始まりました。賃貸を考えるなら、元気で審査に通りやすいうちに動く方が、選べる物件が多くなりやすいです。
出典: 国土交通省「住宅セーフティネット制度」 出典: 国土交通省「住宅セーフティネット法等の一部を改正する法律について」 出典: 国土交通省住宅局「住宅セーフティネット制度の見直しについて」令和6年3月
サービス付き高齢者向け住宅に移る
将来の見守りが心配な人には、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)という選択肢もあります。国土交通省と厚生労働省が共管する登録制度の住宅で、床面積(原則25㎡以上)やバリアフリーなどの住宅の基準と、少なくとも状況把握(安否確認)と生活相談のサービスを提供することが登録の基準になっています。
サ高住は介護施設とは別の住まいです。介護が必要になったときのサービスの受け方や、介護が重くなっても住み続けられるかは、住宅ごとに違います。
入居時には敷金などの費用がかかり、毎月の家賃とサービス費も払います。売却代金を支払いに充てる計画を立て、何年分の費用をまかなえるかを確かめてから決めます。
築40年のマンションを売るときの注意点
売り出し方や資料の見せ方は、築40年のマンション売却の記事(築40年のマンション売却|買主の不安を資料で解消する売り方)にまとめています。ここでは、売る前に最初に確かめておきたい3つに絞ります。
- 旧耐震かどうかを建築確認日で確かめる
- 40年前の購入価格が分かる書類を探す
- 住み替え先を決めてから売り出す
旧耐震かどうかを建築確認日で確かめる
売る前に、自分のマンションが新耐震か旧耐震かを確かめます。見るのは竣工年ではなく、建築確認を受けた日です。
確かめる方法は、管理組合が保管している建築確認済証や、役所で閲覧できる建築計画概要書です。管理会社に問い合わせて分かることもあります。
旧耐震の場合は、買主が住宅ローンや住宅ローン控除を使うときに、耐震基準に適合することの証明などを求められやすく、買い手の層が変わります。なお住宅ローン控除は、建築確認日ではなく建物が建築された日で判定し、昭和57年1月1日以後に建築された住宅か、耐震基準に適合すると証明された住宅などが対象です。売り方も変わるため、旧耐震の売却をまとめた記事で確かめておきます。
出典: 国税庁 No.1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
40年前の購入価格が分かる書類を探す
マンションを売って利益が出ると、譲渡所得税がかかります。利益の計算には、買ったときの価格を示す書類が要ります。
40年前の売買契約書が見つからないとき、国税庁は次のように扱います。
売った土地建物が先祖伝来のものであるとか、買い入れた時期が古いなど、取得費が分からない場合には、売った金額の5パーセント相当額を取得費とすることができます。
(国税庁 タックスアンサー No.3258)
取得費が売った金額の5%になると、利益が大きく計算され、税金が増えることがあります。分譲時のパンフレットの価格表、契約書、領収書、通帳の振込記録など、価格が分かる資料を探しておきます。自宅の売却なら、所有期間の長短に関係なく使える3,000万円の特別控除や、売った年の1月1日で所有期間が10年を超えるときの軽減税率も使えるので、合わせて確かめておきます。
出典: 国税庁 No.3258 取得費が分からないとき(令和8年4月1日現在法令等) 出典: 国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例 出典: 国税庁 No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
住み替え先を決めてから売り出す
60代、70代の住み替えで先に売ってから住み替え先を探すと、仮住まいと2回の引越しが必要になることがあります。体への負担も、費用もかさみます。
新築時から住み、35年以内のローンを組んでいた人なら、築40年の今は返し終えている計算です。その場合、住み替え先を先に決めても、ローンを二重に払う心配は小さく済みます。
住み替え先の目星をつけてから売り出し、売買契約のときに引渡し日を新しい住まいへの入居日に合わせれば、引越しは1回で済みます。不動産会社には、最初に引渡し日の希望を伝えておきます。
まとめ:築40年は棟の状態と今後の負担で住むか売るかを決める
築40年のマンションに住み続けるか売るかを決めるのは、年数ではなく、長期修繕計画・修繕積立金・管理組合に表れる棟の状態と、この先の一時金や値上げ、建替えの負担を自分で引き受けるかどうかです。
次の一歩は、最新の総会資料と長期修繕計画、建築確認日が分かる書類を手元にそろえることです。これを飛ばすと、一時金や建替えの議論が進んでから気づくことになり、売る時期も住み替え先の選び方も狭まります。
資料がそろったら、売却額の見当と住み替え先の費用を並べ、40年前の購入価格が分かる書類も探しておきましょう。住み替えのトビラでは、築40年のマンションの建替え決議の改正や60代・70代で選べる住み替え先も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。
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