マンション売却の期間は平均82.5日|レインズ登録から成約までと前後の流れ

マンション売却の期間は平均82.5日|レインズ登録から成約までと前後の流れ

引き渡したい日が決まっていても、いつ動き出せばよいのかは読めません。

動き出す月は、平均の期間を眺めるのではなく、引き渡したい日から逆にたどると決められます。

公表されている日数と、統計の無い前後の段取りを分けて積み、着手する月を出す方法を説明します。

マンション売却にかかる期間|まず2つの「期間」を区別する

マンション売却で公表されている日数は、レインズ登録から成約までの平均82.5日(2025年・首都圏の中古マンション)だけです。その前の準備と、成約から決済・引渡しまでの期間は、集計した統計がありません。逆算するときは、公表値のある区間と、手順の順番で見積もる区間を分けて積んでください。

売却期間には、売り出しから契約までを数える見方と、引き渡しまでを通して数える見方があります。どちらを指すかで動き出しの起点がずれるため、締め切りから逆算するなら引き渡しまでで考えます。

公表されている期間はレインズ登録から成約までの平均82.5日

レインズへの登録から成約が成立するまでの平均は、2025年で82.5日です。

他社の記事で数字が割れるのは、どこを起点に数えるかが違うためです。日数として公表されているのはレインズへの登録から成約までで、売り出しから数えた日数も、査定から数えた日数も、集計した公的・業界団体の統計はありません。公表値を比べるときは、その日数が何から何までの期間かを必ず確かめてください。起点が違えば、同じ「◯日」でも指しているものが変わります。

首都圏の直近では、レインズ登録から成約までの平均が2025年で82.5日(約2.75か月)です。2024年は85.3日、2023年は80.1日で、2025年は前年より3.3%短くなっています。長期化しているという説明は、この一次情報とは合いません。

出典:首都圏不動産流通市場の動向(2025年)|東日本不動産流通機構(REINS)

逆算の起点には、この82.5日を置いてください。年ごとの平均であり、何日以内に何%が決まるかという分布は公表されていないため、自分の物件が平均より早いか遅いかは事前には分かりません。前後に振れる前提で、余裕を持った日程を組むのが安全です。

引き渡しまで含めると、公表値のない区間が前後に付く

準備期間と契約後の引き渡しまで含めると、公表されている82.5日の前後に、統計のない時間が加わります。

売り出しの前には、相場を調べて会社を選び、査定を受ける準備が加わります。活動のあとにも、契約から引き渡しまでの手続きが続きます。この前後の区間は、所要日数を集計した公的・業界団体の統計がありません。見出しでよく見る「平均◯カ月」は活動部分だけを指すことが多く、前後の時間が抜けています。

締め切りから逆算するなら、契約までではなく、この引き渡しまでの総量を使います。「いつ売れるか」ではなく「いつ手を離れて代金を受け取れるか」が、住み替えや納税の起点になるからです。

売却は次の順で進みます。①査定を受ける → ②媒介契約を結ぶ → ③売り出す(レインズ登録)→ ④成約(売買契約)→ ⑤決済・引渡し。日数が公表されているのは③から④までで、首都圏の中古マンションは平均82.5日(2025年)です。①②と④⑤の日数を集計した統計はありません。

マンション売却の全7ステップ|流れ・期間・注意点を時系列で解説 マンション売却の全7ステップ|流れ・期間・注意点を時系列で解説

査定から決済までを1枚の時間軸でつかむ

査定から決済までを1本の時間軸に並べると、どこに時間がかかるかが一目でわかります。

下の表は、各段階を時系列で並べ、何が終われば次へ進むかを示したものです。「平均◯カ月」が全体のどこを指すのかも、この並びで見えてきます。

段階何が終われば次へ進むか日数
①査定依頼先を決めたら統計なし(担当会社に見込みを聞く)
②媒介契約レインズ登録と広告の準備が済んだら統計なし(同上)
③売り出し〜④成約買主が決まり売買契約を結んだら平均82.5日(2025年・首都圏の中古マンション)
⑤決済・引渡し買主のローン本審査が通り決済日が決まったら統計なし(買主のローン審査の進み方で決まる)

出典:レインズ登録から成約までの日数は首都圏不動産流通市場の動向(2025年)|東日本不動産流通機構(REINS)。ほかの段階は、所要日数を集計した公的・業界団体の統計がありません

この並びを一枚でつかんでおくと、各段階を自分のマンションの条件に当てはめるとき、どこが延びやすくどこが動かせないかを見分けやすくなります。

【ステップ別】査定から決済までの進み方

売却活動が最も伸び縮みし、契約後の決済までの手続きはほぼ動かせません。

各段階は、短くできる部分とほぼ固定の部分に分かれます。逆算で削れる時間は売却活動に集中し、決済までの手続きは動かしにくいと押さえると、計画に無理がなくなります。

段階性質逆算で削れるか
査定〜媒介契約自分の準備しだい△ 片付け・書類で前後
売却活動変動が最大◎ 調整の主戦場
契約〜決済・引き渡しほぼ固定× 動かしにくい

査定〜媒介契約:依頼先を決めるまで

査定から媒介契約までは、書類の準備と片付けの進み方で長さが変わります。

机上査定は所在地や専有面積、築年数、階などのデータと過去の成約事例から算出するため、比較的早く概算が出ます。室内や共用部、管理状態まで見る訪問査定は、訪問の日程調整と査定書の作成が挟まります。依頼先を決めて媒介契約を結ぶまでは、書類がそろっていればすぐに進みます。

ただし実際には、この段階が長引くことも少なくありません。古い権利証や購入時の書類を探したり、撮影に向けて室内を片付けたりと、ここでの手間は人によって大きく違います。複数の会社を比べてから決めると、その検討の時間も加わります。

逆算では、この準備にかかる見込みを担当の不動産会社に聞き、余裕をもって置いておくと慌てずに済みます。

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売却活動(売り出し〜成約):ここが最大の変動幅

売り出しから成約までの売却活動が、全体で最も伸び縮みします。

レインズ登録から成約までの平均は82.5日(2025年・首都圏の中古マンション)ですが、これは年ごとの平均で、何日以内に何%が決まるかという分布は公表されていません。同じマンションでも、出すタイミングや見せ方しだいで、成約までの時間は大きく開きます。

幅が出るのは、買い手の反応が価格や時期に大きく左右されるためです。反応が薄ければ売り出しは延び、条件が市場と合っていれば短い期間で買い手が決まります。マンションは同じ建物や近隣棟の成約事例が出回っているぶん、買い手も相場を握って動くため、価格が市場とずれていると反応の差がはっきり出ます。

短くできる余地は、ほぼこの売却活動に集中しています。前後の準備や決済はおおむね決まった時間で進むため、期限に間に合わせる調整はここで効きます。

一方で、短くできるからこそ、計画では長めの日数を当てておくのが安全です。早く売れたぶんは前倒しできますが、見込みを詰めすぎると後から取り返せません。

売買契約〜決済・引き渡し:買主のローン本審査が通るまで

売買契約から決済と引き渡しまでは、買主側の手続きが終わるのを待つ時間が必ずかかります。

この間に、買い手は住宅ローンの本審査を受け、融資の実行まで進みます。この区間の所要日数を集計した公的・業界団体の統計はなく、買主のローン審査の進み方で決まります。ここに登記や引っ越しの日程調整も重なります。マンションでは、抵当権の抹消や管理組合への組合員資格喪失届、管理費や修繕積立金の日割り精算も決済日に合わせて進みます。

売り手の努力では縮めにくく、相手やしくみの都合で進みます。だからこそ逆算では、ここを動かせない区間として最初に確保しておきます。

「◯月までに売りたい」から逆算する着手タイミング

引き渡し希望日から、公表値のある82.5日と前後の準備を差し引けば、査定を始める時期の見当がつきます。

ここまでの所要期間を、自分の締め切りに当てはめる段階です。希望日から逆算して着手日を決め、ゴールまでの月数や事情に応じて起点を前後させる考え方を扱います。

引き渡し希望日から「◯カ月前に査定スタート」を逆算する基本

逆算の基本は、引き渡し希望日から売却活動と前後の準備をさかのぼって、査定開始の時期を出すことです。

起点を契約日ではなく引き渡し日に置くのは、代金を受け取って初めて次の予定が動き出すからです。住み替えの入居も、納税の資金も、手元にお金が入る日が基準になります。

たとえば来年3月末の引き渡しを目指すなら、売り出しから成約までに平均82.5日(約2.75か月)、その前に査定と媒介契約、そのあとに決済・引渡しが乗ります。前後の区間には統計がないため、担当の不動産会社に見込みを聞いて足してください。

ただし82.5日はあくまで平均で、物件や市場しだいで前後します。不安があれば数週間の余裕を足しておくと、見込みが外れても間に合わせやすくなります。

逆算スケジュール表|段階と次へ進む条件

逆算では、段階ごとの月数ではなく「何が終われば次へ進むか」で並べます。

ゴールが近いほど即断が要り、遠いほど売り出す時期を選べます。ただし段階ごとに何か月かかるかを割り当てられる統計は、売り出し(レインズ登録)から成約までの平均82.5日(2025年)だけです。ほかの段階は、次の条件が満たされたら進むという形で管理してください。

段階次へ進む条件やること
査定依頼先を決めたら複数社に査定を出す・成約事例と照らす
媒介契約レインズ登録と広告の準備が済んだら契約の種類を選ぶ
売り出し(レインズ登録)買主が決まり売買契約を結んだら内覧対応・価格の見直し
成約買主のローン本審査が通り決済日を決めたら引き渡し準備・引越し先の確保
決済・引き渡し残債の一括返済・抵当権抹消

期限が近いなら、価格を欲張らずに売り出し、買取という別の出口も視野に入れておきます。時間に余裕があるなら、相場を見比べて需要の高い時期に売り出しを合わせられます。

住み替え・転勤・相続でデッドラインがある場合の逆算のコツ

転勤や住み替え、相続には動かせない期日があり、逆算の起点を通常より前へずらす必要があります。

転勤では、赴任日が事実上の締め切りになります。辞令から赴任までの期間を集計した統計はありませんが、レインズ登録から成約までの平均82.5日(2025年)に準備と引渡しの期間を足すと、辞令が出てから売り切るのは間に合わないことが多くなります。足りない分は、一度貸し出すか、赴任後に売り進める形で埋めます。

住み替えでは、いまの家の売却と新居の購入のどちらを先に動かすかで、段取りが大きく変わります。中古マンションの住み替えは、二重ローンを避けるために先に売って手取りを確定させる売り先行が基本になりやすい方法です。決済と購入を同じ日にそろえる「同日決済」なら、二重ローンや仮住まいをさらに避けやすくなります。日程合わせは難しいため、予備の数週間を見ておくと安心です。

相続物件を売るときに最初に意識したいのが、相続税の申告期限です。期限は、相続の開始を知った日の翌日から10カ月以内で、これを過ぎると延滞税などの不利益が生じます。売却代金で納税するなら、この10カ月の内側で決済まで終える逆算が欠かせません。

出典:相続税の申告と納税(No.4205)|国税庁

あわせて2024年4月から、相続登記は取得を知った日から3年以内の申請が義務になりました。売却の前提として登記を済ませる必要があり、共有名義や相続人が複数だと、話し合いと書類集めにさらに数カ月かかります。

出典:相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)|法務局

申告や登記の要件は個別の事情で変わるため、税理士や司法書士に早めに確認しておくと逆算が崩れません。

売り出し時期は動きやすい季節(1〜3月・9〜10月)も踏まえて逆算する

売り出しは、買い手が動きやすい1〜3月と9〜10月に重なるよう、逆算へ季節を織り込みます。

中古マンションの成約は、新生活前の2〜3月と、異動が増える秋に伸びやすい傾向があります。逆に8月と12月は動きが鈍く、同じ物件でも反応が薄くなりがちです。

出典:月例マーケットウォッチ|東日本不動産流通機構(REINS)

この波に乗せるには、レインズ登録から成約までの平均82.5日(約2.75か月)を見込んで売り出しの時期を決めます。3月の成約を狙うなら年末には、秋を狙うなら夏のうちには売り出しの準備に入ります。ただし価格や物件の力が前提で、季節はあくまで後押しと考えておきます。

自分のマンションで売却期間が延びる・縮む要因

平均期間はあくまで全体の数字で、エリアや築年数、売り出し価格、管理の状態によって自分のケースは前後します。

同じ「平均◯カ月」でも、物件の条件によって実際の期間は変わります。延びやすい要因を先に知っておけば、逆算に安全マージンを足して計画できます。まずは、マンションだからこそ期間を読みやすい理由から押さえます。

マンションは成約事例が豊富で相場が読める|だから期間の見通しも立てやすい

マンションは同じ建物や近隣棟の成約事例が豊富で、相場が読みやすく、そのぶん売却期間の見通しも立てやすい資産です。

同一マンションの別住戸や近隣の似た物件が過去にいくらで売れたかは、事例として数多く残っています。この履歴が豊富だと、各社がどの成約事例を根拠に価格を出したかを比べられ、相場から浮いた高値の提示も見抜けます。なお、複数社の査定額がどれだけばらつくかを集計・公表した統計はありません。相場が定まれば売り出し価格を適正に置きやすく、適正な価格は成約までの期間を短くまとめる近道になります。つまりマンションでは「相場が読める」ことが、そのまま「期間が読める」ことにつながります。

相場の裏取りは、レインズ マーケット・インフォメーションや国土交通省の不動産情報ライブラリで自分でも確かめられます。最も強い手がかりは、同じマンションの別室が最近いくらで売れたかという実例です。

一方で、戸建てや土地は一つひとつの個別性が高く、似た成約事例がそろいにくいため相場が読みにくく、売却期間も見通しづらくなります。「戸建ては時間がかかりやすい」といった一般論を目にしても、マンションから住み替える人には当てはまりません。自分の物件がマンションなら、期間は読みやすい側にあると考えて計画を立てて大丈夫です。

エリア・築年数で平均期間はこう変わる

成約までの平均期間は、エリアと築年数によって数カ月単位で変わります。

需要の厚い都心や人気エリアは買い手が早くつき、平均より短い期間で成約しやすい傾向があります。郊外や買い手が薄いエリアになると、売り出しから成約まで長引きがちです。同じ平均82.5日でも、立地によって体感する期間は前後すると考えておきます。

築年数も期間を左右します。新規登録件数に対する成約件数の割合(対新規登録成約率)は、築11〜15年の40.9%が最も高く、築36〜40年の17.4%が最も低くなります(2025年・首都圏の中古マンション)。成約率の低さは売れ残りやすさを意味し、そのまま期間の長さにつながります。

築年帯対新規登録成約率(2025年)前年(2024年)
築0〜5年33.4%31.9%
築6〜10年37.4%35.6%
築11〜15年40.9%36.2%
築16〜20年32.8%26.7%
築21〜25年32.1%23.2%
築26〜30年26.2%16.6%
築31〜35年19.6%11.6%
築36〜40年17.4%11.1%
築41年〜20.9%13.2%

出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)|東日本不動産流通機構(REINS)5ページ 図表5

自分のマンションがどの位置にあるかで、平均82.5日を短めに見るか長めに見るかが決まります。都心の築浅なら標準どおり、郊外の築古なら数カ月の上乗せを見込んでおくと安全です。

売り出し価格を高くするほど成約は遠のく|価格乖離率と期間

売り出し価格を相場より高く設定するほど、成約までの期間は遠のきます。

価格乖離率とは、売り出し価格と最終的な成約価格の差を比率にしたものです。短い期間で売れた物件ほど、この値下げ幅は小さくなります。買い手は相場を調べて動くため、割高な価格は最初の比較段階で外されやすくなります。

逆に割高だと反応が鈍り、売れ残るほど値下げも広がります。売却期間が10カ月近くまで延びたケースでは、2割を超える値下げに至る例もあります。

売却期間売り出し価格からの値下げ幅
1カ月以内に成約ほぼなし〜小さい
長期化(10カ月近く)大きい(2割超の例も)

出典:中古マンションの価格乖離率&売却期間(首都圏)|東京カンテイ

高く出すほど早く売れるとは限らず、時間も値下げも増えがちです。マンションは成約事例から相場をつかみやすいぶん、適正な価格を最初から置きやすく、それが結果として期間を縮める近道になります。

修繕積立金・管理状態が買い手の評価と売却期間を左右する

中古マンションでは、専有部分だけでなく、管理の状態が買い手の評価を通じて売却期間に効いてきます。

買い手や仲介会社は、修繕積立金がきちんと積み立てられているか、管理費や修繕積立金に滞納がないか、長期修繕計画が整っているかを確かめます。積立が不足していたり滞納があったりすると、購入後の負担を警戒されて反応が鈍り、成約まで時間がかかりやすくなります。国土交通省のガイドラインでも積立金の目安が示されており、これを大きく下回る水準は買い手の不安材料になりやすい点です。

管理組合の運営状況も判断材料になります。総会や理事会がきちんと機能し、共用部の清掃や修繕が行き届いているマンションは、内覧時の印象がよく、価格を保ったまま早めに買い手がつきやすくなります。逆に管理が滞っている様子が見えると、値引きの材料にされ、成約までが長引きます。

売り出す前に、管理費や修繕積立金の滞納がないか、修繕の履歴や長期修繕計画の資料がそろっているかを確認しておくと安心です。管理組合や管理会社から必要な書類を早めに集めておけば、買い手の質問にすぐ答えられ、余計な期間の延びを防げます。

駅距離・専有面積・内覧対応が期間に与える影響

駅からの距離や専有面積、内覧への対応も、成約までの時間に影響します。

アクセスの良い物件は買い手の母数が多く、早めに成約しやすい傾向です。ファミリー向けの専有面積や使いやすい間取りも、反応の集まりやすさを左右します。

内覧では、片付いた室内や明るさ、丁寧な案内が買い手の印象を大きく動かします。同じ物件でも、見せ方しだいで成約までの時間は縮みも延びもします。

住みながら売る場合は、この内覧の日程調整が期間を延ばしやすい点に注意が必要です。空室と違って生活の都合に合わせて日時を絞ることになり、平日夜や週末しか対応できないと、せっかくの内覧希望を逃しがちです。毎回の片付けや在宅の負担もあるため、対応できる日をあらかじめ会社と共有し、申し込みを取りこぼさない体制を整えておくと、余計な延びを抑えられます。

「売れない期間」を防ぐ判断と期間を縮めるコツ

逆算どおりに進んでいるかは売り出し直後の反応で確認でき、ずれていれば価格や売り方を早めに見直します。

計画より遅れるサインを早く見つけ、期限内に間に合わせる手当てを扱います。反応の見方と、見直しを判断する時期に絞って整理します。

売り出し直後の反応(内覧数・問い合わせ)で現在地を確認する

売り出し直後の内覧数や問い合わせの量で、計画に対する現在地が見えてきます。

最初に見るのは、問い合わせの数と内覧の申し込み件数です。売り出し直後は注目が集まりやすく、ここで反応が出るかどうかが一つの分かれ目になります。

順調かどうかは、内覧の数で見ます。ただし、成約に至った物件の内覧件数を集計した公的・業界団体の統計はないため、「何件なら順調」という全国共通の線は引けません。担当の不動産会社に、同じマンション・同じ価格帯で直近に成約した物件の内覧件数を聞き、それを自分の基準にしてください。問い合わせがまったく無い状態が続くなら、件数の多少にかかわらず価格と広告の点検が要ります。

内覧は多いのに申し込みに至らない場合は、価格よりも室内の見せ方や説明に原因があることもあります。ただし夏や年末は反応が鈍る時期なので、件数だけで早合点しないようにします。

価格見直し・媒介変更を判断する時期

価格の見直しや媒介の変更は、反応が乏しいまま日が過ぎた時点で判断します。

反応が乏しいまま日が過ぎたら、最初に疑うべきは売り出し価格そのものです。相場とずれていないかを担当者と確かめ、必要なら早めに調整します。マンションは近隣の成約事例が手に入りやすいので、相場と自分の価格のずれを具体的な数字で照らし合わせられます。

それでも動かないときは、依頼先そのものを見直す段階に入ります。専任系の媒介契約は3カ月が上限で、満了が会社や担当を変える自然な節目になります。自動更新はされないため、続けるか切り替えるかをこの時点で必ず選ぶことになります。

これらの判断は、締め切りから逆算した残り時間に合わせて前へ倒します。期限が迫っているなら、媒介契約の満了を待たずに価格を動かす決断も必要です。

時期確認すること手当て
売り出し直後内覧・問い合わせの数乏しければ価格と広告を点検
反応が乏しいとき価格が相場に合うか必要なら価格を見直す
3カ月(媒介満了)会社の動きと実績更新か会社の切り替えを判断

出典:宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款|国土交通省

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期間を縮める基本は適正価格・複数社査定・内覧準備

期間を縮める土台は、適正価格の設定・複数社への査定・内覧準備の3つです。

相場に合った価格で出すことが、早期成約への一番の近道です。マンションは同一マンションや近隣棟の成約事例が揃いやすく、各社が示す根拠を見比べれば相場観が定まり、極端に高い設定を避けられます。各社が同一マンションや近隣棟の成約事例を根拠に出しているかを確かめると、価格の妥当性を判断しやすくなります。

内覧では、片付けと明るさ、丁寧な案内で印象を高めておきます。住みながら売るなら、対応できる日時を早めに決めて機会を逃さないことも準備のうちです。この3つがそろうと、価格を下げずに反応を底上げしやすくなります。

期限に間に合わないときの最終手段|仲介から買取への切り替え

どうしても間に合わないときは、価格は仲介の相場より下がるものの最短数日で売れる買取という出口があります。

締め切りに間に合わない場合の最終手段を扱います。スピードと価格はトレードオフという前提で、買取への切り替え時期と買取保証の仕組みを整理します。

買取なら最短数日〜1週間、ただし価格は仲介の相場より下がる

買取なら最短数日から1週間で売れますが、価格は仲介で売れる相場より下がります。

買取では、不動産会社が直接買い手になるため、売却活動や内覧の時間がまるごと省けます。そのため最短で数日から1週間、長くても1カ月ほどで現金化まで進みます。

代わりに価格は下がります。会社が買い取ったあとにリフォームや再販を行うため、その費用と利益が差し引かれるからです。ただし、買取価格を業者横断で集計・公表している公的機関や業界団体はありません。業界では「仲介で売れる相場のおおむね6〜8割」と言われますが、出典を示せる数字ではないため、断定形では受け取らないでください。実際の下がり幅は、複数社の買取査定を並べて確かめるほかありません。

つまり買取は、時間をお金で買う選択です。数百万円の差を許容してでも期限を優先するかどうかが、選ぶときの分かれ目になります。

仲介買取
期間レインズ登録から成約まで平均82.5日(2025年)+前後の手続き最短数日〜1週間
価格相場どおり仲介相場より下がる(業界の一般論としてはおおむね6〜8割。集計・公表する主体は無い)
向く場面価格を優先したい期限を優先したい
仲介と買取どっちを選ぶ?不動産の売り方の違いを価格・早さ・確実性で比較 仲介と買取どっちを選ぶ?不動産の売り方の違いを価格・早さ・確実性で比較

仲介から買取へ切り替える「売り出し◯カ月」の見極め

仲介に見切りをつけて買取へ切り替えるなら、レインズ登録から成約までの平均82.5日(約2.75か月)が一つの目安です。

判断の起点は、買取そのものにも手続きの時間がかかると見込むことです。引き渡しの期限から逆算して、切替の締め切りを決めておきます。

順番が大切で、まずは仲介のなかで価格や会社を見直し、それでも届かないと分かってから買取へ移るのが基本です。レインズ登録から平均の82.5日を過ぎても成約のめどが立たないなら、切り替えを検討する頃合いです。

早く動きすぎると、本来もっと高く売れた可能性を手放すことになります。逆に粘りすぎると買取の準備が間に合わず、結局どちらも逃す事態を招きます。

確実に期限内に売る「買取保証(売却保証)」という選択肢

買取保証なら、期限を固定したうえで一定期間は仲介での売却も試せます。ただし買取に移ったときの価格は、その時点で決まります。仲介で売れなかった場合にいくらで買い取られるのかを、契約前に必ず確認してください。

仕組みはシンプルで、一定期間は仲介で売り出し、売れ残れば事前に決めた価格で会社が買い取ります。売却の期限と最低価格が最初から決まるため、資金や住み替えの予定を立てやすくなります。

高く売れるチャンスを残しつつ、確実に売り切りたい人に向いています。転勤や買い替えで期日が動かせないケースとは、とくに相性が良いといえます。

まとめ:マンション売却の期間を逆から数えるなら、住み替えのトビラ

マンションの売却にかかる月数は、平均から割り出すものではありません。日数が公表されている部分と、そうでない部分が混ざっているためです。

逆算するときは、動かせない手続きの分を先に確保し、残りを買い手探しに当てます。買い手を探す時間を詰めすぎると、期限の前に値段を下げることになります。

売り出す月を決める前に、引き渡したい日から順に戻して数えておきましょう。住み替えのトビラでは、売却にかかる月数の内訳も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。