マンション査定の必要書類は?ほぼ不要な理由と精度を上げる管理関係書類まで解説

不動産査定の必要書類は?机上・訪問と種別別に解説

マンションの査定を受けてみたいと思っても、「まず何を用意すればいいのか」でつまずいて、そのまま先延ばしにしていませんか。書類がそろっていないと依頼できないと考え、動き出せずにいる方は少なくありません。

実は査定の段階では、必ず提出しなければならない書類はほとんどありません。用意するのは、査定額をより実際の相場に近づけるための任意の資料だけです。

この記事では、いまマンションを持つ方に向けて、住み替えのトビラが、査定に書類がほぼ要らない理由から、マンションで本当に効く管理関係書類、机上査定と訪問査定での違い、手元に書類がないときの入手方法まで、順を追って解説します。

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マンション査定に必要な書類はほぼ不要

マンションの査定を受けるだけであれば、必ず提出しなければならない書類はほぼありません。

査定は物件の情報さえ伝われば成り立ちます。用意するのは、査定額をより実勢に近づけるための任意の資料です。急いで全部を集める必要はなく、手元にあるものから渡せば十分です。

査定を受けるだけなら必須の提出書類はない

査定の申し込みだけなら、住所・面積・間取り・築年数といった物件の基本情報があれば成立します。

不動産会社は、この基本情報と過去の取引データや周辺の売り出し状況を照らし合わせて、おおよその価格を算出します。この段階では所有者本人であることを証明する必要がありません。そのため、書類の提出を求められることはほとんどありません。

ここで混同しやすいのが、売買のときに必要になる書類との違いです。身分証明書・印鑑証明書・住民票などは、買主が決まったあとの売買契約や決済の場面で必要になります。査定の段階では、これらは要りません。売却手続き全体で必要な書類と、査定を受けるために必要なものは別と考えると、準備のハードルはぐっと下がります。

用意するのは「査定精度を上げる任意の資料」

査定のために用意するのは、価格の精度を高めるための任意の資料です。

マンションの面積や維持管理の状況が、根拠のある資料で伝わるほど、査定額は実際に売れる価格に近づきます。逆にいえば、資料がなくても物件情報だけで査定は受けられます。ここは「出せば精度が上がる」ものであって、「出さなければ査定できない」ものではありません。

だからこそ、資料が手元になくても、無いまま依頼して構いません。慌てて役所や法務局へ取りに走る必要もなく、足りない書類は不動産会社が代わりに取得してくれることも多くあります。まずは今ある情報で気軽に依頼し、精度を高める資料はあとから足していく進め方で問題ありません。

なお、マンションでとくに効く任意の資料は、管理費や修繕積立金といった管理関係の書類です。何がどう査定額を左右するのかは、このあとの章で順に見ていきます。

マンション査定の精度を上げる資料と、戸建て・土地の書類との違い

査定額をより実際の相場に近づけたいときに役立つのが、物件の広さ・状態・維持管理を裏づける資料です。いずれも査定を受けるための必須書類ではなく、あると価格の根拠が具体的になる任意の資料です。

マンションの査定で用意する資料は、大きく3つに分けて考えると迷いません。どの査定でも共通して基本になる資料、あると精度が上がりやすいマンションならではの任意資料、そしてマンションでは基本的に出番のない戸建て・土地向けの資料です。次の表で全体像を示します。

区分資料何が分かるか・マンションでどう効くか必須度
どの査定でも共通の基本登記事項証明書専有部分の面積・構造・所有関係。基本スペックの裏づけになる任意
どの査定でも共通の基本購入時の売買契約書・重要事項説明書購入価格・当初の条件や設備。価格や仕様の参考になる任意
どの査定でも共通の基本パンフレット・間取り図構造・築年・設備・専有部の間取り。募集資料の作成にも役立つ任意
あると精度が上がる任意資料リフォーム・リノベーション履歴手を入れた箇所と時期。築年数に表れない価値を伝えられる任意
あると精度が上がる任意資料住宅性能評価書・建物状況調査報告書建物の性能や劣化の状況を客観的に示せる任意
あると精度が上がる任意資料管理規約・長期修繕計画書などの管理関係書類管理・修繕の状況が分かる(次章で詳しく解説)任意
マンションでは基本不要(戸建て・土地向け)測量図・確定測量図土地の正確な面積を確定する書類基本不要
マンションでは基本不要(戸建て・土地向け)境界確認書隣地との境界の確定状況を示す書類基本不要
マンションでは基本不要(戸建て・土地向け)公図・建物図面土地の位置・形状や隣地との並びを示す書類基本不要

それぞれの資料がどう査定額に働くのかを、以下で順に見ていきます。なお、マンションの評価を大きく左右する管理規約や長期修繕計画書などの管理関係書類は、次章で詳しく扱います。

登記事項証明書・購入時の売買契約書

登記事項証明書と購入時の売買契約書は、物件の基本スペックを裏づける資料です。

登記事項証明書には、専有部分の面積、建物の構造、そして誰が所有しているかが記載されています。査定では面積や構造が価格を算出する際の基礎になるため、正確な数字を示せると評価の精度が上がりやすくなります。マンションの場合、登記に記載される専有面積は、壁の内側で測る内法(うちのり)面積です。購入時の売買契約書や重要事項説明書は、いくらで買ったのか、どんな条件や設備だったのかを伝える資料として役立ちます。

なお、登記事項証明書と混同しやすいものに、登記済証や登記識別情報があります。登記済証はいわゆる権利証のことで、かつては登記が済んだ証として交付されていましたが、現在はオンライン申請にも対応した登記識別情報が、登記済証に代わって発行されています。どちらも所有者であることを示す書類ですが、物件の面積や構造を確認するために使う登記事項証明書とは役割が異なります。

登記事項証明書が手元になくても心配は要りません。法務局で誰でも取得できる書類のため、査定にあたっては不動産会社が代わりに取得してくれることも多くあります。

ひとつ知っておくと安心なのが、面積の表記です。登記に載る内法(うちのり)面積は、壁の内側で測ります。広告やパンフレットで使われる壁芯(へきしん)面積は、壁の中心線で測ります。測る位置が違うぶん、同じ住戸でも内法面積のほうが狭くなります。その差が何%になるかを集計した公的統計・業界団体統計は確認できていません(壁の厚みと間取りで変わるため、一律の率にはなりません)。ご自身の住戸の内法面積は、登記事項証明書に記載された数字で確かめてください。

ここが効いてくるのは、住み替え先で住宅ローン控除を使うときです。控除の床面積要件は原則50㎡以上(合計所得金額1,000万円以下の場合は40㎡以上。ただし子育て世帯等への借入限度額の上乗せ措置とは選択適用で、併用はできません)で、この判定に使うのは広告の壁芯面積ではなく登記の内法面積です。広告で「52㎡」と書かれていても、登記の内法面積が50㎡を割っていれば要件を満たしません。必ず登記事項証明書で確かめてください。

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リフォーム・リノベ履歴、住宅性能評価、建物状況調査

リフォームやリノベーションの履歴、住宅性能評価、建物状況調査は、築年数だけでは分からない建物の価値を伝える資料です。

築年数が古くても、水回りを新しくした、内装をリノベーションした、といった手入れの実績があれば、それは評価の材料になります。室内のリフォーム・リノベーション履歴は、いつ・どこに手を入れたかを見積書や契約書で具体的に示せるため、専有部分がきちんと手入れされてきたことの裏づけになります。住宅性能評価書や建物状況調査(インスペクション)報告書は、建物の性能や劣化の状況を専門家が客観的に確認した結果で、状態を数字や所見で伝えられる資料です。

こうした資料は、担当者が現地を見て状態を確かめる訪問査定で特に力を発揮しやすく、見た目だけでは分からない手入れの履歴を補えると、建物への評価が実態に沿ったものになりやすくなります。机上査定と訪問査定でどう扱いが変わるかは、このあと整理します。

測量図・境界確認書などは戸建て・土地の書類|マンションでは基本不要

測量図・確定測量図・境界確認書・公図・建物図面は、土地の面積や境界を確定するための資料で、主に戸建てや土地の査定で意味を持ちます。マンションでは基本的に不要です。

マンションの敷地は、住戸ごとに区切られておらず、所有者全員の共有持分として扱われます。専有部分の面積は登記事項証明書に記載され、間取りはパンフレットの間取り図で分かるため、土地の境界を1件ずつ確定する測量図や境界確認書の出番はありません。インターネットで見かける不動産売却書類の一覧には、戸建て・土地向けの書類が混ざっていることが多いのですが、マンションの住み替えでは、これらは基本的に用意しなくて大丈夫です。

戸建てや土地を売る場合は事情が異なり、測量図や境界確認書で土地の面積・境界がはっきりしているほど、実勢に近い評価につながります。ただしマンションの住み替えが目的であれば、この部分は気にせず読み進めて構いません。

マンション査定で本当に効くのは「管理関係書類」

マンションの査定では、建物そのものの状態以上に、管理の状況が価格の差につながりやすいという特徴があります。

戸建てが土地の広さや境界で評価されるのに対し、マンションは建物全体を複数の所有者で共同管理します。そのため、修繕積立金がどれだけ積み立てられているか、管理費や積立金の滞納がないか、修繕の計画がきちんと回っているかといった「管理の状態」が、資産価値を大きく左右します。こうした状況を伝えるのが管理関係書類です。

ただし、これらの書類も査定の段階で必ず提出しなければならないものではありません。あくまで、そろえると査定の精度や説得力が上がる任意の資料という位置づけです。ここでは、マンションの査定で特に効く管理関係書類を順に見ていきます。

効きの中心|重要事項調査報告書1枚に何が載るか

マンションの管理関係書類のなかで、最も効くのが重要事項調査報告書です。

これは管理会社が発行する、そのマンションの「管理のカルテ」といえる1枚です。管理に関わる情報がまとめて集約されており、主に次のような内容が分かります。

  • 修繕積立金の積立残高、管理費・修繕積立金の月額
  • 管理組合の借入額、管理費等の滞納額、値上げ(改定)の予定
  • 修繕の履歴と、長期修繕計画の有無
  • 使用規制(ペット飼育・リフォーム・楽器・民泊の可否など)
  • 駐車場や共用部分の状況

これだけの情報が1枚に集約されているため、査定担当者は管理の状態をまとめて読み取れます。積立金が厚く積み立てられ、滞納が少なく、修繕計画が回っていれば、将来の一時金負担が生じるリスクは低いと読め、評価や売りやすさにプラスに働きやすくなります。逆に、滞納額や管理組合の借入が大きい、近い将来に値上げの予定がある、といったマイナス材料も同じ1枚で見えてきます。

入手先は管理会社で、費用は管理会社が個別に定めており、水準を集計した公的統計・業界団体統計はありません。管理会社によって手数料も様式も大きく異なるため、自分のマンションの管理会社に直接確かめてください(多くの場合、売却を任せた不動産会社が管理会社へ取り寄せてくれます)。発行までに日数がかかることがある点も、あわせて確認しておくとよいでしょう。手元にない場合の取り寄せ方は、このあとの入手方法の章で改めて整理します。

なぜ管理状態が価格に効くのか|滞納は買主に引き継がれる

管理費や修繕積立金の滞納が査定で重く見られるのには、法律上の理由があります。

区分所有法第8条は、管理費や修繕積立金などの滞納分について、その専有部分を買った新しい所有者(特定承継人)にも請求できると定めています。つまり、前の所有者が滞納したままだと、その分は専有部分を買った買主が引き継ぐことになります。買主が滞納を承継するリスクを負うため、滞納があると価格の減額や敬遠につながりやすくなります。滞納の有無や額は、先ほどの重要事項調査報告書で確認できます。

もう一つの目安になるのが、修繕積立金の水準です。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)は、計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安を、地上階数と建築延床面積で5つに分けて示しています(機械式駐車場分を除く)。

地上階数/建築延床面積事例の3分の2が含まれる幅平均値
【20階未満】5,000㎡未満235〜430円/㎡・月335円/㎡・月
【20階未満】5,000㎡以上〜10,000㎡未満170〜320円/㎡・月252円/㎡・月
【20階未満】10,000㎡以上〜20,000㎡未満200〜330円/㎡・月271円/㎡・月
【20階未満】20,000㎡以上190〜325円/㎡・月255円/㎡・月
【20階以上】240〜410円/㎡・月338円/㎡・月

自分の物件がどの区分かを先に確かめてください。335円は「20階未満・5,000㎡未満」の区分の値です。20階以上(338円)や5,000〜10,000㎡(252円)の物件に335円を当てると、方向の違う誤りが出ます。計算例を挙げると、20階未満・5,000㎡未満のマンションで70㎡の住戸なら、335円×70㎡=月23,450円です。

また、示されている335円は平均値であって中央値ではありません。隣の「235〜430円」は「事例の3分の2が含まれる幅」で、平均値とセットで見ることが求められています。機械式駐車場がある場合は加算があります(加算額=1台あたり月額の修繕工事費 × 台数 ÷ 総専有床面積)。

ガイドライン自身が「修繕積立金の額が、この幅に収まっていないからといって、直ちに不適切であると判断されることになるわけではありません」と断っている点も、あわせて押さえておいてください。

積立金がこうした目安に対して十分に集まっていれば、将来の追加負担が読みやすい物件として安心材料になります。逆に水準が低ければ、将来の値上げや一時金の可能性が意識され、評価に影響することがあります。

出典: 区分所有法第8条(特定承継人の責任)の解説国土交通省 マンションの修繕積立金に関するガイドライン(PDF)

長期修繕計画・議事録・管理規約と、管理の第三者評価

重要事項調査報告書を裏づけ、補う書類もあります。

長期修繕計画書は、将来の修繕項目や時期と、それに見合う積立金の集め方を示すもので、管理の計画性や積立金水準の妥当性が読み取れます。総会や理事会の議事録は、大規模修繕や値上げがどう合意されてきたか、トラブルの有無はどうかといった、管理組合の実際の運営状況を伝えます。管理規約や使用細則は、ペット飼育・リフォーム・賃貸の可否などの制約を示すもので、これらの内容によって買主層が変わるため、査定担当者が「誰に売れるか」を読む材料になります。

管理の良さを第三者が裏づける制度もあります。マンション管理適正評価制度は、マンション管理業協会が運営する制度で、管理体制や建物設備の状態などを評価し、星ゼロから5つの6段階で表示します。評価は毎年更新されます。一方、管理計画認定制度は、マンション管理適正化法にもとづき自治体が管理計画を審査して認定する制度で、更新は5年ごとです。両者は目的も運営主体も更新頻度も異なる別の制度ですが、いずれも取得済みであれば、管理の状態を裏づける安心材料として査定や売り出しの場面で示せます。

ここまで見てきたとおり、査定の段階でこれらの書類を全部そろえる必要はありません。ただ、管理に関わる論点の多くが集約された重要事項調査報告書が1枚あるだけでも、査定の精度と説得力は上がります。まずはこの1枚を手がかりに考えると、何から用意すればよいか迷わずに済みます。

机上査定と訪問査定で書類はどう変わるか

査定は机上査定と訪問査定で進め方が異なり、それに応じて手元にあると便利なものも変わります。

机上査定や一括査定はほとんど書類なしで依頼でき、訪問査定では精度を高める資料を手元に置いておくと現地確認がスムーズになります。どちらも必須の書類はほぼなく、あると役立つものが少し変わるだけです。

机上・一括査定はほぼ書類なしで依頼できる

机上査定や一括査定は、書類を用意しなくても手ぶらで依頼できます。

これらは不動産会社が過去の取引データや周辺の売り出し状況から価格を算出する方法のため、現物を見たり書類を確認したりする工程がありません。インターネットの申込フォームや電話で物件の情報を伝えれば、そのまま査定を受けられます。

ただ、申し込みのフォームには物件の情報を入力する欄があります。ここで手元に次の情報があると、入力の手間が少なく済みます。

  • 面積(登記や購入時の資料に記載)
  • 間取り
  • 築年数
  • 購入した時期
  • 住宅ローン残高の有無

これらは書類として提出するものではなく、フォームの入力欄を埋めるための手がかりです。うろ覚えの数字でも申し込み自体はできますが、正確な数字を入れられると、返ってくる査定額のブレも小さくなります。分からない項目は空欄のまま進めても構いません。

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訪問査定では精度を上げる資料を手元に置く

訪問査定では、担当者が現地を確認するのに合わせて、精度を高める資料を手元に置いておくと役立ちます。

マンションなら、管理規約や重要事項調査報告書、長期修繕計画書といった資料です。これらは価格の根拠を伝えるための資料として先に挙げたもので、訪問の当日に手元にあると、担当者が現物と資料を突き合わせながら評価を確認できます。その場で疑問点を聞ける利点もあります。

とはいえ、これらは必須ではありません。当日までにそろう範囲で用意すれば十分で、間に合わないものは後から渡しても査定は進みます。慌てて全部をそろえる必要はなく、見つかったものから手元に置いておく、という気軽な構えで問題ありません。

ここで手元に置くのは、あくまで査定額を確かめるための資料までです。買主が決まったあとの媒介契約や引き渡しの段階で必要になる売却手続きの書類は、査定とは別の場面で改めて用意すれば足ります。

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書類が手元にない・紛失したときの入手方法と費用

査定に役立つ書類が手元になくても、どこで手に入るかが分かっていれば査定は進められます。

入手先は書類ごとに分かれます。マンションで効く管理関係書類は管理会社、専有部分の登記事項証明書は法務局、固定資産税や住民票は市区町村役所で手に入ります。権利証のように再発行されない書類にも、代わりの方法が用意されています。

このうち管理関係書類は、マンション特有の入手先である管理会社が発行します。重要事項調査報告書も、管理規約・長期修繕計画書・総会議事録も、費用は管理会社が個別に定めており、水準を集計した公的統計・業界団体統計はありません。入居時に配布された冊子を紛失していても、管理会社に連絡すれば再発行してもらえます。金額は管理会社に確かめてください。

これらは査定の一歩あと、売り出しや重要事項説明の準備の段階で必要になる書類です。査定の段階で慌てて全部をそろえる必要はありません。管理会社にしか出せない書類も、売却を任せた不動産会社が管理会社へまとめて取り寄せてくれることが多くあります。ただし、いずれも有料で、発行までに日数がかかることがある点は見込んでおくとよいでしょう。

書類入手先方法費用の目安
登記事項証明書(専有部分)法務局窓口・郵送・オンライン書面請求600円/オンライン請求・窓口交付490円/オンライン請求・送付520円(令和7年4月1日から)
重要事項調査報告書管理会社多くは仲介会社が依頼管理会社が個別に定める(要問い合わせ)
管理規約・長期修繕計画書・総会議事録管理会社・管理組合紛失時は管理会社で再発行管理会社が個別に定める(要問い合わせ)
固定資産税評価証明書市区町村役所窓口・郵送市区町村が条例で定める
住民票市区町村役所窓口・郵送・コンビニ市区町村が条例で定める
権利証(登記済証・登記識別情報)再発行不可代替手段で対応
公図・測量図(参考)法務局窓口・郵送・オンライン戸建て・土地向け/マンションの住み替えでは基本不要

書類ごとの入手のしかたと費用感を、順に見ていきます。

登記事項証明書・公図・測量図は法務局で取得

マンションの登記事項証明書は、専有部分について法務局で取得できます。

取得の経路は、窓口・郵送・オンライン請求の3つです。オンラインで請求すると窓口や郵送より手数料が安く済みます。登記事項証明書の交付手数料は、書面で請求する場合が1通600円、オンラインで請求して郵送で受け取る場合が520円、オンラインで請求して法務局の窓口で受け取る場合が490円です(令和7年〈2025年〉4月1日改定)。全国どこの法務局からでも請求できるため、遠方の物件でも最寄りの法務局やオンラインで取り寄せられます。

出典: 法務省 登記手数料について

なお、公図や測量図(地積測量図)も同じ法務局で取得できますが、これらは土地の面積や境界を確定するための戸建て・土地向けの書類です。マンションは敷地が共有持分で、専有部分の面積は登記事項証明書や間取り図で分かるため、住み替えでは基本的に不要と考えて差し支えありません。戸建てや土地を売る場合の参考として押さえておけば十分です。

これらの書類は査定にあたって不動産会社が代わりに取得してくれることも多いので、自分で取りに行くのが難しければ相談してみるとよいでしょう。

固定資産税や住民票は市区町村役所で取得

固定資産税に関する書類や住民票は、物件のある、あるいは住所地の市区町村役所で取得できます。

固定資産税納税通知書は、毎年春ごろに所有者へ送られてきます。手元で見つからないときは、代わりに固定資産評価証明書を役所で取得すれば、評価額を確認できます。交付手数料は市区町村が条例で定めるため、金額は自治体ごとに違います。お住まいの市区町村の案内で確かめてください。

住民票も市区町村役所の窓口や郵送で取得でき、マイナンバーカードがあればコンビニでも受け取れます。こうした書類は取得のハードルが低いため、必要になった時点で用意すれば十分です。

権利証(登記済証)を紛失しても査定・売却は進められる

権利証を紛失していても、査定はもちろん、その後の売却も進められます。

権利証(登記済証や登記識別情報)は、紛失しても再発行されません。ただし、これに代わる方法が用意されています。売却で所有権を移す登記の際には、司法書士などが本人であることを確認して作成する本人確認情報や、法務局からの事前通知という手続きで代替できます。

そもそも査定の段階では、権利証は必要ありません。相続した実家の書類がどこにあるか分からない、親名義の権利証が見つからない、といった場合でも、査定を受けること自体には支障がないので慌てなくて大丈夫です。売却まで進める段になって権利証が見つからないときは、司法書士に相談すると代わりの手続きを案内してもらえます。

なお、ここで扱ったのは査定の段階までに関わる書類です。買主が決まったあとの媒介契約や引き渡しで必要になる売却手続きの書類は、別の場面で改めて整理することになります。

まとめ:マンション査定の必要書類を知るなら、住み替えのトビラ

マンションの査定を受けるだけなら、あなたが必ず提出しなければならない書類はほぼなく、今ある情報から気軽に始められます。用意するのは査定額を実際の相場に近づけるための任意の資料で、急いで全部をそろえる必要はありません。

マンションでとくに効くのは、管理の状態を示す書類です。なかでも重要事項調査報告書は、修繕積立金の残高や滞納の有無、長期修繕計画までを1枚に集約しており、そろえておくと査定の精度と説得力が上がりやすくなります。机上査定や一括査定はほとんど手ぶらで依頼でき、訪問査定では管理規約や重要事項調査報告書などがあると現地確認がスムーズです。

一方で、測量図や境界確認書といった書類は、土地の面積や境界を確定するための戸建て・土地向けのもので、マンションから住み替える人には基本的に必要ありません。書類が手元になくても、法務局や役所、管理会社から取り寄せられます。慌てず、まずは今ある情報で査定を依頼するところから始めてみてください。

不動産売却の基本|方法・流れ・費用・税金から媒介契約まで解説 非公開: 不動産売却の基本|方法・流れ・費用・税金から媒介契約まで解説

住み替えのトビラは、複雑な情報でもわかりやすく届けていきます。