マンションを売ったお金を新NISAで増やせたら、住居費も老後の資金もまかなえそうに思えます。
正直なところ、得になるかは相場の予想より、売った後の住居費や運用できる年数といった、自分の家計の条件で決まります。
売却の手取りの計算から、年360万円の枠を超えるお金の置き場所、住み続ける場合との比較まで、自分の数字を当てはめながら確かめられます。
マンションを売って新NISAで運用するときに損得を分ける条件
損得を分けるのは、住居費、運用できる期間、運用以外の蓄えと収入、老後の住まいの4つの条件です。
住み替え(買い替え)を考えている人は、この4つに自分の数字を当てはめると、売って運用する選択が自分に合うかを判断できます。
売った後に住居費がいくら増えるか
売った後に増える住居費を、運用益でまかない続けられるかで、損得が分かれます。
ローンを返し終えたマンションなら、今の住居費は主に管理費と修繕積立金、固定資産税です。国土交通省の調査では、管理費(駐車場などの使用料から回す分を除く)が月11,503円、修繕積立金が月13,054円で、合わせて月24,557円でした。
これと比べる相手は、賃貸に移るなら家賃、住み替え先を買うなら新居の管理費・修繕積立金とローンの返済額です。
増えた住居費を運用益でまかなうのに必要な元本は、次の式で計算できます。
1年で増える住居費÷運用の利回り
売却の手取りがこの額を下回ると、増えた住居費の一部を元本から払うことになり、資産は年ごとに減っていきます。
出典: 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果」データ編(管理費) 出典: 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果」概要編(修繕積立金)
暴落からの回復を待てる運用期間があるか
取り崩しを始めるまでの年数が長いほど、途中で相場が下がっても回復を待てるので、損をしにくくなります。
金融庁の資料は、1985年以降の各年に、国内外の株式と債券を毎月同じ額ずつ買った場合の成績を、保有期間ごとに示しています。保有期間が5年だと元本割れした時期がありましたが、20年ではすべての時期で年率2〜8%に収まりました。
ただし、これは過去の成績で、将来は違う結果になることもあります。
また、資料は毎月少しずつ買う積立の成績です。売却資金をまとめて投資すると、買った直後に相場が下がったときの影響を大きく受けます。
自分の運用期間は「取り崩しを始める年齢−売る年齢」で計算できます。
運用以外の蓄えと収入で暮らせるか
相場が下がった時期も、給与や年金と預金で生活費をまかなえれば、値下がりした運用資産を持ち続けられます。
損が大きくなるのは、生活費のために、値下がりした投資信託を売るときです。安値で売った分は、あとで相場が戻ったときの値上がりも手放すことになります。
運用以外に持っておく預金の額は、次の式で見積もれます。
(毎月の生活費−毎月の給与や年金)×12か月×相場の回復を待つ年数
待つ年数は、長めに見ておくと安心です。金融庁の資料でも、5年の保有では元本割れした時期がありました。
この預金は、新NISAに入れる前に、売却資金から取り分けておきましょう。
老後の住まいを確保できる見通しがあるか
売って賃貸に移るなら、高齢になっても住まいを借り続けられるかで、損得が変わります。
国土交通省の調査では、賃貸住宅の管理を担う団体の約7割が、高齢者の入居に拒否感があると答えています。入居を制限する理由で最も多かったのは「居室内での死亡事故等に対する不安」で、90.9%でした。
持ち家なら、管理費や修繕積立金を払い続ければ、年を重ねても住み続けられます。マンションを売ると、この住まいの安定を手放すことになります。
老後の住まいの見通しを立てる方法は、主に次の2つです。
- 70代以降も借りられる物件や、家賃保証の会社を、売る前に調べておく
- 老後に住まいを買い直す資金を、運用資産とは別に残しておく
どちらも難しいなら、売って賃貸に移るより、住み替え先を買うほうが、老後の住まいは安定します。
出典: 国土交通省住宅局「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)等の一部を改正する法律等について」(令和6年9月)
マンションの売却額から差し引かれる残債・費用・税金
マンションを売って手元に残る額は、「売れた価格−住宅ローンの残債−売却の費用−税金」で計算します。
査定額は「このくらいで売れそう」という見込みの価格です。手取りを見積もるときは、売れる価格を低めに置いておくと安心です。
住宅ローンの残債
ローンが残っていれば、売却代金はまず残債の一括返済に使われ、手元に入るのはその残りです。
マンションには、ローンの担保として「抵当権」という権利が付いています。売買では抵当権を外してから引き渡すのが通常なので、引き渡しの日に、買主から受け取った代金でローンを返し、抵当権を外す手続きをします。
残債の額は、金融機関から届く返済予定表や、ネットバンキングの残高画面で分かります。残高は返済のたびに減るので、引き渡しの月の残高を金融機関に聞いておくと、手取りの見積もりがずれにくくなります。
一括返済に手数料がかかる金融機関もあります。額は、借りている金融機関の窓口やウェブサイトで確かめておきましょう。
出典: 法務局「住宅ローン等を完済した」
仲介手数料・登記費用・印紙税
売却の費用でいちばん大きいのは仲介手数料で、5,000万円で売った場合の上限は税込171.6万円です。
| 費用 | 決まり方 | 5,000万円で売った例 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | ・売却額が400万円超なら「売却額×3.3%+6.6万円」(税込)が上限 ・売却額が800万円以下なら、特例で33万円(税込)まで | 171.6万円 |
| 印紙税 | 契約書の金額で決まる定額 ・1,000万円超5,000万円以下は1万円 ・5,000万円超1億円以下は3万円 | 1万円 |
| 登録免許税(抵当権の抹消) | 不動産1個につき1,000円 | 2,000円(2個の場合) |
| 司法書士報酬(抵当権の抹消) | 事務所ごとに決まる(全国平均は17,470円) | 17,470円 |
| 合計 | ― | 174.55万円 |
仲介手数料は国土交通省の告示で上限が決まっていて、実際には上限額で請求されるのが通例です。
印紙税の額は、2027年3月31日までに作る売買契約書に使える軽減後の額です。
抵当権の抹消にかかる2つの費用は、ローンが残っているときにかかります。不動産の個数は、登記事項証明書で数えられます。司法書士報酬の全国平均は、日本司法書士会連合会が令和6年に行った調査の値です。
引越し費用やハウスクリーニング代、ローンの一括返済手数料も、表とは別に見込んでおきましょう。実際の額は、不動産会社と司法書士の見積もりで確かめられます。
出典: 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年建設省告示第1552号) 出典: e-Gov法令検索「登録免許税法」別表第一 出典: 日本司法書士会連合会「報酬に関するアンケート」結果(令和6年3月実施) 出典: 国税庁「No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
売却益にかかる譲渡所得税の計算
譲渡所得税は、売れた価格から取得費と仲介手数料などの譲渡費用を引いた、売却益(譲渡所得)にかかります。
取得費は、買った代金から、建物が古くなった分(減価償却費)を引いた額です。マンション(鉄筋コンクリート造)では、次の式で出します。
建物の購入代金×0.9×0.015×持っていた年数
年数の端数は、6か月以上を1年とし、6か月未満は切り捨てます。
例えば、4,000万円(うち建物2,000万円)で買い、20年持って5,000万円で売った場合は、次のとおりです(金額は仮の例です)。
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 減価償却費 | 2,000万円×0.9×0.015×20年 | 540万円 |
| 取得費 | 4,000万円−540万円 | 3,460万円 |
| 譲渡費用 | 仲介手数料など | 175万円 |
| 売却益 | 5,000万円−(3,460万円+175万円) | 1,365万円 |
買った代金のまま計算した825万円より、売却益は540万円増えます。
購入時の売買契約書をなくすと、取得費は売却額の5%で計算します。この例では売却益が4,575万円に増えるため、契約書は売る前に探しておきましょう。
出典: 国税庁「No.3261 建物の取得費の計算」 出典: 国税庁「No.3258 取得費が分からないとき」
譲渡所得税を減らす3,000万円特別控除と軽減税率
住んでいたマンションを売るなら、売却益から最高3,000万円を差し引けます。売却益が3,000万円以下なら、税金はゼロです。
この特例(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例)を使う主な条件と、対象外になる場合は次のとおりです。
- 住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る
- 親子や夫婦など、特別の関係がある人以外に売る
- 売った年の前年・前々年に、この特例などを使った人は対象外
税金がゼロになる場合も、特例を使うには、売った翌年に確定申告をする必要があります。
控除を引いても残る売却益には、売った年の1月1日時点の所有期間に応じた税率がかかります。所有期間が10年を超えていれば、3,000万円特別控除と合わせて、軽減税率の特例も使えます。
| 売った年の1月1日時点の所有期間 | 税率の合計 | 内訳 |
|---|---|---|
| 5年以下 | 39.63% | 所得税30%・住民税9% |
| 5年超10年以下 | 20.315% | 所得税15%・住民税5% |
| 10年超(6,000万円以下の部分) | 14.21% | 所得税10%・住民税4% |
| 10年超(6,000万円を超える部分) | 20.315% | 所得税15%・住民税5% |
税率の合計は、所得税・住民税に、所得税額の2.1%にあたる復興特別所得税を加えた値です。
新居を住宅ローンで買う場合は、この控除と住宅ローン控除のどちらかを選ぶことになります。
出典: 国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」 出典: 国税庁「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」 出典: 国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」 出典: 国税庁「No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」
売却資金を新NISAで運用するときの投資枠の制約と対処法
マンションを売って手元に数千万円が残っても、新NISAに入れられる額には、1年ごとと生涯の上限があります。
上限を超える分と、近いうちに使うお金をどこに置くかで、売却資金を運用した結果が変わります。
年間360万円・生涯1,800万円までの投資枠
新NISAで1年に投資できるのは最大360万円で、非課税で持ち続けられるのは1人1,800万円までです。
| 枠 | 1年の上限 | 生涯の上限 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | 1,800万円まで |
| 成長投資枠 | 240万円 | 1,200万円まで |
| 合計 | 360万円 | 1,800万円 |
2023年までのNISAを覚えている人は、枠の大きさが変わった点に気をつけたいところです。2024年1月に始まった今の制度では、つみたて投資枠が旧つみたてNISAの3倍、成長投資枠が旧一般NISAの2倍になりました。非課税で持てる期間も、無期限になっています。
1年に360万円までなので、1,800万円を使い切るには最短でも5年かかります。手取りが5,000万円なら、新NISAの外に残る額は次のように減っていきます。
| 年 | 新NISAに入れた額の累計 | 新NISAの外に残る額 |
|---|---|---|
| 1年目 | 360万円 | 4,640万円 |
| 2年目 | 720万円 | 4,280万円 |
| 3年目 | 1,080万円 | 3,920万円 |
| 4年目 | 1,440万円 | 3,560万円 |
| 5年目 | 1,800万円 | 3,200万円 |
新NISAで買った投資信託を売ると、その商品を買ったときの金額の分だけ、翌年以降に枠が戻ります。生活費のために一部を売っても、その分は翌年以降に非課税で買い直せます。
出典: 金融庁「NISAを知る」
新NISAで運用する前に取り分ける資金
数年以内に使う予定のお金は、新NISAに入れる前に預金などへ取り分けておくと、相場が下がった時期も運用資産を持ち続けられます。
取り分けておくお金は、次の3つです。
- 住み替え先の購入代金と諸費用(賃貸なら敷金・礼金・引越し費用)
- 売った翌年に納める所得税と、その後に通知される住民税
- 運用以外で暮らすための預金
3つ目の預金は、「運用以外の蓄えと収入で暮らせるか」の式で見積もった額です。
気をつけたいのは、住み替え先の代金を、一時的に運用へ回すことです。
売った翌年の税金がかかるのは、3,000万円特別控除を引いても売却益が残るときです。税額は譲渡所得税の税率の表で見積もり、納めるまでは預金に置いておきましょう。
出典: 国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」
夫婦2人分の投資枠と贈与税
新NISAの口座は1人1つなので、夫婦それぞれが口座を使えば、非課税で持てる額は合わせて3,600万円になります。
ただし、マンションが夫婦の一方だけの名義なら、売却代金は名義人のお金です。そのお金を、配偶者の口座で投資するために渡すと、贈与税がかかる場合があります。贈与税は、1年間にもらった財産の合計から基礎控除の110万円を引いた残りにかかります。
夫婦の間で、生活費として必要な都度使うお金は贈与税の対象外です。ただし、生活費の名目でもらったお金でも、預金や株式などの購入に充てると贈与税がかかります。
マンションが夫婦の共有名義なら、持分の割合で受け取った売却代金を、それぞれ自分の新NISA口座で運用できます。名義と持分は、登記事項証明書で確かめられます。
出典: 国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」 出典: 国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」
投資枠を超える資金の預け先
新NISAの枠を超えるお金は、使う時期に合わせて、元本が保たれる預け先と、特定口座での運用に分けて置くと安心です。
| 預け先 | 元本 | 利益にかかる税金 | 引き出せる時期 |
|---|---|---|---|
| 個人向け国債 | 額面で戻る(途中で換金しても同じ) | 利子に20.315% | 発行から1年たてばいつでも ・直前2回分の利子相当額×0.79685を差し引く |
| 定期預金 | 1金融機関につき1人あたり元本1,000万円とその利息まで預金保険で保護 | 利子に20.315% | 満期 ・途中解約の条件は金融機関ごとに決まる |
| 特定口座での投資信託 | 値下がりすると元本割れする | 売却益に20.315% | いつでも売れる |
翌年以降に新NISAへ移すお金や、数年以内に使うお金は、個人向け国債や定期預金に置くと、使う時点でも額が保たれます。個人向け国債は金利の下限が年0.05%で、1万円から買えます。
定期預金は、1つの金融機関あたり1,000万円以内に分けて預けると、全額が預金保険の範囲に入ります。
10年以上手元に置いておけるお金は、特定口座で投資信託を持つ方法もあります。ただし利益に20.315%の税金がかかるので、同じ利回りでも、手取りは新NISAより少なくなります。
出典: 財務省「個人向け国債 商品概要」 出典: 金融庁「預金保険制度」 出典: 国税庁「No.1310 預貯金の利子の課税」 出典: 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」
マンションに住み続ける場合と売る場合の資産の推移とリスク
住み続けるか、売って賃貸に移るか、売って住み替えるかで、住居費と運用に回せる額が変わります。
売る2つの選択肢には、運用中に相場が下がるリスクと、売った後にマンションの価格が上がって、同じような家を買い戻しにくくなるリスクが共通してあります。
住み続ける場合の修繕積立金の値上がりと資産価値の目減り
住み続ければ、住居費は低く抑えられます。一方で、修繕積立金は計画によって上がる場合があり、マンションの価格は築年数とともに下がりやすくなります。
修繕積立金には、最初の額を抑えて段階的に値上げする「段階増額積立方式」があります。国土交通省のガイドラインは、この方式だと値上げのときに区分所有者の合意が難しくなり、積立金が不足する例もあると注意を促しています。
値上げの予定は、管理組合の長期修繕計画で確かめられます。
首都圏の中古マンションの1㎡あたりの成約価格は、築年数が古いほど低くなります。
| 築年数 | 1㎡あたりの成約価格(首都圏・2025年) |
|---|---|
| 築16〜20年 | 99.13万円 |
| 築21〜25年 | 86.10万円 |
| 築26〜30年 | 64.45万円 |
| 築31〜35年 | 44.14万円 |
この表は、築年数ごとに別々の物件を集計した値で、同じ物件の価格の変化を追った値とは異なります。
また、資産の大部分が1つのマンションに偏るため、急にお金が必要になっても、現金にするまで時間がかかります。
出典: 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定) 出典: 東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)」
売って賃貸に移る場合の運用益と家賃
手取り5,000万円を年3%で運用できたと仮定しても、税金を引いた運用益は年約130.5万円、月に直すと約10.9万円です。
| 置き場所 | 元本 | 年3%の運用益 | 税金を引いた額 |
|---|---|---|---|
| 新NISA | 1,800万円 | 54万円 | 54万円(非課税) |
| 新NISAの外 | 3,200万円 | 96万円 | 約76.5万円(20.315%を引く) |
| 合計 | 5,000万円 | 150万円 | 約130.5万円 |
自分の手取りで試すときは、新NISAの分を「元本×利回り」、枠の外の分を「元本×利回り×0.79685」で出して足します。
この試算は、新NISAに1,800万円を入れ終えた後の姿です。入れ終えるまでの5年間は枠の外の額が多いため、税金を引いた運用益はこれより少なくなります。年3%も試算のための仮定で、実際の利回りは年ごとに大きく上下します。
家賃が運用益を上回る分は、元本を取り崩して払います。取り崩した分だけ運用する元本も減るため、家賃が高いほど、資産は速く減っていきます。
賃貸では更新のときに家賃が上がることもあるため、将来の値上がりも見込んで試算しておくと安心です。
出典: 金融庁「NISAを知る」 出典: 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」
売って住み替える場合の新居の購入費と、住宅ローン控除・3,000万円特別控除の選び方
住み替え先を買うと、運用に回せるのは、手取りから新居の購入代金と諸費用を引いた残りです。
新居をローンで買えば、手元の現金を多く運用できます。ただし変動金利だと、金利が上がったときに返済額も増えます。
入居した年とその前2年・後3年の計6年間は、住宅ローン控除と、3,000万円特別控除・軽減税率の特例のうち、どちらか一方を選ぶことになります。住宅ローン控除を選ぶと、所有期間5年超の旧居の売却益には、通常の20.315%の税率がかかります。
選ぶ目安は、次の式です。
住宅ローン控除で戻る見込みの総額÷20.315%
売却益がこの額より小さければ、税金を払っても住宅ローン控除を受けるほうが得になります。
見込み総額は借入額や新居の省エネ性能で変わるため、金融機関や税務署で確かめておきましょう。
出典: 国税庁「No.1211-1 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」 出典: 国税庁「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」
まとめ:損得を決めるのは相場より、売った後の住居費と運用できる年数
マンションを売って新NISAで運用すると得になるかは、これからの相場より、売った後に増える住居費を運用益でまかなえるかで決まります。手取り5,000万円を年3%で運用できたと仮定しても、税金を引いた運用益は月約10.9万円です。これを超える家賃や住居費は、元本を取り崩して払うことになります。
最初の一歩は、不動産会社の査定額から残債・費用・税金を引いて、自分の手取りを出すことです。手取りが分かる前に売却資金を動かすと、翌年に納める税金や住み替え先の代金まで運用に回り、相場が下がった時期に安値で売るおそれがあります。
手取りが出たら、新NISAに入れる前に取り分けるお金を決め、「1年で増える住居費÷運用の利回り」の式で必要な元本と比べておきましょう。住み替えのトビラでは、マンションを売ったお金を新NISAで運用するときの損得の分かれ目も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。
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