掲載写真や設備保証で不動産会社をどう比べる?大手5社の保証の差と写真の見方

掲載写真や設備保証で不動産会社をどう比べる?大手5社の保証の差と写真の見方

査定額がどこも同じくらいなら、チラシの「プロが撮影」「設備保証付き」で不動産会社を選びたくなる人もいるでしょう。

ただ、大手の設備保証は2年や5年と長くても、会社が売主の責任を受け持つのは引渡しから7日ほどです。

マンションを売って住み替える人に向けて、大手5社の保証の本当の差と、掲載写真で会社を見分ける方法を説明します。

写真撮影も設備保証も「無料」 大手各社のサービスはどこが違うのか

大手の仲介会社の多くは、写真撮影や設備保証などのサービスを、売主に無料で用意しています。

この章では、大手5社の保証を表で比べ、売主にとっての違いがどこに出るかを説明します。

  • 大手5社の売主向けの保証を一覧で比べる
  • 期間はバラバラでも、売主の分はどこも同じ 差がつくのは「上限額」「建物の保証」「条件」

大手5社の売主向けの保証を一覧で比べる

大手5社の保証は、期間や上限額、利用の条件が会社ごとに違います。

大手の仲介会社の多くは、法律で決まった上限「売買価格の3%+6万円+消費税」を仲介手数料として受け取ります。手数料の額では差がつきにくいため、各社は売主向けの無料サービスで他社との違いを出しています。

その代表が、売ったあとに設備や建物が壊れたとき、修理代を会社が持つ「保証」です。写真撮影のサービスを用意する会社もありますが、オプションから1つを選ぶ方式など、受けられる条件は会社ごとに違います。

次の表は、マンションを売る場合の大手5社の保証を、2026年10月27日時点の各社の公式ページからまとめたものです。表の「売主の分」は、保証の期間のうち、売主の責任を会社が代わりに受け持つ期間です。

会社設備保証の期間(うち売主の分)設備保証の上限マンションの建物保証主な利用条件
三井のリハウス2年(最初の7日)・1作業20万円
・製造15年超〜30年の設備は3万〜10万円(税抜)
・2年(最初の3か月)
・上限500万円(税込)
・専有部分の給排水管など
・媒介契約の種類は自由
・マンションはどの築年数も対象
東急リバブル案内ページに記載なし・最大50万円
・最大30種類(製造年による制限あり)
・最長2年(最初の3か月)
・上限500万円(税込)
・シロアリと給排水管
・専任媒介か専属専任媒介
・売出価格が査定額の125%以内
・専有面積30㎡以上
野村の仲介+築年数により2〜5年(最初の7日)・1補修10万円
・売却前の補修5万円(税別)
対象は一戸建てのみ・専任媒介か専属専任媒介
・売出価格が査定額の125%以内
・1983年1月以降の竣工
三井住友トラスト不動産6か月(最初の7日)・1物件で合計500万円(税込)公式ページで確認できず・専任媒介か専属専任媒介
・1971年以降の建築
・媒介契約から6か月以内に売買契約
三菱地所ハウスネット築年数などにより1〜5年(最初の7日)・1作業10万円
・製造10年超の設備は2万〜10万円(税別)
対象は一戸建てのみ・専任媒介か専属専任媒介
・売出価格が査定額の125%以内
・マンションは築30年以内

※税抜・税込などの表記は、各社の公式ページのとおりです。保証の内容は変わることがあるため、契約の前に担当者から最新の案内をもらっておきましょう。

表を見ると、設備保証の期間は6か月から5年まで会社ごとに違います。一方で、かっこの中の「売主の分」は、期間の記載がある4社とも最初の7日です。

出典: 国土交通省「宅地建物取引業法関係(宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額)」

出典: 三井のリハウス「360°サポート サービス詳細」

出典: 三井のリハウス「設備チェック&サポートサービス」

出典: 東急リバブル「住宅設備保証」

出典: 東急リバブル「建物保証とは:リバブルあんしん仲介保証」

出典: 野村の仲介+「あんしん設備補修」

出典: 野村の仲介+「あんしん建物補修」

出典: 三井住友トラスト不動産「住宅設備修理サポート」

出典: 三菱地所ハウスネット「三菱地所ハウスネットのあんしんサポート」

期間はバラバラでも、売主の分はどこも同じ 差がつくのは「上限額」「建物の保証」「条件」

売主から見た会社ごとの差は、保証の上限額と建物の保証、利用の条件の3つに出ます。

期間の長さの違いは、主に買った人に向けた保証の違いです。会社が売主の責任を受け持つ期間は、設備が最初の7日、建物が最初の3か月で、各社ともほぼ同じだからです。

そこで売主が会社を比べるときは、次の3点を見るとよいでしょう。

比べる点会社による違い
上限額・設備は1回10万円から合計500万円まで
・古い設備ほど上限が下がる会社もある
建物の保証マンションは対象外の会社もある
利用の条件・5社中4社が専任媒介を求める
・3社は売出価格にも上限がある

上限額が低い会社では、引渡し直後に古い給湯器などが壊れたとき、修理代の一部を売主が払うことになります。建物の保証があれば、床下の配管から水が漏れたときのような大きな修理代も、上限の範囲で会社が払います。

利用の条件を満たすには、売主が契約の形(売却を1社だけに任せる専任媒介など)や売出価格を、会社の求めに合わせる必要があります。売主の手元に残るお金は、保証の期間の長さより、この3つの違いで変わります。

引渡しの5日後に給湯器が壊れたら 保証の有無で売主の負担はこう変わる

保証があるかないかで、引渡しのあとに設備や建物が壊れたときに売主が払うお金は変わります。

この章では、保証がないときの売主の責任から、保証のない会社を選ぶときの備え方までを説明します。

  • 保証がなければ、設備は引渡しから7日、建物は3か月が売主の責任の目安
  • 「2年の設備保証」は、売主より買主を安心させる売り文句
  • 売主の大きな出費に備えられるのは、上限の大きい建物の保証
  • 保証のない会社を選ぶなら、既存住宅売買瑕疵保険で補う手がある

保証がなければ、設備は引渡しから7日、建物は3か月が売主の責任の目安

保証がない場合、売主は一般に、引渡しから7日以内の設備の故障と、3か月以内の建物の不具合を直す責任を負います。

この期間は、大手の仲介会社がよく使う契約書のひな形(標準書式)に書かれています。売主が直す対象になる設備は、給湯器やエアコン、コンロ、換気扇などです。建物では、雨漏りや給排水管の水漏れなどが対象になります。

例えば、こんな場合です(架空の例です)

引渡しの5日後に、売った部屋の給湯器が壊れたとします。

壊れたのは、マンションに多い壁掛け型で、自動でお湯はりができるタイプの給湯器です。

このタイプの交換には、工事費込みで約14万〜21万円かかるという目安があります。

保証がなければ、この費用は売主が払うことになります。

ただし、売主も買主も個人の取引では、設備について「売主は責任を負わない」と決める契約もあります。自分の契約で売主が設備の責任を負う期間は、契約書で確かめておきましょう。

それでも気をつけたいのは、売主が知っていて買主に伝えなかった不具合です。例えば、売主が売るときに作る「付帯設備表」に「故障なし」と書いた設備が、実は壊れていた場合です。

こうした不具合は、契約で「売主は責任を負わない」と決めていても、売主が責任を負うことになります。引渡しの前に、付帯設備表に書いた設備を1つずつ動かして、書いた内容と合っているか確かめておくと安心です。

出典: 三井住友トラスト不動産「住宅設備修理サポート」

出典: 野村の仲介+「あんしん建物補修」

出典: サンレフレ「マンションの給湯器交換」

「2年の設備保証」は、売主より買主を安心させる売り文句

2年や5年の設備保証のうち、8日目以降の分は買った人を守るためにあります。

引渡しから8日目以降に壊れた設備は、もともと買主が自分で直すものだからです。実際、三井のリハウスは、設備保証を売主の分(引渡しから7日間)と買主の分(8日目から2年目まで)に分けています。

三井のリハウスや東急リバブルの建物保証も、最初の3か月が売主の分で、その後は買主の分になります。

それでも設備保証には、売主にとっての得が3つあります。

  • 最初の7日分の修理代を会社が持つ
  • 広告で「設備保証付き」とうたえる
  • 引越したあとも、買主からの故障の連絡を会社が受ける

中古の部屋を買う人の中には、「すぐ壊れたらどうしよう」と不安に思う人もいます。保証でその不安が軽くなれば、買い手が早く決まることも期待できます。

住み替えで遠くへ引越した売主も、買主からの故障の連絡を会社に任せられます。設備保証は、7日分の修理代より、買い手を安心させる点で売主の役に立つと考えられます。

出典: 三井のリハウス「360°サポート サービス詳細」

出典: 東急リバブル「建物保証とは:リバブルあんしん仲介保証」

売主の大きな出費に備えられるのは、上限の大きい建物の保証

大きな修理代に備えるなら、売主は設備の保証より、上限が500万円ある建物の保証を重く見るとよいでしょう。

設備の修理代は、高い給湯器の交換でも20万円前後です。一方でマンションの床下の給排水管から水が漏れると、配管に加えて床を張り直す工事まで要ることもあります。

水漏れの修理代は、設備の修理代より大きくなりがちです。そのため三井のリハウスや東急リバブルは、マンションの建物保証の上限を500万円と大きく設定しています。

ただし、マンションで建物保証の対象になるのは、専有部分の給排水管やシロアリの害などです。床や壁紙の張り直しを対象外とする会社もあります。野村の仲介+や三菱地所ハウスネットでは、建物保証の対象は一戸建てだけです。

面談では、建物保証の対象にマンションの給排水管が入っていることを、担当者に確かめておきましょう。

出典: 三井のリハウス「360°サポート サービス詳細」

出典: 東急リバブル「建物保証とは:リバブルあんしん仲介保証」

出典: 野村の仲介+「あんしん建物補修」

出典: 三菱地所ハウスネット「三菱地所ハウスネットのあんしんサポート」

保証のない会社を選ぶなら、既存住宅売買瑕疵保険で補う手がある

保証のない会社に売却を頼む場合も、売主は国の制度の「既存住宅売買瑕疵保険」に入れば、建物の不具合に備えられます。

地元の不動産会社には、大手のような保証のない会社もあります。瑕疵保険を使えば、こうした会社も売る力で比べられます。

瑕疵(かし)とは、住宅の隠れた欠陥のことです。建築士の検査に合格した中古住宅なら、この保険に加入できます。売主が個人でも、国に登録された検査会社か、仲介する不動産会社を通じて申し込めます。

保険の主な中身は次のとおりです。

項目内容
保険期間1年・2年・5年から選ぶ
保険金額・検査会社を通す型は500万円か1,000万円
・仲介会社を通す型は200万円も選べる
対象・建物の骨組みなど主要な部分
・雨水が入るのを防ぐ部分
・給排水管(特約を付けた場合)
自己負担原則5万円
保険料・保険を引き受ける法人ごとに違う
・一戸建てで5万円程度から
・マンションは見積もりで確かめる

給湯器などの設備はこの保険の対象外なので、引渡しから7日以内の設備の故障は、売主が自分で直すことになります。保証のある大手の会社とは、保険料と検査の費用に、この7日分の修理代の見込みを足した額で比べるとよいでしょう。

保険の検査をする会社は、住宅瑕疵担保責任保険協会のサイトで探せます。

出典: 国土交通省「既存住宅売買瑕疵保険について」

出典: 国土交通省「既存住宅売買瑕疵保険(個人間売買タイプ、検査事業者保証型)」

出典: 国土交通省「既存住宅売買瑕疵保険(個人間売買タイプ、仲介事業者保証型)」

「プロが撮影」の看板より、その会社がいま載せている物件写真を見る

部屋を探す人は掲載写真を見て内見する物件を選ぶので、写真の出来は売れ行きに関わります。

この章では、会社の写真の力を、いまの広告と面談で見分ける方法を説明します。

  • 買う人は、写真を見て内見に行く物件を決めている
  • 写真がうまい会社は、ポータルサイトを5分見れば見分けられる
  • 住みながら売る部屋で差がつくのは、撮影前の段取り

買う人は、写真を見て内見に行く物件を決めている

売主が載せる写真の出来によって、内見に来る人の数は変わります。

部屋を探す人は、まずポータルサイトの写真を見て、実際に見に行く(内見する)物件を選びます。

アットホームは2024年11月に、賃貸の部屋を探す18〜39歳の398人に調査を行いました。「同じ場所でも角度を変えた写真が何枚かあると参考になる」と答えた人の割合は、89.0%でした。

一方で、写真と内見で印象が違ったと答えた人も約7割いました。この調査は賃貸の部屋が対象ですが、何千万円もする部屋を買う人は、写真をさらに細かく見ると考えられます。

写真で売主が損をする場合は2つあります。1つは、写真の枚数が少なかったり暗かったりして、内見に来る人が減る場合です。

もう1つは、加工しすぎた写真を見て来た人に「写真と違う」とがっかりされ、値下げを求められる場合です。不動産の広告には、実物よりよく見せる表示を禁じる業界のルールもあります。

売主は、実物どおりの写真を明るく、多めの枚数で載せてくれる会社を選ぶとよいでしょう。

出典: アットホーム「不動産ポータルサイトに関する調査 2025」

出典: 首都圏不動産公正取引協議会「不当表示の禁止」

写真がうまい会社は、ポータルサイトを5分見れば見分けられる

会社の写真の腕前は、面談で話を聞くより、その会社がいま出している広告を見るほうがよくわかります。

SUUMOやLIFULL HOME’Sなどで、その会社が売り出しているマンションを3件ほど開いてみるとよいでしょう。選ぶのは、自分の部屋と同じくらいの価格の物件です。価格が近ければ、会社が撮影にかける手間も、自分の部屋とほぼ同じと考えられます。

写真で確かめたい点は、次の6つです。

見る点確かめること
枚数部屋の数に見合う枚数がある
明るさ照明をつけ、カーテンを開けて撮っている
撮る場所水回り・収納・バルコニーからの眺めも載っている
角度同じ部屋を複数の方向から撮っている
間取り図方角や広さが読み取れる
片付け部屋が片付いた状態で写っている

3件とも同じような出来なら、それがその会社のふだんの水準と考えられます。水回りや収納の写真が抜けている会社に頼むと、自分の部屋も同じように撮られるおそれがあります。

「プロのカメラマンが撮影」とうたう会社でも、プロが撮る部屋を限っていることがあります。例えば、売主がオプションで選んだ部屋や、会社が必要と判断した部屋だけを撮る場合です。

面談では、自分の部屋もプロの撮影の対象になるのかを聞いておきましょう。

出典: 三菱地所ハウスネット「プロカメラマン撮影サービス」

住みながら売る部屋で差がつくのは、撮影前の段取り

住みながら売る部屋の写真は、撮影前の片付けや日取りを担当者が一緒に考えてくれると、仕上がりがよくなります。

家具や生活用品がある部屋は、片付け方や撮る時間によって、写真の印象が大きく変わるためです。頼りになる担当者は、例えば次のような手伝いをしてくれます。

  • どの物をどこへ片付けるかを具体的に教えてくれる
  • 日当たりのよい時間に撮影日を合わせてくれる
  • 家族の写真や郵便物など、個人の情報がわかる物を一緒に片付けてくれる

プロのカメラマンが撮る場合でも、売主が動かせる物を片付けることや、照明が使えることを条件にする会社があります。

面談では「撮影の前に、私は何をすればいいですか」と聞いてみるとよいでしょう。具体的な手順を答えられる担当者ほど、撮影に慣れていると考えられます。

出典: 三菱地所ハウスネット「プロカメラマン撮影サービス」

無料には理由がある 条件の「専任媒介」と囲い込みの関係

大手の保証や撮影が無料なのは、会社の側にも、売却を1社で任されるという得があるためです。

この章では、保証の条件に付く専任媒介と売出価格の上限、囲い込みへの備え方を説明します。

  • サービスの多くは専任媒介が条件 その裏にある「両手」の仕組み
  • 「売出価格は査定額の125%以内」 高く売り出したい売主には縛りになる
  • 専任媒介にするなら、レインズの取引状況を自分で確かめる

サービスの多くは専任媒介が条件 その裏にある「両手」の仕組み

大手5社のうち4社は、保証を使う条件に「専任媒介」か「専属専任媒介」の契約を挙げています。

どちらも売却を1社だけに任せる契約で、法律で期間は最長3か月と決まっています。

1社だけに任されると、その会社が自分で買い手まで見つける見込みが高まります。買い手も自社で見つければ、会社は売主と買主の両方から手数料を受け取れます。業界では、これを「両手」と呼びます。

例えば5,000万円の部屋なら、片方からの手数料の上限は、(5,000万円×3%+6万円)×1.1=税込171万6,000円です。両手なら、その2倍の343万2,000円になります。

5,000万円を自分の部屋の売れる見込みの価格に置き換えると、その部屋の手数料の上限がわかります。この式は、売買価格が400万円を超える場合の上限の計算です。

無料のサービスの費用は、こうした手数料でまかなわれていると考えられます。両手の取引そのものは、法律で認められています。

ただ、保証を受けるために1社に絞ると、選んだ会社の売る力が弱くても、3か月はその会社に任せ続けることになります。

三井のリハウスのように、媒介契約の種類を問わずに保証を付ける会社もあります。複数の会社に頼みたい人は、こうした会社も候補に入れておくとよいでしょう。

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第34条の2(媒介契約)

出典: 国土交通省「宅地建物取引業法関係(宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額)」

出典: 三井のリハウス「設備チェック&サポートサービス」

「売出価格は査定額の125%以内」 高く売り出したい売主には縛りになる

東急リバブルと野村の仲介+、三菱地所ハウスネットの3社は、売出価格の上限を保証の条件にしています。

3社の条件は、最初の売出価格を、その会社の査定額の125%以内にすることです。例えば査定額が4,000万円なら、4,000万円×1.25で、売り出せるのは5,000万円までです。

「まずは高めに出して、反応を見たい」と考える売主には、この条件が縛りになります。会社がこの条件を付けるのは、保証や撮影の費用を、売れる見込みの高い物件にかけたいためと考えられます。

ただし、この条件には売主が気をつけたい点もあります。125%を計算するもとの査定額は、その会社自身が出した額です。契約を取るために査定額を高めに出し、あとから値下げを勧めてくる会社もあります。

査定額の根拠は、近くで実際に売れた部屋の価格などを担当者に見せてもらい、確かめておきましょう。

出典: 東急リバブル「建物保証とは:リバブルあんしん仲介保証」

出典: 野村の仲介+「あんしん設備補修」

出典: 三菱地所ハウスネット「三菱地所ハウスネットのあんしんサポート」

専任媒介にするなら、レインズの取引状況を自分で確かめる

専任媒介で任せるなら、売主は自分の物件の取引状況を、レインズの登録証明書から確かめられます。

専任媒介で売主が気をつけたいのが「囲い込み」です。囲い込みとは、両手をねらう会社が、ほかの会社から買い手の紹介を受けても「もう話が進んでいます」などと断る行為です。売主は気づかないうちに、買い手を逃すことになります。

レインズは、不動産会社どうしが物件の情報を共有する仕組みです。囲い込みを防ぐため、2025年1月から、不動産会社にはレインズに取引の状況を登録する義務ができました。登録する状況は、次の3つです。

  • 公開中
  • 書面による購入申し込みあり
  • 売主都合で一時紹介停止中

売主は、会社から受け取る登録証明書の2次元コードを読み取れば、自分の物件の状況を見られます。自分で頼んだ覚えのない「一時紹介停止中」が出ていたら、すぐに担当者に理由を聞きましょう。

出典: 国土交通省「レインズの機能強化について、物件の売主向けのリーフレットを作成しました!」(2024年12月24日)

出典: 国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」

出典: 東日本不動産流通機構「媒介契約制度」

築年数と住み方で変わる、写真と保証の重み

写真と保証のどちらを重く見るかは、部屋の築年数と、住みながら売るかで変わります。

この章では、自分の部屋に合わせた比べ方と、会社を比べる順番を説明します。

  • 築年数で変わる保証の見方 古い設備ほど上限額と建物保証を重く見る
  • 住み方で変わる写真の見方 住みながらなら段取り、空室なら見せ方の工夫
  • どの場合も、保証の条件を受け入れる前に査定の根拠と担当者を確かめる

築年数で変わる保証の見方 古い設備ほど上限額と建物保証を重く見る

設備が古い部屋を売る人ほど、保証の上限額と建物保証の中身で会社を比べるとよいでしょう。

設備は古いほど壊れやすいのに、保証の上限は古いほど下がるためです。例えば三井のリハウスでは、製造から15年を超えた設備の上限が、20万円から3万〜10万円に下がります。

保証の上限を決めるのは、部屋の築年数より設備の製造年です。築20年の部屋でも、給湯器を数年前に替えていれば、上限の高い保証を受けられることがあります。

給湯器の製造年は、本体の横などに貼られたラベルで確かめておきましょう。部屋の築年数ごとに、会社選びで重く見たい点は次のとおりです。

部屋の築年数重く見ること
10年以内(設備も新しい)写真と見せ方(保証の差は小さい)
10〜20年・給湯器などの製造年
・上限が下がる年数(10年や15年)の前と後
20年超・給排水管が対象になる建物保証と、その上限
・保証がない会社なら瑕疵保険

築10〜20年の部屋では、給湯器の製造年によって有利な会社が変わります。例えば製造から12年の給湯器なら、三菱地所ハウスネットでは上限が2万〜10万円に下がります。三井のリハウスでは、上限は1作業20万円のままです。

築20年を超えた部屋では、給排水管の水漏れへの備えが大切になると考えられます。

出典: 三井のリハウス「360°サポート サービス詳細」

出典: 三菱地所ハウスネット「三菱地所ハウスネットのあんしんサポート」

住み方で変わる写真の見方 住みながらなら段取り、空室なら見せ方の工夫

住みながら売るなら撮影前の段取りを、空室で売るなら見せ方の工夫を重く見て、会社を比べましょう。

住みながら売る場合は、撮影や内見の日程を、家族の予定に合わせて組むことになります。撮影の日時を柔軟に決めてくれる会社がおすすめです。

先に新居へ引越して空室で売る場合は、片付けの手間は省けます。その代わり、家具のない部屋の写真は、広さや暮らし方が伝わりにくくなりがちです。

空室向けのサービスを持つ会社もあります。例えば東急リバブルは、家具や小物を置いて部屋を飾るサービスを用意しています。3Dカメラで撮った部屋を、ネット上で歩くように見られるサービスもあります。

どちらも空き家が対象で、売主はオプションの中から1つを選べます。空室で売る人は、こうしたサービスのある会社を選ぶとよいでしょう。

出典: 東急リバブル「東急リバブルのサービス」

どの場合も、保証の条件を受け入れる前に査定の根拠と担当者を確かめる

会社を写真と保証で比べる前に、査定の根拠と担当者を信頼できる会社に絞っておきましょう。

保証が手厚くても、売る力の弱い会社に3か月任せると、住み替えの予定そのものが遅れるおそれがあります。会社を比べる順番は、次のとおりです。

順番比べること
最初査定額の根拠を説明でき、信頼できる担当者がいる会社に絞る
次築年数に合わせて、設備保証の上限額と建物保証を比べる
最後住み方に合わせて、写真と見せ方を比べる

大切なのは、契約の形と売出価格を、サービスの条件より自分の売却の計画に合わせて決めることです。専任媒介で任せてみて不安を感じたら、3か月の契約期間が終わったところで、ほかの会社に替えることもできます。

面談で次の5つを聞いておくと、写真と保証の中身を会社ごとに並べて比べられます。

面談で聞いておきたい5つの質問
  • 広告の写真は誰が撮りますか。私の部屋もプロの撮影の対象ですか
  • どのサイトに、写真を何枚載せますか
  • 設備保証の上限はいくらですか。製造◯年の私の給湯器だと、いくらまで出ますか
  • マンションに建物保証は付きますか。給排水管は対象ですか
  • 保証や撮影を使うための条件(契約の種類・売出価格・費用)は何ですか

写真と保証は、信頼できる会社どうしで迷ったときの決め手として使うとよいでしょう。

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」第34条の2(媒介契約)

まとめ:設備保証は期間より上限額と建物保証で、写真は会社のいまの広告で比べる

大手の設備保証は2年や5年と長くても、会社が売主の責任を受け持つのは引渡しから7日ほどです。8日目以降の分は、買った人に向けた保証です。売主が会社を比べるときに大切なのは、期間の長さより、保証の上限額と、マンションの給排水管が対象になる建物保証です。

次の一歩は、面談で各社の担当者に、自分の給湯器だといくらまで保証が出るかと、建物保証の対象を聞くことです。給湯器の製造年は、本体のラベルで先に確かめておきましょう。期間の長さだけで決めると、引渡し直後に古い設備が壊れたとき、上限を超えた修理代を自分で払うことになります。

保証の条件に専任媒介を求められたら、売出価格の上限と査定額の根拠も、契約の前に担当者に確かめておくと安心です。住み替えのトビラでは、掲載写真や設備保証での不動産会社の比べ方も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。