買取の机上査定は、訪問で減らされる?下がる2つの理由と減額の確かめ方

買取の机上査定は、訪問で減らされる?下がる2つの理由と減額の確かめ方

買取の机上査定で出た額が業者の訪問のあとで下がり、「減らされた」と感じる人もいるでしょう。

ただし下がった分には、仲介と買取の違いから来る差と、業者が直す費用を見直した分の2種類が混ざっています。

マンションの買取を考えている人に向けて、減額の理由の見分け方と、訪問前の準備、提示された額の確かめ方を説明します。

机上査定の額は「部屋を見る前の仮の値段」|「下がった」と感じる差額は2種類ある

「訪問で減らされた」と感じる差額には、訪問の前からある差と、訪問で生まれる差の2種類があります。

買取の机上査定の額は、業者が部屋の中を見る前に出した仮の値段です。業者が実際に買い取る値段は、部屋を見たあとの訪問査定で決まります。

この章では、2つの差の中身と、試算でのおおよその金額を説明します。

机上査定では、住所や広さなどのデータだけで額を出す

机上査定では、業者は部屋を見る前に、住所や広さ、近くで売れた部屋の値段などから額を計算します。

訪問の日程を決める手間が省けるので、結果も早く届きます。そのかわり、額に入るのはデータで分かる条件に限られます。

机上査定で使う情報と、訪問で初めて確かめる情報は、次の表のとおりです。

机上査定で使う情報訪問で確かめる情報
住所・最寄り駅室内の傷みや汚れ
広さ・間取りキッチンや浴室の古さ
築年数・階数窓の外の眺めや音
近くで売れた部屋の値段管理の状況や修繕積立金の残高

室内の傷みや窓の外の様子は、業者が部屋に来て初めて分かります。管理の状況は、業者が管理の書類を見て確かめます。

それでも机上査定は、訪問査定を頼む会社を選ぶときに役立ちます。売り手は、いくつかの会社の机上査定の額を比べて、話を聞きたい会社を2〜3社に絞れます。

1つめの差は、仲介の額と買取の額を比べることで生まれる

手元にある机上査定の額が仲介の額なら、業者が買い取る額は、部屋を見る前からその額より大幅に低くなります。

家の売り方には、大きく分けて仲介と買取の2つがあります。仲介は不動産会社に買い手を探してもらう売り方で、買取は不動産会社が自分で買う売り方です。

買取の額が仲介の額より低くなるのは、業者が買い取る値段から、直す費用や自社の利益を先に引くためです。不動産会社の解説では、買取の額は仲介の相場の7〜8割が目安とされます。この記事の試算でも、この目安を使います。

例えば仲介の査定で3,000万円と出た部屋なら、7〜8割を当てはめた買取の額の目安は2,100万〜2,400万円です。2つの額の差の600万〜900万円は、業者が部屋を見る前から決まっています。

自分の数字に置き換える式

買取の額の目安 = 仲介の査定額 × 0.7〜0.8

7〜8割は目安で、実際の割合は部屋や会社によって変わります。

実際の買取の額は、同じ会社に仲介と買取の両方の額を出してもらうと分かります。

机上査定の結果を受け取ったら、査定書や画面に「仲介」「買取」のどちらの文字があるかを見ておきましょう。迷ったときは、査定した会社に「これは買取の額ですか」と聞けばすぐに分かります。

2つめの差は、業者が訪問で「直す費用」と「売り直す価格」を見直して生まれる

業者が部屋を見て、思ったより直す費用がかかると分かると、買取の額は机上査定の額より下がります。

買取業者は、買った部屋を直して別の人に売り、買った値段との差で利益を出します。そのため、業者は売り直す価格から逆算して、買い取る値段を決めます。

買取の値段の決まり方

買取の値段 = 売り直す価格 − 直す費用 − 売るまでの経費 − 業者の利益

業者は机上査定のとき、この式のうち2つの項目に仮の数字を入れています。「直す費用」は、よくある傷み具合を想定した額です。「売り直す価格」は、似た部屋が売れた値段をもとにした額です。

部屋が思ったより傷んでいると訪問で分かれば、直す費用が増えます。窓のすぐ前に建物があると分かれば、売り直す価格の見込みが下がります。どちらの場合も、式で出る買取の値段は下がります。

反対に、水回りを最近交換した部屋なら、直す費用は机上査定の想定より少なくなります。その場合、訪問査定の額が机上査定の額を上回ることもあります。

机上査定で2,300万円と出た部屋が、訪問査定で2,040万円になるまでの試算

架空の部屋で計算すると、訪問で下がる260万円のうち210万円は、直す費用の見直しから来ます。

試算の部屋は、次の条件で考えます。工事費も含めて、数字はすべて説明のための仮の値です。

試算の条件(架空の部屋・数字はすべて仮の値)
  • 築25年・70㎡・3LDKのマンション
  • 仲介で売るときの相場は3,000万円
  • 買取の机上査定の額は2,300万円(仲介の相場の約77%)
  • 机上査定で見込んだ直す費用は100万円(壁紙と床の張り替え60万円、水回りの部分的な修理40万円)

業者が訪問で分かったことと、買取の額への影響は、次の表のとおりです。

項目机上査定での想定訪問で分かったこと買取の額への影響
キッチン・浴室・トイレ部分的な修理で40万円3か所とも25年前のままで交換が必要(キッチン100万円・浴室100万円・トイレ30万円)−190万円
壁紙・床張り替えで60万円ペットの傷で床も全面張り替え(80万円)−20万円
窓の外似た部屋と同じ値段で売れるすぐ前に建物があり、日当たりが弱い−50万円
管理問題なし問題なし±0円
合計−260万円(訪問査定の額は2,040万円)

訪問査定の額は2,040万円になり、机上査定の額より約11%低くなります。引かれた額のうち190万円は、キッチン・浴室・トイレを交換する分の見直しです。

計算の順序は、直す費用の増えた分を先に出し、そのあと売り直す価格の下がり分を引く形です。自分の部屋で考えるときは、次の式に数字を入れると確かめられます。

自分の数字に置き換える式

訪問査定の額 = 机上査定の額 −(訪問後の直す費用 − 机上査定での直す費用)− 売り直す価格の下がり分

試算では、2,300万円 −(310万円 − 100万円)− 50万円 = 2,040万円です。

かっこの中の金額と下がり分は、訪問のあとに担当者から内訳を聞くと分かります。

実際の業者は自社の工事費で計算するので、減額の大きさはこの試算とずれることもあります。

売り手が最初に見ていたのが、仲介の査定額3,000万円だったとします。その場合、訪問査定の2,040万円は「960万円も減らされた」ように見えるでしょう。

けれども、960万円のうち700万円は、仲介と買取の違いから来る1つめの差です。訪問で減ったのは、残りの260万円です。

なぜ机上査定の額は高めに出やすいのか|一括査定の仕組みと業者の事情

机上査定の額は、査定額の意味や一括査定の仕組みのために、業者の悪意とは関係なく高めに出ることがあります。

「わざと高く出して、あとで下げるつもりでは?」と疑う人もいるでしょう。たしかにそうした業者もいるため、この章では理由のある減額と疑ってよい減額の見分け方も説明します。

「査定額」はふつう、仲介で売れそうな見込みの額

不動産会社が出す「査定額」は、ふつう仲介で売り出すときの目安なので、買取の額より高めになります。

不動産会社は、仲介で売る値段について意見を言うとき、その根拠を示すよう法律で決められています。査定額は、この意見のもとになる「この値段なら仲介で売れそう」という予想の額です。

仲介では、最初は高めの値段で売り出し、様子を見ながら少しずつ値下げできます。そのため、仲介の査定額は高めに出ることもあります。

不動産会社によっては、査定の結果で仲介と買取の2つの額を一緒に示します。

2つの額が並んでいたら、買取の額のほうを覚えておきましょう。仲介の額を覚えていると、訪問査定の額を見たときに「減らされた」と感じやすくなります。

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第34条の2 媒介契約)

一括査定では、机上査定の額を高く出した会社ほど選ばれやすい

一括査定サイトでは、業者が売り手に選ばれるために、机上査定の額を高めに出すことがあります。

一括査定サイトは、1回の入力で複数の会社に査定を頼めるサービスです。売り手は届いた額を見比べて、話を聞く会社を決めます。

多くの売り手は、高い額を出した会社から先に連絡するでしょう。業者から見ると、低い額を出した時点で、話を聞いてもらえる見込みが小さくなります。

この仕組みは、仲介の一括査定でも買取の一括査定でも同じです。

机上査定の額がいちばん高い会社でも、訪問査定の額では順位が入れ替わることがあります。机上査定の額は、訪問を頼む会社を選ぶ目安にとどめておくと安心です。

机上査定の額は、業者が訪問で確かめる前の見込み

机上査定の額は、業者がその値段で買うと約束した額とは違います。

業者は、部屋を見て分かったことを値段に入れるために訪問査定をします。そのため、訪問のあとで額を変えるのは、業者にとって決まった手順です。

一方、売り手の中には、机上査定の額を見て「うちはこの値段で売れる」と考える人もいるでしょう。業者にとっては見直しでも、こうした売り手には値下げに見えます。

机上査定の額は、訪問査定の額が出るまで「高めの目安」として扱うと安全です。住み替え先の予算も、訪問査定の額が出てから決めるとよいでしょう。

業者が理由を説明できる減額と、契約を取るための「釣り査定」の違い

訪問後の減額は、業者が「どこが、いくら分」と説明できれば、正当な見直しと考えられます。

例えば「浴室が古く、交換に100万円かかる」という説明なら、売り手も浴室を見て理由を確かめられます。

仲介の査定額には、根拠を示す決まりが法律にあります。一方、業者が自分で買う買取の額は、この決まりの対象外です。そのため、買取の減額の根拠は、売り手から担当者に聞いておく必要があります。

説明があいまいな減額には、「釣り査定」の疑いがあります。釣り査定とは、契約を取るために机上査定で高い額を出し、訪問後に大きく下げるやり方です。

とくに次のサインが重なるときは、注意が必要です。

釣り査定を疑ってよい3つのサイン
  • ほかの会社より飛び抜けて高い机上査定の額
  • 部屋と関係のない減額の理由
  • その場で契約を迫る言葉

飛び抜けて高い机上査定の額は、業者が訪問後に下げるつもりで出していることもあります。

「相場が変わった」「社内で検討した結果」といった説明は、部屋を見る前から言える内容です。業者が「今日決めてくれればこの値段で」と迫るのは、ほかの会社と比べられる前に決めてほしいからだと考えられます。

どれか1つでも当てはまったら、その場での返事は控えましょう。担当者に減額の内訳を聞き、ほかの会社の訪問査定の額と比べてから決めると安心です。

出典: e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第34条の2 媒介契約)

訪問当日、買取業者は部屋のどこを見て値段を引くのか

買取業者は訪問の当日、部屋の中、窓の外、管理の書類、売り手だけが知る不具合の4つを確かめます。

業者はそこで見たことをもとに、買取の値段を決める「直す費用」と「売り直す価格」を計算し直します。

見られる場所と、買取の値段への影響は次の表のとおりです。

見られる場所変わる項目影響の大きさ売り手にできること
水回り直す費用大きい(交換になると工事費が大きい)交換はできるが、かけた費用の回収は難しい
床・壁・におい直す費用傷みの広さで変わる掃除や換気で印象をよくできる
窓の外・音売り直す価格部屋ごとに差が大きい工事で変えるのは難しい
管理の状況売り直す価格マンションごとに差が大きい建物全体の話で、1人では変えにくい
売り手だけが知る不具合直す費用中身によって大きく変わる先に伝えられる

売り手が訪問の前にできるのは、掃除や片づけと、不具合を先に伝えることです。

水回りと床・壁・においは、直す費用として引かれる額が大きい

業者に水回りの交換が必要と判断されると、その工事費が買取の値段から引かれるため、減額が大きくなります。

業者は、キッチン・浴室・トイレ・洗面所を交換した時期と、傷み具合を確かめます。水回りは設備ごと取り替えることになるため、1か所でも工事費が大きくなりがちです。

業者は、床や壁の傷や汚れも見ます。傷や汚れが広い部屋ほど、壁紙と床を張り替える費用が増えます。

住んでいる人は、たばこやペットのにおいに慣れて気づきにくくなります。においが壁紙の下の板(下地)までしみ込んでいると、業者は下地から直す費用も見込みます。

窓の外と音は、業者が現地で確かめて「売り直す価格」に入れる

眺めや日当たりが弱い部屋や、外の音が大きい部屋では、業者は売り直す価格を低めに見込みます。

業者は、次の買い手がこの部屋をいくらで買うかを考えて、売り直す価格を決めます。眺めや音は、次の買い手も値段を決めるときに気にするところです。

階数や窓の向きは、机上査定でもデータで分かります。けれども「南向きでも、すぐ前に建物があって日が入りにくい」といった事情は、業者が現地に来て初めて分かります。線路や大きな道路の音も同じです。

反対に、眺めがよい部屋や静かな部屋なら、業者は売り直す価格を高めに見込みます。

窓の外や音は、売り手が工事で変えにくい条件です。そのため、訪問の前の準備より、訪問後に業者の見込みを聞くことが大切になります。

修繕積立金の不足や一時金の予定は、次の買い手に嫌がられる

管理の書類で修繕積立金の不足が分かると、業者は売り直す価格を低めに見込みます。

業者は管理の書類も見て、管理費や修繕積立金の額、これまでの修繕の記録を確かめます。

修繕積立金とは、外壁や屋根、エレベーターなどの大きな修理に備えて、持ち主みんなで積み立てるお金です。どの年にどんな工事をするかは、「長期修繕計画」という計画表にまとめられています。

国土交通省のガイドラインは、将来の負担が増える前提の積み立て方に注意を促しています。例えば修理のときに一時金を集める方式では、値上げの合意ができずに積立金が足りなくなる例もあるとしています。

一時金とは、修理のためのお金を、持ち主から一度にまとめて集めることを指します。

次の買い手は、買った後に積立金の値上がりや一時金を負担することになります。そのため、こうしたマンションの部屋は、次の買い手に嫌がられやすくなります。

管理費の支払いが遅れる住人が多い場合や、共用部分が荒れている場合も、業者は見込みを下げます。どれも建物全体の問題なので、売り手1人で直すのは難しいといえます。

出典: 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)

売り手だけが知る不具合は、後から見つかるほど話がこじれる

売り手だけが知る不具合は、契約の後に見つかると、売り手が責任を問われることがあります。

例えば、雨漏りの跡や水漏れ、エアコンや給湯器の故障などです。業者は訪問のときに部屋を見たり、売り手に質問したりして、こうした不具合を探します。

業者が訪問で不具合を見つければ、その修理費は直す費用に入ります。困るのは、業者が訪問で見落とした不具合が、契約のあとで見つかる場合です。

買取の契約では、売った後に見つかった不具合について、売り手の責任を外す約束(免責)を付けることがあります。

それでも、売り手が知っていたのに伝えなかった不具合については、この約束があっても売り手が責任を問われることがあります。民法第572条が、知りながら告げなかった事実の責任は免れられないと定めているためです。

売り手が訪問の時点で不具合を伝え、値段に入れてもらえば、契約の後に話がこじれる心配を減らせます。

出典: e-Gov法令検索「民法」(第572条 担保責任を負わない旨の特約)

減額を小さくする準備と、提示された額の確かめ方

売り手が訪問の前に準備をしておくと、訪問で引かれる額を小さくできることがあります。

訪問のあとは、業者が出した額の内訳を担当者に聞き、ほかの会社の訪問査定の額と比べると、その額が妥当かを判断できます。

ここからは、訪問の前、訪問のあと、契約を決めるときの順に説明します。

訪問の前は、リフォームより掃除や片づけを優先する

売り手が訪問の前にリフォームをしても、かけた費用ほど買取の値段は上がりにくいといえます。

買取業者は、買った後に自分で部屋を直す前提で値段を決めています。業者が直すときは、次の買い手の好みや自社の工事の進め方に合わせて、部屋を作り替えます。

売り手が先に替えた壁紙や設備が業者の計画と合わなければ、業者がもう一度替えることもあります。その場合、売り手がリフォームに100万円かけても、買取の値段が上がる額は100万円より小さくなりがちです。

一方、掃除や片づけ、換気なら、売り手はお金をほとんどかけずに、においや汚れを減らせます。においが弱くなれば、業者が壁の下地まで直す費用を見込む場面も減ると考えられます。

訪問の前は、お金をかけた工事より、手間をかけた掃除を選ぶとよいでしょう。

訪問の前に書類を集め、分かっている不具合は先に伝える

訪問の前に管理や修理の書類を集めておくと、業者は直す費用を記録で見積もれます。

用意しておくとよい書類は、次の4つです。

  • 購入したときの売買契約書・重要事項説明書
  • 管理規約・長期修繕計画・総会の議事録
  • 管理費と修繕積立金の額が分かる書類
  • 水回りの交換や修理の記録(領収書・保証書など)

管理規約や長期修繕計画をなくしたときは、管理会社に問い合わせると取り寄せられることが多いです。

業者は、分からないことが多い部屋ほど、念のため直す費用を多めに見込みがちです。例えば浴室を5年前に交換した記録があれば、業者は浴室を交換済みとして計算できます。

分かっている不具合は、いつ・どこで・どんな症状が出たかをメモにして、訪問のときに担当者へ渡しておきましょう。メモにしておけば、口で伝えるときの伝え漏れも防げます。

訪問査定の額を受け取ったら、減額の内訳を担当者に質問する

訪問査定の額が机上査定の額より下がっていたら、担当者に減額の内訳を聞くと、その減額に理由があるかが分かります。

正当な見直しなら、担当者は「どこが、いくら分」と説明できるはずです。聞くことは、次の3つです。

担当者に聞く3つの質問
  1. 机上査定の額から、何をいくら差し引きましたか
  2. 直す費用は、どこにいくらと見ていますか
  3. 売り直す価格は、いくらと見ていますか

1つめの質問では、減額の合計の内訳が分かります。2つめと3つめの質問からは、業者が見込んだ直す費用と売り直す価格を知ることができます。

担当者の答えが具体的なら、その減額は筋が通っていると考えられます。そのうえで、自分の記録と食い違う点があれば、担当者に伝えるとよいでしょう。

例えば「浴室は5年前に交換済み」のように、業者の見積もりから漏れていた事実があれば、額が見直される余地があります。

反対に、担当者の答えが「総合的に判断しました」のようにあいまいなら、その会社の額は割り引いて見ておくと安心です。

聞いた答えを会社ごとにメモしておくと、あとでほかの会社の答えと並べて見比べられます。

ほかの会社とは、訪問査定で出た買取の額どうしを比べる

提示された買取の額が高いか低いかは、ほかの会社が訪問査定で出した買取の額と並べると判断できます。

仲介の額と比べると、仲介と買取の違いから来る差が混ざります。机上査定の額と比べると、部屋を見る前と見た後の違いから来る差が混ざります。

どちらの差も取り除いて比べれば、残った差は会社ごとの見積もりの違いと考えられます。

2〜3社に訪問査定を頼み、出てきた買取の額を並べるとよいでしょう。直す費用や売り直す価格の見込みは会社ごとに違うため、同じ部屋でも額に差が出ることがあります。

1社だけ額が大きく下回るときは、その会社に下げた理由を聞いておくと、ほかの会社と見積もりが違う箇所が分かります。

自宅の売却はクーリング・オフの対象外なので、返事は持ち帰って決める

自宅を不動産業者に売る契約はクーリング・オフの対象外なので、訪問の当日に決めるのは避けたほうが安心です。

クーリング・オフとは、契約した後でも、決められた期間内なら取り消せる仕組みです。訪問販売などで使えることを知っている人も多いでしょう。

自宅の売却について、国民生活センターは次のように注意を呼びかけています(2021年6月24日公表)。

消費者が所有する自宅を不動産業者に売却した場合、クーリング・オフはできません。

つまり、一度サインした契約は、気が変わっても取り消すのが難しくなります。業者に「今日決めてくれればこの値段で」と言われても、返事はいったん持ち帰るとよいでしょう。

決める前に、提示された額と、契約までに額が変わる条件を、業者から書面でもらっておきましょう。書面があれば、ほかの会社の訪問査定の額と落ち着いて比べてから決められます。

出典: 国民生活センター「高齢者の自宅の売却トラブルに注意-自宅の売却契約はクーリング・オフできません!-」

まとめ:机上査定の額は訪問で下がることがあり、減額の理由は内訳を聞けば分かる

買取の机上査定の額は、業者が部屋を見る前に出した仮の値段なので、訪問のあとで下がることがあります。ただ、下がったと感じる分の大半が、仲介の額と比べたことによる差という場合もあります。

訪問査定の額を受け取ったら、まず担当者に減額の内訳を聞いておきましょう。内訳を聞かずにその場で契約すると、理由のない減額だったと後で気づいても、取り消すのは難しくなります。自宅の売却は、クーリング・オフの対象外だからです。

内訳が分かったら、ほかの会社の訪問査定の額と同じ条件で並べてみるとよいでしょう。住み替えのトビラでは、買取の机上査定と訪問査定の額の違いも含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。