散らかった部屋や傷のある床で訪問査定を呼んでいい?査定額の決まり方と準備

散らかった部屋や傷のある床で訪問査定を呼んでいい?査定額の決まり方と準備

部屋が散らかっていて床に傷もあると、訪問査定を申し込む手が止まってしまう方もいるでしょう。

ただ、査定額の根拠で最も多いのは同じマンションで売れた部屋の値段なので、散らかったままでも訪問査定は呼んで大丈夫です。

住み替えのために今のマンションを売る方に向けて、前日の準備と当日の流れ、高すぎる査定額の確かめ方を説明します。

散らかった部屋のままで訪問査定を呼んで大丈夫

散らかった部屋でも訪問査定を呼んで大丈夫な理由は、査定額の決まり方を知ると分かります。

この章では、査定額のもとになる値段と、担当者が部屋の中で見ているものを説明します。

  • 査定額の根拠で最も多いのは同じマンションで売れた部屋の値段
  • 担当者が部屋の中で見るのは引っ越したあとも残る床や設備
  • 片付けてから査定を頼んでも査定額はほぼ同じ

査定額の根拠で最も多いのは同じマンションで売れた部屋の値段

査定額は、担当者が部屋に入る前から、同じマンションで売れた部屋の値段でおおよそ決まります。

不動産情報サイトのアットホームは2023年に、住み替えでマンションを売った409人へ、不動産会社が示した査定額の根拠を聞いています。最も多かった答えは「同じマンションの成約情報」で、そう答えた人の割合は37.7%でした(複数回答)。

成約情報とは、同じ建物などの部屋が、いつ、いくらで売れたかの記録です。同じマンションの部屋どうしは、駅からの距離も築年数も、建物の管理の状態も共通しています。

そのため担当者は、よく似た部屋が売れた値段をもとに、階数や向き、広さの違いを足し引きして査定額を出します。この計算に使う階数や向き、広さは、部屋を片付けても片付けなくても同じです。

出典: アットホーム「マンション売却に関する実態調査」(2023年11月)

担当者が部屋の中で見るのは引っ越したあとも残る床や設備

担当者は、家具や荷物よりも、あなたが引っ越したあとも部屋に残る床や壁、設備の状態を見ます。

買い手が手に入れるのは、家具や荷物を運び出したあとの部屋だからです。担当者が部屋の中で見る主なものは、次のとおりです。

  • 日当たりや風通し、窓からの眺め
  • 浴室やキッチンの広さとグレード
  • 給湯器などの設備の故障や不具合
  • 床材や壁紙の傷み具合
  • 雨漏りの跡

どれも、図面や資料を読むより、部屋に入って目で見たほうがよく分かります。

住みながら売る人が多いので、担当者は生活感のある部屋を見慣れています。散らかったままの部屋でも、気兼ねなく見てもらいましょう。

出典: 住友不動産ステップ「マンション査定のポイント」

出典: 東急リバブル「マンション査定の注意点とは?評価されるポイントやNG行動も解説」

片付けてから査定を頼んでも査定額はほぼ同じ

片付けを済ませてから頼むより、今の状態のまま査定を受けたほうが、住み替えの準備を早く進められます。

部屋を片付けても、査定額のもとになる広さや向き、床や設備の傷み具合はそのままです。そのため、片付けを済ませてから頼んでも、出てくる査定額はほぼ同じです。

住み替えをする人は、今の部屋が売れそうな値段が分かって初めて、次の家の予算を決められます。査定が遅れると、住宅ローンの相談や次の家探しも、その分あとにずれます。

マンションの値段は、時期によって上がったり下がったりします。片付けに何か月もかけているあいだに、相場が下がることもあります。

まずは今の状態のまま査定を受けて、次の家にかけられる予算の目安を早めに知っておきましょう。

床の傷は補修する前に査定を受ける

床の傷は、直してから査定を受けるより、そのまま見せて担当者の意見を聞いたほうが、むだな出費を防げます。

この章では、査定額に響きやすい傷の見分け方と、床を直す前に考えておきたいことを説明します。

  • 査定額に響きやすい床の傷と響きにくい床の傷
  • 床を直した費用は売値に上乗せしにくい
  • 床の傷はそのまま見せて直すべきかを担当者に聞く

査定額に響きやすい床の傷と響きにくい床の傷

床の傷のうち査定額に響きやすいのは、水漏れや床の下の傷みを疑わせる傷です。

床の傷は、次の表のように、査定額に響きにくい傷と響きやすい傷に分けられます。

査定額に響きにくい傷査定額に響きやすい傷
例・家具を引きずった跡
・物を落としたへこみ
・小さなすり傷
・黒ずんだ水濡れの跡
・床の浮きやふくらみ
・歩くときしむ、沈む
・部屋じゅうに広がったペットの傷やにおい
理由表面だけの傷で、買い手もある程度は想定している床の下の傷みが疑われ、直す費用を見積もりにくい

表面だけの傷は、何年か住めばどの家にもつきます。中古の部屋を探す買い手も、ある程度の傷はあるものと考えて部屋を見に来ます。こうした傷なら、そのまま査定を受けるとよいでしょう。

気をつけたいのは、黒ずんだ水濡れの跡や床の浮き、歩いたときのきしみです。こうした傷は、水漏れや、床板を支える下の部分(下地)の傷みが原因の場合があります。

担当者が水濡れの跡や床の浮きを慎重に見るのは、直す費用を前もって見積もりにくいからです。床の下地まで傷んでいると、床材の張り替えとは別に、下地を補修する費用もかかります。

ペットの爪の跡も、部屋じゅうに広がっていたり、においが残っていたりすると、査定額に響きやすくなります。水濡れの跡や床の浮きに心当たりがあるときは、査定の日に担当者へ伝えておくと安心です。

出典: 住友不動産ステップ「マンション査定のポイント」

出典: 住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)「カーペットを防音フローリングにする(マンションリフォーム見積事例)」

床を直した費用は売値に上乗せしにくい

査定の前に床を直しても、直した費用を売値に上乗せして売るのは難しいといえます。

1つ目の理由は、中古マンションの買い手に、買ったあと自分の好みで部屋を作り直したい人が多いことです。売主が床を直しても、買い手が入居前に別の床へ張り替えることもあります。

2つ目の理由は、古いマンションを不動産会社が買い取り、リフォームしてから売り出す例が増えていることです。

不動産情報サイトのLIFULL HOME’Sは、自社サイトに載った首都圏の築31年以上の中古マンションを調べています。その中で、不動産会社が買い取って売主として載せている物件の割合は、2019年1月の28.1%から2025年4月には43.8%に増えました。

買い取ってリフォームする会社は、自分たちで床を張り替える前提で、買い取る値段を決めます。売主が先に床を直しても、買い取りの値段はほぼ同じになります。

次の表は、マンションの床を直すときにかかる費用と手間の目安です。

項目目安
費用11.8㎡の洋室を防音フローリングにした見積もりの例で約16万〜20万円(下地の補修は別)
床材の決まり・管理規約で遮音性能(下の階への音の伝わりにくさ)を決めていることが多い
・L45が一般的で、より厳しいL40を定める例もある(Lの数字が小さいほど下の階に音が伝わりにくい)
手続き多くの管理規約で、工事の前に理事長への申請と承認が必要(要否は規約や細則による)
工事の届出工事の時間や内容、業者名を管理組合に届け出るよう求める例がある

床を直すと、決まりに合う床材選びや管理組合への申請に時間がかかり、その分だけ売り出しも遅れます。床の補修は、査定が終わってから考えても間に合います。

出典: LIFULL「LIFULL HOME’S が買取再販トレンドを調査!買取再販の掲載割合は4割超え」(2025年5月28日)

出典: 住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)「カーペットを防音フローリングにする(マンションリフォーム見積事例)」

出典: ノダ「L40やL45の違いって?知っておきたい防音フローリングの遮音性能について」

出典: 国土交通省「マンション標準管理規約」

出典: 国土交通省「区分所有者が行う工事に対する制限の考え方(案)」

床の傷はそのまま見せて直すべきかを担当者に聞く

床の傷は、ラグや家具で隠さずに、査定の日にそのまま担当者へ見せておきましょう。

隠した傷も、売り出したあとに買い手が部屋を見に来たときなどに見つかります。そこで買い手から値下げを求められると、最初の査定額をもとに立てた次の家の予算がずれてしまいます。

査定の日は、傷を見せながら担当者に「この傷は直したほうがいいですか。直すと、どのくらい高く売れそうですか」と聞いておくとよいでしょう。

担当者は、その地域でどんな状態の部屋がいくらで売れているかを知っています。そのため、直す費用と、直したあとに上がりそうな売値を比べて答えられます。

床を直すのは、売値の上がり幅が直す費用より大きいと分かったときで十分です。傷がいつ、なぜついたかも伝えておくと、担当者は水漏れが原因の傷かを見分けられます。

訪問査定の前日の準備は30分ほどで終わる

訪問査定の前日の準備は、家じゅうの片付けより、担当者が見る場所を空けておくことが中心です。

この章では、売り出したあとに回してよい作業と、前日にしておきたい準備、見せたくない部屋の伝え方を説明します。

  • 大がかりな片付けや掃除は売り出したあとに回せる
  • 担当者が確かめる場所までの通り道だけ空けておく
  • 見せたくない部屋は申し込みのときに伝える

大がかりな片付けや掃除は売り出したあとに回せる

業者に頼む掃除や大がかりな片付けは、買い手が部屋を見に来る「内覧」の前にすれば十分です。

査定で担当者が見るのは、床や設備のように、引っ越したあとも部屋に残る部分です。売り出したあとに回してよい作業は、次の4つです。

  • 業者に頼むハウスクリーニング
  • 床の傷の補修や張り替え
  • クローゼットや押し入れの中の整理
  • 物を減らす大がかりな片付けや、家具の配置替え

床の傷を直すかは、査定の日に担当者の意見を聞いてから決めると、むだな出費を防げます。

部屋の見た目が大事になるのは、売り出したあとの内覧のときです。内覧に来た買い手は、掃除の行き届いた部屋を見ると、大切に住まれてきた部屋だと感じやすいでしょう。

掃除にかけるお金と手間は、内覧のために取っておきましょう。

担当者が確かめる場所までの通り道だけ空けておく

前日には、担当者が床や窓、水回りを見に行けるように、物をよけて通り道を作っておきましょう。

物でふさがって見えない場所は、担当者が推測で状態を見積もることになります。その分、査定額が部屋の本当の状態とずれるおそれがあります。

前日にしておきたいことは、場所ごとに次の表のとおりです。

場所前日にしておくこと
床部屋から部屋へ歩ける通り道を作る
窓とバルコニー窓の前の物をどけ、バルコニーに出られるようにする
水回り(キッチン・浴室・洗面所・トイレ)目立つ汚れを落とす
点検口浴室の天井などにある点検口の前を空ける

水回りにカビや水あかが残っていると、担当者は掃除で落ちる汚れと設備の傷みを、その場で見分けにくくなります。汚れを落としておくと、設備そのものの傷み具合を正しく見てもらえます。

点検口は、天井の裏をのぞくための小さなふたです。前を空けておくと、担当者が天井の裏にある配管の様子も見られます。

この4か所に絞れば、準備にかかる時間は30分ほどが目安です。あわせて、買ったときの売買契約書やリフォームの見積書を手元に用意しておくと、担当者の質問にその場で答えられます。

見せたくない部屋は申し込みのときに伝える

どうしても見せたくない部屋があるときは、当日ではなく、査定を申し込むときに不動産会社へ伝えておきましょう。

前もって知らせておけば、担当者は当日の段取りを決めておけます。見てもらう範囲も一緒に伝えておくと、当日のやり取りがスムーズです。例えば「寝室は荷物が多いので、ドアのところから見てほしい」という伝え方です。

ただし、見せない部屋が増えるほど、担当者が推測で見積もる部分も増えます。その分、査定額は部屋の本当の値打ちとずれやすくなります。

見せたくない部屋も、ドアを開けて窓の位置や広さ、壁や床の様子が見えるようにしておくと、担当者が推測する部分を減らせます。

見せたくない理由が「散らかっているから」なら、思い切って見せてしまうのがおすすめです。そのほうが、部屋の本当の状態に近い査定額が出ます。

訪問査定の当日は何が起きるのか

訪問査定の当日は、担当者が話を聞きながら部屋を見て回り、最後に売り方を説明します。

この章では、当日の流れと、担当者がメジャーやカメラでしていること、最後の話し合いの使い方を説明します。

  • 訪問査定は話を聞きながら部屋を見て1時間ほどで終わる
  • 担当者がメジャーとカメラで記録しているもの
  • 部屋を見たあとの話し合いで不動産会社を見比べる

訪問査定は話を聞きながら部屋を見て1時間ほどで終わる

マンションの訪問査定は、担当者が話を聞きながら部屋を見て回る形で、1時間ほどで終わることが多いです。

かかる時間について、三井のリハウスは現地調査が30分から1時間ほど、東急リバブルは1時間程度と案内しています。部屋が広いと、もう少しかかることもあります。当日の主な流れは、次のとおりです。順番は会社によって違います。

  • 売りたい理由や時期、気になる不具合などを担当者に話す
  • 担当者が部屋や水回り、バルコニーなどを見て回る
  • 売り方やこの先の流れの説明を受け、こちらからも質問する

部屋の確認のときは、担当者と一緒に部屋を回るとよいでしょう。そばにいれば、「この傷は5年前、家具を動かしたときにつきました」「給湯器は去年取り替えました」のように、その場で説明できます。

不具合やリフォームの経験は、前日にメモしておくと伝えもれを防げます。

多くの場合、担当者は会社に戻ってから査定額を計算し、数日から1週間ほどで知らせてくれます。

出典: 三井のリハウス「訪問査定にかかる時間は?短縮させる方法や不動産会社選びのコツを解説」

出典: 東急リバブル「不動産査定とは?不動産価格の計算方法から査定書の見方まで完全網羅」

担当者がメジャーとカメラで記録しているもの

担当者がメジャーやカメラで記録をとるのは、会社に戻ってから査定額を計算するためです。

担当者はメジャーで部屋の大きさを測り、資料に書かれた広さや間取りが実際の部屋と合っているかを確かめることがあります。

カメラ(スマートフォンを含む)で撮るのは、主に床や壁の傷み具合や設備の状態です。

担当者が写真で見るのは床や設備の状態なので、散らかった物が写っても大丈夫です。家族の写真や郵便物など、写りこんでほしくない物があるときは、撮る前にひとこと伝えておくと安心です。

部屋を見たあとの話し合いで不動産会社を見比べる

部屋を見たあとの話し合いは、あなたが不動産会社を見比べる時間として使いましょう。

担当者はこの時間に、売り方の提案や自分の会社の強みを説明することが多いためです。

訪問査定は、多くの会社が無料で行っています。仲介手数料は、売買契約が成立したときに払う成功報酬です。そのため不動産会社は、売主から売却を任せてもらうことを目指して、お金をとらずに家まで来ます。

つまり訪問査定の日は、不動産会社があなたに選んでもらおうとする日です。担当者との話し合いでは、次の3点で会社を見比べるとよいでしょう。

  • 説明が具体的である
  • 住み替えの事情をよく聞いてくれる
  • 査定額の根拠を示せる

特に、査定額が思ったより高く出たときの根拠の説明は、注意して聞いておきたいところです。

出典: 三井のリハウス「訪問査定にかかる時間は?短縮させる方法や不動産会社選びのコツを解説」

出典: 東急リバブル「「不動産 仲介手数料」についてのよくあるご質問」

出典: 国土交通省「不動産の売却を検討される皆様へ(売却の媒介委託者用)」

本当に気をつけたいのは高すぎる査定額

住み替えでは、部屋の散らかりより、高すぎる査定額を信じて次の家の予算を組むことのほうが、あとで困る原因になります。

この章では、査定額と実際に売れる値段の違いと、高い査定額を聞いたときの確かめ方を説明します。

  • 査定額は不動産会社が見込んだ売れそうな値段
  • 高すぎる査定額で次の家の予算を組むと資金が足りなくなる
  • 高い査定額を聞いたらその場で担当者にする3つの質問

査定額は不動産会社が見込んだ売れそうな値段

査定額は不動産会社の見込みなので、実際に売れる値段はそれより低くなることもあります。

売主は査定額をもとに売り出す値段を決め、最後は買い手と話し合って売る値段を決めます。

アットホームの2023年の調査では、住み替えでマンションを売った人が実際に売った値段は、売り出した値段より平均で4.5%低くなりました。この平均は、売った金額が分かる274人の値です。

例えば5,000万円で売り出した部屋なら、5,000万円×4.5%=225万円ほど下がる計算です。この調査では、売れるまでの期間が長いほど、値段の下がり幅が大きくなる傾向もありました。

査定額は会社ごとに違います。中には、売主に選んでもらうために、高めの査定額を出す会社もあります。

高く出た数字だけを見て会社を選ぶと、売り出したあとに値下げを勧められることがあります。大手の不動産会社も、相場より高い査定額を示す会社があるとして、査定額の高さだけで選ばないよう呼びかけています。

査定額は、売り出す値段を決めるときの目安として受け止めておきましょう。

出典: アットホーム「マンション売却に関する実態調査」(2023年11月)

出典: 東急リバブル「マンション査定の注意点とは?評価されるポイントやNG行動も解説」

出典: 野村の仲介+(ノムコム)「マンション査定の基本知識を徹底解説!種類・査定ポイント・注意点を徹底解説」

高すぎる査定額で次の家の予算を組むと資金が足りなくなる

次の家の予算は、査定額より少し低めの売値を見込んで組んでおくと安心です。

住み替えでは、今の部屋を売ったお金を、今の住宅ローンの返済や次の家の頭金にあてるのが一般的です。そのため、実際に売れた値段が査定額より低いと、次の家に回せるお金も減ります。

例えば、こんな流れで資金が足りなくなります(金額はすべて仮の値の例です)
  1. 査定額の5,500万円で売れる前提で、次の家を決める
  2. 売り出したあと、買い手が見つかるまで値下げを重ねる
  3. 実際に売れた値段は5,000万円で、5,500万円−5,000万円=500万円足りなくなる
  4. 足りない分を、貯金を取り崩したり借りる額を増やしたりして埋める

次の家を先に買っている場合は、今の部屋が売れるまで、2つの家のローンを同時に払い続けることになります。また、売れた値段が今のローンの残りを下回ると、部屋を売ること自体が難しくなる場合もあります。

低めの売値の例は、何社かに出してもらった査定額のうち低いほうの数字や、査定額から5%ほど引いた数字です。この5%という目安は、アットホームの調査で出た、売り出した値段と売れた値段の差の平均(4.5%)をもとにしています。

自分の数字で確かめるときは、「査定額×0.95」を低めの売値として使うとよいでしょう。例えば査定額が5,000万円なら、5,000万円×0.95=4,750万円です。次の家に回せるお金の目安は、「低めの売値−今のローンの残り−売るときにかかる費用」で出せます。ローンの残りは金融機関の返済予定表で、売るときの費用は不動産会社の見積もりで確かめられます。

低めの売値で予算を組んでおけば、売れた値段が査定額を下回ったときも、貯金を取り崩す心配を減らせます。

出典: アットホーム「マンション売却に関する実態調査」(2023年11月)

高い査定額を聞いたらその場で担当者にする3つの質問

査定額が高く出たら、その数字に裏付けがあるのかを、その場で担当者に聞いておくとよいでしょう。

当日に聞く3つの質問
  • この金額の根拠にした成約事例はどれですか
  • この金額で売り出したら、何か月くらいで売れそうですか
  • その期間で売れ残ったら、どうしますか

1つ目の質問では、同じマンションや近くの似た部屋が、いつ、いくらで売れたかを示してもらえます。2つ目では売れるまでの期間の見込みを、3つ目では値下げの時期や幅を、前もって聞いておけます。

信頼できる担当者なら、どの質問にも具体的に答えられるはずです。中には、答えがあいまいだったり、「とにかく売り出してみましょう」と話をそらしたりする担当者もいます。そうした担当者の査定額は、割り引いて考えておくと安心です。

査定は2〜3社に頼み、どの会社にも同じ3つの質問をするのが基本です。答えを並べると、査定額の根拠の確かさを会社ごとに比べられます。

当日は、部屋の見え方を気にするより、この3つを聞くことに力を使いましょう。

まとめ:散らかった部屋でも訪問査定は呼んで大丈夫、確かめたいのは査定額の根拠

訪問査定の査定額は、担当者が部屋に入る前から、同じマンションで売れた部屋の値段でおおよそ決まります。担当者が部屋で見るのは、床や設備のように引っ越したあとも残る部分です。部屋が散らかっていても、今の状態のまま呼んで大丈夫です。

次の一歩は、今の状態のまま査定を申し込み、高い査定額が出たら根拠にした成約事例を担当者に聞くことです。根拠を聞かずに高い数字で次の家の予算を組むと、売れた値段が下回ったときに資金が足りなくなるおそれがあります。

床の傷を直すかは、査定の日に担当者の意見を聞いてから決めるとよいでしょう。住み替えのトビラでは、散らかった部屋や傷のある床での訪問査定の受け方も含めて、住み替えで悩むあなたに信頼できる情報を提供しています。