仲介と買取どっちを選ぶ?不動産の売り方の違いを価格・早さ・確実性で比較

家を売るとき、仲介と買取のどちらを選べばいいのか迷っていませんか。

「買取は安いと聞くけれど、早く確実に売れるなら気になる」という方は少なくありません。

この記事を読めば、価格・早さ・確実性の違いから、自分にどちらが合うかを判断できます。

仲介と買取の違いは「誰に売るか」

仲介と買取の最大の違いは、家を「誰に売るか」という点にあります。

どちらも不動産会社が関わる点は同じで、分かれるのは買主が個人か会社かという一点です。この違いから価格やスピードの差が生まれます。まず比較表で全体像をつかみ、重視する項目から読めば結論にたどり着けます。

仲介は個人へ、買取は不動産会社へ売る

仲介は市場で個人の買主を探す方法、買取は不動産会社が直接買い取る方法です。

仲介では不動産会社が広告や情報サイトに物件を掲載し、購入希望の個人を探します。会社は売主と買主をつなぐ役割を担い、実際にその家を買うのは個人の買主です。

買取では不動産会社自身が買主になり、売主から直接その家を買い取ります。市場で個人の買主を探す工程がないため、会社と条件が折り合えばそのまま売買が成立します。

5つの違いがひと目で分かる比較表

仲介と買取の違いは、価格・期間・確実性・手間・契約不適合責任の5つに表れます。

比較項目仲介買取
価格相場どおりを狙える仲介相場の約7〜8割
売れるまでの期間約3〜6か月数日〜1か月
いつ売れるかの確実性買主次第で読みにくい売却時期が確定しやすい
内覧などの手間内覧対応が必要内覧はほぼ不要
契約不適合責任売主が負うのが原則免責とする特約が一般的

表を見ると、価格では仲介に分があり、期間や手間では買取に分があると分かります。どちらが優れているかは項目ごとに入れ替わるため、一律の正解はありません。

大切なのは自分がどの項目を優先するかです。価格を最優先するのか、早さと手軽さを取るのかで選ぶべき方法は変わります。

買取価格は仲介の7〜8割|安くなる理由

買取価格が仲介の相場より安くなるのは、不動産会社が再販を前提に買い取るためです。

買取の相場は仲介で売れる価格のおよそ7〜8割です。安さには再販を見込んだ理由があり、金額に置き換えれば自分の物件での差も具体的に見えてきます。

買取が安くなるのは転売が前提だから

買取価格は、不動産会社が再販で得る利益と必要な経費を見込んで決まります。

買取をする不動産会社は、買い取った家にリフォームや修繕を施し、価値を高めてから別の買主へ売り直します。この再販で利益を出すため、あらかじめリフォーム費用と自社の利益を差し引いた金額を提示します。

差し引かれるのは、その2つだけではありません。会社は買い取った家を再販するまで保有し、その間の税金や登記費用、売れ残るリスクも負います。これらの経費とリスクを織り込むぶん、買取価格は仲介の相場より低くなります。

買取の安さは、損とだけ捉えるものではありません。売れるまでのリスクと手間を会社へ預ける対価と考えると、金額の意味が違って見えてきます。

3,000万円の物件で出る価格差の例

仲介で3,000万円が見込める家でも、買取では2,100万〜2,400万円ほどになるのが目安です。

売り方受け取れる金額の目安
仲介(相場どおり)約3,000万円
買取(相場の7〜8割)約2,100万〜2,400万円

仲介で3,000万円が見込める家なら、買取での金額は2,100万〜2,400万円あたりが目安です。この割合は物件ごとに動くため、自分の家の想定価格に7〜8割を掛けると、おおよその買取額をつかめます。

一方で、仲介では仲介手数料がかかります。それでも手数料を差し引いた手取りは、買取価格を上回るケースが多くなります。

出典:首都圏不動産流通市場の動向(統計)|東日本レインズ(REINS)

価格以外の違いは買取が有利になりやすい

価格では仲介に分がありますが、それ以外の項目はおおむね買取に分があります。

売れるまでの期間や売却の確実性、内覧の手間や売却後の責任は、いずれも買取のほうが負担が軽くなります。判断は価格差を取るか、早さと手軽さを取るかに絞られてきます。

売却期間と「いつ売れるか」の確実性

買取なら数日〜1か月で売却が完了しますが、仲介は3〜6か月ほどかかり、時期も読みにくくなります。

仲介では、買主を募集し内覧や交渉を経て契約に至るため、売り出しから引き渡しまで数か月単位の時間がかかります。買取は会社が直接買い取るので、条件が決まれば最短で数日、長くても1か月程度で現金化できます。

加えて仲介には、買主の住宅ローン審査が通らず契約が白紙に戻るリスクもあります。確実な時期に売りたい事情があるなら、価格より早さと確実性を優先する買取が合っています。

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内覧の手間と契約不適合責任の違い

仲介は内覧対応や売却後の責任が売主に残りますが、買取はそのどちらもほとんど負担がありません。

仲介では、購入を検討する人が実際に家を見に来るため、室内を片付けて立ち会う内覧対応が欠かせません。買取は会社が買主になるので、内覧のための片付けや日程調整はほぼ必要ありません。

もう一つの違いが、2020年4月の民法改正で定められた契約不適合責任です。仲介で個人へ売ると、契約の内容と異なる欠陥が後から見つかった場合、売主が修補や賠償の責任を負うのが原則です。雨漏りやシロアリ被害などが引き渡し後に判明すると、思わぬ負担が生じることもあります。

買取では、買主である不動産会社がその責任を免除する特約を結ぶのが一般的で、売却後のトラブルを避けやすくなります。築年数が古い家や、設備の状態に不安が残る家ほど、この安心感は大きくなります。

出典:民法 第562条〜第564条(契約不適合責任)|e-Gov法令検索

仲介と買取で迷う人の第3の選択肢

早く確実に売りたいけれど安くは手放したくない人には、二択のあいだを取る方法があります。

仲介と買取の中間には、一定期間は仲介で高値を狙い、売れなければ買い取ってもらう選択肢があります。買い叩きが不安なら、先に仲介の相場を知ってから買取と比べる進め方も役立ちます。

売れ残れば買い取る「買取保証」

買取保証は、一定期間は仲介で売り出し、売れなければ事前に決めた価格で会社が買い取る仕組みです。

まず通常の仲介で買主を探し、期限までに売れなければ、あらかじめ合意した価格での買取に切り替わります。高値を狙いながらも、売れ残る不安をなくせる点が買取保証の魅力です。

すぐに現金化したい場合は、売却活動を行わず最初から買い取る即時買取という方法もあります。住み替えの資金繰りや相続税の納付など、期限が決まっている事情があるほど、こうした仕組みが選択肢になります。

仲介の査定相場を知ってから買取と比べる

提示された買取額が妥当かどうかは、仲介で売れる相場を知らなければ判断できません。

買取では1社が価格を提示することが多く、その金額が高いのか安いのか、比べる基準がないままだと分かりません。基準になるのは、同じ家を仲介で売った場合の相場です。

だからこそ、先に複数の会社へ仲介での査定を依頼し、自分の家の相場をつかむ順番が役立ちます。その相場と買取の提示額を並べれば、価格差が早さや手間に見合うかを自分で判断できます。

この順番なら、相場を知らないまま安い金額で手放す事態を防げます。買い叩かれる不安があるほど、まず相場を確かめておく価値があります。

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仲介と買取どっちが合う?タイプ別診断

ここまでの違いを踏まえると、自分に合う売り方は4つのタイプに整理できます。

重視するのが早さか価格か、また物件に特別な事情があるかで、向いている方法は変わります。4つのタイプに当てはめれば、自分の進む方向が一つに定まります。

4タイプで分かる向いている売却方法

重視する条件ごとに、向いている売り方は次の4タイプに分かれます。

あなたの優先順位向いている方法
早さ・確実性を重視買取
価格を重視し、時間に余裕がある仲介
早さと価格の両方を狙う買取保証
築古・訳ありなど物件に事情がある買取

早く確実に売りたい人には買取が、価格を最優先でき時間に余裕がある人には仲介が合っています。早さと高値の両方を諦めたくないなら、仲介と買取を組み合わせる買取保証が現実的です。築年数が古い家や訳あり物件は、仲介では買主が見つかりにくいため、買取が選ばれやすくなります。

自分が4つのどれに近いかが見えれば、候補は一つに絞られます。あとは、その方法が本当に自分に合うかを相場で確かめる段階に進みます。

複数社の査定で自分の相場を知る

どの方法を選ぶ場合でも、まず複数の会社に査定を依頼して相場を知ることが出発点になります。

1社だけの査定では、その金額が妥当かを確かめられません。複数の会社を比べることで、自分の家の相場と、各社の対応や提案の違いも見えてきます。

一括査定を使えば、一度の入力で複数社へまとめて依頼できます。査定は無料で、その後に売るかは自由に決められ、営業連絡が気になる場合は断ることもできます。

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まとめ:仲介と買取は「誰に売るか」で選ぶ

仲介と買取の違いは、家を誰に売るかという一点から生まれます。価格を重視するなら仲介、早さや確実性、手間の少なさを重視するなら買取が向いています。

早さと価格のどちらも譲れないなら、両者を組み合わせる買取保証という方法もあります。どの売り方でも、後悔を避ける鍵は自分の家の相場を先に知っておくことです。

まずは複数の会社に査定を依頼し、提示額を比べるところから始めてみてください。一括査定なら無料で複数社にまとめて依頼でき、相場をつかんだうえで仲介と買取を落ち着いて選べます。